パナソニックは、10~50代の男女800名を対象に、「推し活に関する実態調査」を実施し、その結果を公開した。
推しが出演する番組で見逃しがちなのは「情報番組での番宣出演」
好きなヒトやモノを様々な形で応援する「推し活」。日常に彩りを与えてくれる推し活だが、推しを応援する一方で悩みやストレスを感じる人もいるようだ。そこで、パナソニックでは、10~50代の男女800名を対象に、「推し活に関する実態調査」を実施。その結果、推しの出演番組を見逃して悔しい経験やストレスを感じている人は約6割存在することが判明。
また、レコーダー所持ユーザーの2人に1人が「推しの出演部分のみを切り抜く編集作業」を行なっている一方で、約8割の人が編集作業にストレスを感じている実状があることも明らかになった。
■推し活の活動内容、1位は「出演番組の視聴」
まず、推し活をする際の主な活動内容を聞いたところ、「出演番組を視聴する」が圧倒的に多く79.5%という結果となった。次いで「出演作品を見る」で63.6%、「インターネットで推しの関連情報を調べる」で60.4%の人が回答。推し活をする上で大半の人が出演番組や出演作品の視聴に時間を使っているようだ。
■推しが出演する番組を見るために時間を使っていることの1位は「出演情報のリサーチ」
推しの出演する番組を見るために時間をかけていることを聞いたところ、「出演番組のリサーチ」が67.5%で1位に。次いで「出演番組の予約作業」が39.0%、「録画番組の整理・消去作業」が30.0%と続いた。この結果から大半の人が推しの出演している番組を探すことに時間と労力をかけていることがうかがえる。
■推しの出演番組を見逃して悔しい経験やストレスを感じている人は6割
推しの出演番組を見逃して、悔しい経験やストレスを感じたことがあるかを聞いたところ、64.4%の人が「ある」と回答。推し活をする上で、出演番組の見逃しは多くの人がストレスを感じているようだ。
■6割がドラマやアニメが数話終わってから推しの出演に気づき「1話から見たかった!」と後悔した経験がある
続いて、ドラマやアニメが数話終わってから推しが出演していることに気づき、「1話から見たかった!」と後悔した経験があるかを聞いたところ、「かなりある」「たまにある」を合わせると61.4%におよび、半数以上の人が経験していることがわかった。SNSなどで推しが出演した情報を知ってから、悔しい経験をする人は多いようだ。
■推しが出演する番組で見逃しがちなのは「情報番組での番宣出演」と半数近くの人が回答
さらに、推しが出演する番組で見逃しがちものを聞いたところ、1位が「情報番組での番宣出演」で43.9%の人が回答。推しが出演するドラマやバラエティ自体は事前に確認できるものの、いつ推しが出てくるか不明確なことも多い番宣番組の出演情報は拾いきれずに見逃してしまうことがあるようだ。そのほか、「推しが所属するグループの他メンバーの出演」を選んだ人は25.8%に。出演番組を念入りにリサーチしても拾いきれない情報があり、推し活をする上でストレスを感じる要因の一つになっていることがうかがえる。
■推しの出演番組を見逃さないためにしていること1位は「SNSやHPで告知情報を毎日チェック」
推しの出演番組を見逃さないためにしていることを聞いたところ、「SNSやHPで告知情報を毎日チェック」が圧倒的に多く57.8%におよんだ。次いで、「レコーダーで自動録画(おまかせ録画)」が19.9%、「推し活仲間で連携」が17.5%という結果から、推しを見逃さないための対策として、レコーダーの自動録画機能を使ったデジタルな対策と、SNSやHPの確認や、推し活仲間との連携をするアナログな対策の両方の手段を駆使していることがわかる。
■推しの映像を視聴するプラットホームで多いのは「YouTube」と「テレビ(地上波・BS・CS)」
普段推しの映像を視聴する際、どのサービス(プラットホーム)から見ることが多いかを聞いたところ、「YouTube」が77.5%、「テレビ(地上波・BS・CS)」が72.0%と共に7割以上におよんだ。世代別で見ると、30代以降は「YouTube」「テレビ(地上波・BS・CS)」が共に約7割以上存在する一方で、10~20代は「テレビ(地上波・BS・CS)」が6割に留まった。
その理由として、10~20代はTikTokやX(旧Twitter)、InstagramなどのSNSを活用している割合が他世代に比べ多くなっていることから、推し活で活用するプラットホームは世代で異なり、普段見ているメディアの影響も考えられる結果となった。
■推し活をより充実させるために購入したデジタルアイテムの1位は「テレビ」
続いて、推し活をより充実させるために購入したデジタルアイテムで買ってよかったものを聞いたところ、1位は「テレビ」で36.1%、次いで「イヤホン・ヘッドホン」が28.1%、「レコーダー」が26.6%という結果になった。
世代別に見ると、10代は「イヤホン・ヘッドホン」が最多という結果から、スマホやPCなどを活用し出先で推し活の時間を設けていることがうかがえる。一方、30代以降は「テレビ」や「レコーダー」と回答する人が多いことから、自宅で推し活の時間を設けている傾向があることがわかった。
■レコーダー所持ユーザーの2人に1人が推しの出演部分のみ切り抜く編集作業を行なっている
自宅にレコーダーを所持している人に、推しの出演番組を録画した際、推しの出演シーンのみ切り抜く編集作業をしたことがあるかを聞いたところ、「ある」と回答した人が50.6%となり2人に1人が録画番組の編集作業を行なっていることが判明した。
しかし、録画した番組の編集作業にストレスを感じることがあるかを聞いたところ、「とても感じる」「たまに感じる」を合わせると81.4%となり、編集作業をする人のほとんどがストレスを感じていることが明らかとなった。
■4割以上が現在の推し以外に“新たに推し”を作りたいと思っていることが判明
現在の推し以外に、新たに推しを作りたいと思うかを聞いたところ、「とても思う」「少し思う」を合わせると45.1%の人が回答し、約半数の人が新たな推しを作りたいと思っていることが判明。推しを一人に絞ることなく、複数人・多ジャンルに渡って推しを増やしていきたい人が一定数いることがわかった。
■7割がテレビや録画したテレビ番組を外出先で見ることができたら推し活がより充実すると回答
テレビや録画したテレビ番組を外出先で見られたらもっと推し活が充実するかを聞いたところ、「とても充実する」「少し充実する」を合わせると71.4%にもおよんだ。自宅以外でもテレビを見ることができる環境が、推し活をより充実させる鍵となりそうだ。
【調査概要】
・エリア:全国
・調査対象:10代~50代 男女 計800人
・調査期間:2024年10月30日~11月4日
・調査方法:インターネット調査
・調査会社:楽天インサイト
構成/立原尚子