「話題の新製品を試してみたい」「ストレス発散したい」という気持ちから、日頃ついつい浪費してしまったりしませんか?
そのお金の使い方、もしかしたら「浪費メンタル」になっているかもしれません。
浪費習慣を卒業して「貯金メンタル」を身につけることができれば、人生の満足度が上がるお金の付き合い方に変えることができます。
今回は、節約・投資系YouTuberの節約オタクふゆこ氏による著書『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』から一部を抜粋・編集し、初心者でも無理なく続けられる貯金・節約・資産づくりのヒントを紹介します。
「家計簿めんどくさい」の壁を越えるコツ
貯金は「メンタルが9割」です。 よって、お金を貯められる人になるためには、節約のテクニックを知る前に、まずはメンタルを整えることが必須です。
わたしが資産1000万円を達成するために行った具体的な節約法のなかから、本当に使えるもの、効果のあったものを厳選して紹介します。
節約を実行するにあたり、必要不可欠なツールが「家計簿」です。「そんなことは知ってるよ!」「でも、めんどくさくてできない」と思われるかもしれません。
わたしも最初は、同じ気持ちでした。 でも、やっぱりこれがないとお金を貯めることはできません。
「家計簿を制する者は節約を制する」です。
家計簿なしで節約や貯金をはじめようとするのは、料理をまったくやったことのない人が、レシピを見ずに料理をはじめるようなもの。あるいは、いちども登ったことのない険しい山に、地図も装備もなしで登るようなものといえるでしょう。
「貯金メンタル」で大切なのは、お金に対する自分軸や優先順位を明確にすることだとお伝えしましたが、そのために避けて通れないのが、「自分がいつも、なににいくらお金を使っているのかを把握すること」です。
例えば、こんなケース。
◎Aさん(30代女性)
・優先順位:服が大好きなので、もっと服にお金を使いたい。
・家計簿でわかったこと:仕事中、毎日コンビニで400円くらいお菓子や飲み物を買っている。400円×5日間(月曜~金曜)×4週間=月8000円を削ることができれば、そのぶんを服の購入費に回すことができる。
◎Bさん(40代男性)
・優先順位:旅行に行くのが趣味なので、年に数回は海外か国内を旅行したい。
・家計簿でわかったこと:毎月スマートフォンのゲームに2000円くらい課金している。飲み会の誘いを断るのが苦手で、平均して月に2万円くらい使っている。課金2000円×12カ月=2万4000円、飲み代2万円×12カ月=24万円を削ることができれば、そのぶんを旅行に使うことができる。
お金の使い道を知らないまま生活をしていると、自分が本当にほしいモノや大事にしたいコトにお金を使うことができません。ちょっと大袈裟にいえば、自分の人生を大切にできていないといえるでしょう。
ズボラでも継続率100%の神アイテム「家計簿アプリ」
「仕事や家事で疲れているのに、家計簿をつける気力なんてない」
「家計簿をつけられるようなマメな人だったら、とっくに貯金に成功してるよ」
そう思う人も多いでしょう。しかし、そんな悩みを解決してくれる強い味方が存在します。最近では、決済手段がどんどんキャッシュレスに移行しているため、「結局、いくら使ったかわからない」ということも多いのではないでしょうか。
利用履歴として明細を見ることはできますが、いちいちチェックしないという人がほとんどではないかと思います。その結果、「今月のカード代は3万円くらいかな?」と思いきや、「5万円や10万円の請求がきて、びっくり!」なんてこともあるはずです。浪費時代のわたしは、まさにそのタイプでした。
家計簿に苦手意識を抱いてしまうのは、
● 項目ごとに支出を分類するのがめんどくさい
● 残高を計算するのがめんどくさい
● いちいちレシートをもらって取っておくのがめんどくさい
● 毎日あるいは毎週、時間を取ってやらなければいけないのがめんどくさい
そのような、めんどくささがあるからだと思います。わたしは根がかなりのズボラ人間なので、最初にノート型の家計簿に取り組んだときはすぐに投げ出してしまい、たったの1週間も続けられませんでした。
でも、これらすべての「めんどくさい」を解消してくれるのが、家計簿アプリです。
家計簿アプリにはたくさんの種類が存在しますが、わたしは、「マネーフォワードME」というアプリを使用しています。アプリにクレジットカードや銀行口座の情報を登録しておけば、決済履歴や口座引き落としのデータをアプリが自動的に吸い上げ、記録しておいてくれます。
現金払いやアプリと連携していない一部のバーコード決済については自動で記録されませんが、レシートを撮影すれば、日時・店舗名・購入商品・金額などの文字情報を読み取って記録してくれる優れものです。
「食費」「光熱費」などの勘定項目も自動で分類してくれるので、それらを手書きで記録する手間に比べれば、はるかに簡単で継続性が高いのです。
勘定項目ごとの月間の支出状況をグラフにしてくれるので、なににどれだけ使ったのかが視覚的にわかりやすいのもいいところ。「今月の食費は3万円」などと予算設定をしておけば、予算に対する現時点での支出割合も教えてくれます。
支出をコントロールしていくにあたり、かなり使い勝手のいい機能でしょう。また、銀行口座への給与振り込みや、貯金額の状況もアプリでチェックできるので、節約の効果を常に確認することができ、モチベーションのアップにもつながります。
節約をはじめた頃は貯金額が増えていくのが嬉しくて、1日に何度もアプリで貯金額を見ていました。ほしいものができて買おうか迷ったときに、貯金額を見て「もっと貯めたいからやっぱり節約しよう!」と気持ちを切り替えられたこともあります。
支出だけでなく、節約の効果を「見える化」してモチベーションを高めるのは、節約を継続するうえでとても大切なことなので、家計簿アプリはぜひ活用してほしいと思います。
「マネーフォワード」以外にもたくさんの家計簿アプリがあるので、自分の使っている金融機関や決済サービスと連携できるか、レシート読み取り機能があるか、グラフ機能や予算設定などの付加サービスはあるか、そのほか、無料版でのサービス制限に注意したうえで、自分に合ったアプリを選ぶといいでしょう。
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『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』
著者:節約オタクふゆこ
発行:アスコム
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節約オタクふゆこ
1993 年2 月14日生まれ、自らを「節約オタク」と称する節約・投資系YouTuber。理系の大学院修了後に開発職として電子系メーカーに就職したものの、将来のお金に対する不安を拭えなかったことがきっかけでお金について学ぶ。その後、奨学金477 万円を返済しながら1カ月10 万円で生活し、年間300 万円を貯金、20 代で資産1000 万円を達成。現在は脱サラしてフリーランス。2021 年から運営しているYouTube チャンネル「節約オタクふゆこ」は日常的な節約法のほか、投資についての動画も初心者向けに配信して人気を集め、チャンネル登録者数は58万人を超える(2024 年12月時点)。
構成/DIME編集部