奇抜すぎるアクセサリーを見つけた。
ミニパック醤油のイヤリングもあれば、使い途が不明すぎて、ただただ不安を煽っているかのようなアクセサリーもある。
これらは、「思わず二度見したくなる 見れば見るほどクセになる」をコンセプトに作られた『謎需要アクセサリー』。作っているのはハンドメイド作家の「ららら」さんだ。
謎需要アクセサリー誕生秘話
独特な作風とコンセプトを追求しまくった先鋭的な作品も魅力なのだが、つい先日、一つの作品がさりげない優しさとなり、困っている人の手助けになっていることでも話題になった。
「傷つく人がいないように意識し、たくさんの方が楽しくて笑ってしまう作品を心掛けている」と語る作家らららさんに今回、謎需要アクセサリー誕生秘話と思わずクスッとしてしまう作品の数々を紹介していただいた。
――謎需要アクセサリーを作り始めたきっかけを教えてください
「minneというハンドメイド作品の販売サイト内で行われていたコンテストへの応募がきっかけでした。当時応募したのは、百人一首の読み札をそのままアクセサリーにしたもので100種類で1セットになっている作品です」
「コンテストに応募するなら誰も作っていない作品をと思い、色々と考えたのですが学生時代に多くの人が授業で触れたことがあり、かつ100種類あれば誰も作っていないだろうという安直な考えで制作しました笑」
そんならららさん、コンテスト応募以前からシンプルなアクセサリーを作り、地元のフリマなどで販売していたという。
「当時、子供が小さかったこともあり、手軽に制作できるビーズのアクセサリーなどは育児の息抜きにもなっていたように思います」
現在、1児の母でもあるママさんクリエイターの彼女が、「需要はないけど思わず2度見したくなる作品」を作ろうと思った理由とはなんだったのか?
「今までアクセサリーというとキラキラしたものや可愛らしいものというイメージがあったのですが、コンテストに応募した際に想像以上にたくさんの反響をいただけたことが大きいと思います。欲しいかどうかは別にして、こういう珍妙なアクセサリーも意外と受け入れて貰えるのかもしれないと思えたのが制作につながっています」
誰も作っていないような唯一無二のアクセサリーは、普段の生活の中でなんとなく気になった出来事や子供時代の記憶をヒントに制作しているという。
たとえば、こちらの「席使用中キーホルダー」はお子さんが幼かった頃、フードコートで席を取るために苦労した経験をもとに誕生した作品だ。
誰もが体験したことのある日常の些細なふしぎ、小さな不満をもとに作品化することもあれば、ぶっ飛んだナナメ上の角度から身近なものをアクセサリーに取り込んでしまう珍作まで、数々の謎需要アクセサリーを生み出してきた、らららさん。
ここで、自身お気に入りの作品をご紹介いただいた。
【百人一首アクセサリー】
「これは自身の原点とも言える作品なので特に気に入っています。100種類の中から好きな歌が選べることや、箱のデザインを百人一首の取り札のようにしたり、台紙を畳のようにしたりと中身だけでなくパッケージにもこだわりました」
【赤べこ案件アクセサリー】
「相手の話に共感したときに頷く動きが「それは赤べこ案件すぎる」という会話を兄としていた時に生まれた作品です。首の角度が自由に変えられるところが気に入っています」
【ご希望アクセサリー】
「自分の希望を身に着けることで相手に察してもらおうという他力本願なアクセサリーなのですが、希望を口にする元気すらないときでもわかってもらえるので気に入って重宝しています」