ふるさと納税はコロナ禍の巣ごもり需要で急成長したといわれているが、Data1をみると、昨年は寄付額合計が初の1兆円超え。さらに来年度はあの『Amazon』が仲介業に参入するという噂もあり、ますます目が離せない。
返礼品人気ランキングの4位と5位はトイレットペーパーとボックスティッシュ
これまでのふるさと納税の急成長を押し上げたのは間違いなく肉や魚介類、フルーツといった各自治体の豪華な特産品で、それ目当てで寄付をした人も多いだろう。もちろんその流れは健在だが、2024年最新の返礼品人気ランキングの4位と5位はトイレットペーパーとボックスティッシュなのだ。
「実は返礼品の人気ランキングTOP10内に日用品が入ったのは、今年が初めてのこと。また、ふるさと納税のお礼品として人気イメージが強いお肉のお礼品でも日常づかいしやすい切り落とし肉のお礼品の人気が高まっているのが2024年の傾向です」(大場さん)
また、ふるさと納税によって税収が大幅に増加する自治体がある一方で、東京などの大都市圏は無視できないほどに住民税が流出している現実もある(Data4)。しかし今後ふるさと納税に実用性を求める傾向が強まるとすれば、特産品が少ない大都市圏でも内容次第では、ふるさと納税による住民税の増収が望める可能性は十分ありそうだ。
ちなみに2024年の所得から控除を受けるには、年内に寄付する必要がある。今年もあとわずか。ふるさと納税はお早めに!
返礼品人気ランキングTOP10に日用品が入るのは「さとふる」史上初
さとふる 広報グループ
大場さくらさん
ふるさと納税を推進する総合サイト「さとふる」の広報グループに所属。ふるさと納税を広めるための活動を行なう。
Data1|2020年以降に急成長!!
コロナ禍に育った〝巣ごもり需要〟が今も後押し?
ふるさと納税の受け入れ寄付金額の推移
2008年にスタートし、各自治体による豪華な返礼品が話題に。2019年より返礼品は寄付額の3割までとする制度が制定されるも、翌年のコロナ禍で特産品の返礼品が巣ごもり需要にマッチ。昨年は寄付総額が1兆円を超えた。
Data2|年収が低い人はしないほうがいい?
年収とふるさと納税の相互関係
2020年にふるさと納税を行なった人の割合(年収別)
ふるさと納税をしない理由(年収別)
2022 ニッセイ基礎研究所「ふるさと納税をしない理由」より
ふるさと納税の寄付金は2000円の自己負担金を除く全額が税額控除の対象となる。年収が高いと収める所得税も上がるので得となるが、低いと返礼品の価値より自己負担額のほうが多くなることも。こうした「仕組やメリットがよくわからない」という人も多いのが現状だ。
Data3|返礼品の人気に変化の兆しが……
2024年、日用品が初めてTOP10内にランクイン!
2024年1月〜9月さとふる人気ランキング
毎年安定して高い人気を誇るのはホタテとシャインマスカット。またこちらにはランクインしていないが、大場さんによると記憶に新しい〝令和の米騒動〟によって8月の「米」寄付件数が前月と比較して2倍に増加したそうだ。
オホーツク海産は稚貝を放流してから育てており、養殖にはない旨味と食感が楽しめる。
酸味が少なく濃厚な甘さのシャインマスカット。日持ちの良さから贈答品にもピッタリ。
厚さ約10mmの厚切牛タン。すでに味付けもされているので、焼くだけで楽しめる。
静岡県富士市の再生紙トイレットペーパーメーカー『特種東海エコロジー』最高級品。