国内オーディオメーカーのfinalは、同社finalブランドより新型完全ワイヤレスイヤホン「ZE3000 SV」の発売を2024年12月12日より開始した。final公式ストア発売価格は1万2800円(税込)。
「ZE3000 SV」のネーミングは、finalブランドを代表する有線イヤホン「E3000」と、ワイヤレスイヤホンでもE3000を超える製品を、という構想から開発された「ZE3000」の2機種に由来する。
その主な特徴は以下のとおり。
イヤホン内部の音響空間の圧力を最適化する「f-LINKポート」
「ZE3000 SV」は、従来の6mmから10mmに大口径化させた自社開発ドライバー「f-Core SV」を新たに搭載。さらにイヤホンの筐体内部の音響空間を利用した有線イヤホンと同様のアコースティックな音質調整により、イコライザーなしでも、十分に満足できる音質になるように調整されている。
さらに、防水性能を保ったままイヤホンの筐体内部の音響空間の圧力を最適化し、有線イヤホンと同等の音響設計を可能にする「f-LINKポート」が新たに開発されて搭載。
同社によれば、これにより完全ワイヤレスイヤホンの音質設計では実現することが難しかった低域のコントロールを適切に行なうことが可能になり、距離が遠く感じたり、こもって聴こえがちなボーカルを、アーティストが意図したバランスで生き生きと再生するという。
■音質と圧迫感のない心地よさを優先した「コンフォートANC」
一般的なANC(アクティブノイズキャンセリング)はその原理上、時間遅れが発生し低域がこもるなど再生音に影響を与えてしまう。ANCの効果を高めると圧迫感からいわゆる「ノイキャン疲れ」や「ノイキャン酔い」となることもある。
これに対して「ZE3000 SV」は独自開発のアルゴリズムにより、原理的に音質と圧迫感のない心地よさを優先した「コンフォートANC」を搭載している。
また、風ノイズを低減させて、再生音を聴き取りやすくする「ウィンドカットモード」も搭載。左右どちらかのイヤホン本体を2秒長押しするだけで簡単にON/OFFができるため、風の音が気になるときにピンポイントに使えて便利だ。
筐体は片側4gの軽量設計に加え、finalがこれまでの有線イヤホンで確立した筐体設計をベースに、内部に十分な音響空間を確保しながらより優れた装着感を実現。イヤピースと耳珠、さらに耳ポケットのどこかに筐体が触れれば、圧迫感の少ない装着性のまま、3点で安定した保持力を発揮する。
■マルチポイント接続やゲーミングモード、高音質コーデック「LDAC」にも対応
このほかにも、Bluetoothの通常接続時、最大60msの低遅延接続を実現する「ゲーミングモード」を搭載したほか、最大2台までマルチポイント接続に対応。さらに、高音質コーデック「LDAC」にも対応しており、ワイヤレスでハイレゾ音源の再生が可能だ。
専用アプリ「final CONNECT」では、ノイズキャンセリング/ ながら聴き/ウィンドカットの各モードに切り替えが可能なほか、ノイズコントロール機能をOFFにすることもできる。
さらに、好みの音質に調整可能な「7バンドイコライザー」を搭載。ゲーミングモード・マルチポイントのON/OFFなどもアプリ上で操作できる。
ZE3000 SVの主な仕様
型番/FI-ZE3SDPLTW
通信方式/Bluetooth 5.3
対応コーデック/SBC、AAC、LDAC
連続音楽再生時間(ANC ON)/イヤホン本体:最大約7時間、充電ケース込み:最大約28時間
充電時間/イヤホン本体:約1.5時間、充電ケース込み:約1.5時間
バッテリー容量/イヤホン本体:40mAh、充電ケース:400mAh
防水性能:IPX4
※イヤホン本体は急速充電に対応しており、10分の充電で約1時間の使用が可能
付属品/充電ケース、イヤピース(TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様 5サイズ)
関連情報
https://final-inc.com/products/ze3000-sv-jp
構成/清水眞希