2000人に聞いたキャッシュレス決済のみを利用する店舗TOP3、3位ガソリンスタンド/家電量販店、2位スーパーマーケット/ドラッグストア、1位は？

2024.12.05

ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスは、実店舗におけるキャッシュレス決済および現金払いの利用実態に関するアンケート調査を実施。結果をグラフと図表にまとめて発表した。

実店舗でよく利用する決済手段は男女ともに「PayPay」が1位

実店舗でよく利用する決済手段について聞いたところ、男女ともに1位が「PayPay」（50％以上）、2位が「クレジットカード決済」（48％以上）、男性3位が「楽天ペイ」（30.7％）、女性3位が「楽天ペイ」（24％以上）という結果になった。

さらに、実店舗で最も利用する決済手段について聞いたところ、男性は1位が「PayPay」（27.8％）、2位が「クレジットカード決済」（25.7％）、女性は1位が「クレジットカード決済」（30.0％）、2位が「PayPay」（26.8％）と男女で、回答が分かれる結果になった。

ただし、男女ともに3位は「楽天ペイ」（9％以上）、4位は「d払い」（7％以上）とQRコード決済に根強い人気があることがわかる。

■5000円以内は「現金」と「QRコード決済」、5000円超の支払いは「クレジットカード決済」の利用率が高い

実店舗で、支払い金額ごとにどの決済手段を利用するか聞いたところ、5000円以内の支払いでは「現金」と「QRコード決済」の利用率が高く、5000円を超える支払いでは「クレジットカード決済」の利用率が最も高い結果になった。

また、支払い金額が上がるにつれて「クレジットカード決済」以外の決済手段の利用率が下がっていくものの、どの金額帯でも一定のキャッシュレス決済ニーズがあるため、事業者は自店舗の客単価に合わせて最適なキャッシュレス決済を導入することが重要だと考えられる。

キャッシュレス決済のみ利用する場所の1位は「コンビニ」

実店舗で、現金を利用せずキャッシュレス決済のみを利用する場所を聞いたところ、1位は「コンビニエンスストア」（43.6％）、2位は「スーパーマーケット・ドラッグストア」（40.0％）、3位は同率で「ガソリンスタンド」「家電量販店」（28.6％）と、小売店で消費財を購入する際にキャッシュレス決済が選ばれる傾向にあることが判明した。

■キャッシュレス決済が利用できず困ったことがある場所1位は「病院・クリニック」

実店舗で、キャッシュレス決済が利用できず困ったことがある場所を質問したところ、1位は「病院・クリニック」（20.9％）、2位は「飲食店」（16.2％）、3位は「自動販売機」（11.4％）という回答が得られた。

地域別で見ると、他の地域と比べ、中国・四国・九州地方でキャッシュレス決済が利用できず困った場所が多いことがわかった。

全国の個人経営や小規模の病院・クリニック、飲食店や、自動販売機、または中国・四国・九州地方など地域によってはまだまだキャッシュレス化が進んでいないことが想定できる。

■キャッシュレス決済非対応が原因で支払いをやめた経験、20代は59.5％

実店舗で、キャッシュレス決済に対応していないことが原因で支払いをやめた経験があるか聞いたところ、「何度もある」「数回程度ある」と回答した人の合計が43.2％に達した。

支払いをやめた経験がある人は10～30代でそれぞれ半数を超えており、特に20代で59.5％と最もキャッシュレス決済ニーズが高いことが分わかった。

この結果から、実店舗においてもキャッシュレス決済への対応が購入するかの判断に直結するため、特に若年層向けのお店ではキャッシュレス決済の導入が重要だと考えられる。

■外出する際に積極的には現金を持ち歩かない人は34.6％、持ち歩く場合の金額は1万円以下が64.0％

外出する際に現金を持ち歩くか尋ねたところ、「常に持ち歩いている」人が63.2％いる一方で、「緊急用の現金のみ持ち歩いている」「予定や行き先によって持ち歩かないこともある」「まったく持ち歩かない」と回答した、積極的には現金を持ち歩かない人の合計が34.6％と一定数いることが明らかになった。

職業別で見ると、全職業の中で特に学生は、積極的には現金を持ち歩かないと回答した割合が59.4％と最も高い結果に。このことからも、若年層のキャッシュレス決済ニーズが高いことが推察できる。

また、1日に持ち歩いている現金の平均金額を聞いたところ、職業別で見ると経営者・役員は1万1円以上が57.5％ではあるものの、全体では1万円以下と回答した人が64.0％だった。

日本でもキャッシュレス決済が浸透してきたことで、高額の現金を持ち歩く必要がなくなってきていることが考えられる。

調査概要
調査名／実店舗でのキャッシュレス決済に関する調査
調査方法／インターネットリサーチ
調査地域／全国
調査期間／2024年9月13日～20日
調査対象／1年以内に実店舗にてキャッシュレス決済を利用した10～80代の男女2105人
出典／SBペイメントサービス株式会社

構成／清水眞希