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「こんな人生を送りたい」という夢が節約の原動力になる理由

2025.01.04

「話題の新製品を試してみたい」「ストレス発散したい」という気持ちから、日頃ついつい浪費してしまったりしませんか?

そのお金の使い方、もしかしたら「浪費メンタル」になっているかもしれません。

浪費習慣を卒業して「貯金メンタル」を身につけることができれば、人生の満足度が上がるお金の付き合い方に変えることができます。

今回は、節約・投資系YouTuberの節約オタクふゆこ氏による著書『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』から一部を抜粋・編集し、初心者でも無理なく続けられる貯金・節約・資産づくりのヒントを紹介します。

「こんな人生を送りたい」という夢が節約の原動力になる

 転職を機に大きく変わったのは、年収だけではありませんでした。

 年収アップが資産1000万円達成を早めたことは紛れもない事実ですが、そこは本質ではありません。

 収入が上がっても、それまでと考え方を変えずに生活をしていたら、浪費する金額が増えるだけ。「ステージが上がった」と勘違いして、資産形成には至らなかったでしょう。

 収入が増えたぶんだけ「ちょっといいもの」がほしくなり、それまでは敷居が高かったホテルのアフタヌーンティーに通ってみたり、美容院でランクも値段も上のトリートメントを選んでみたりして、結局、散財する金額が増えただけだったに違いありません。

 わたしが「貯金メンタル」に目覚めたのは、そもそもの転職の目的だった「職場環境の改善」がきっかけでした。「ストレスが減ったことで、節約に取り組めるようになった」のです。

 少々乱暴なロジックに感じられるかもしれませんが、節約ができない理由とは、結局のところ「気持ちを持続できない」ことにあります。

 転職する前も、何度も「節約をしよう! お金を貯めるんだ!」という決意はしていましたが、それこそ3日も継続できませんでした。

 ストレスフルな生活を送っているときは、「ほしいものを我慢する」ことはストレスでしかなく、そんなストレスを上積みすることに心が耐えられなかったのです。

 節約のために「自炊をしよう」とやる気を出しても、仕事で心身ともに疲れ果てて夜遅く帰ってきてから自炊するのは、相当しんどいですよね。「タイパ(=タイムパフォーマンス:時間効率)が悪いやり方はダメだな」「こんなに仕事を頑張っているのだから、時間をお金で買おう。それは悪いことではない」などと、節約を継続させない理由はいくらでも出てきます。

「お菓子の間食をやめよう」→頑張っているし、甘いものでリフレッシュしてもいいよね。
「水筒持参で飲み物を節約だ!」→数百円のために疲れて帰ってから洗い物を増やすのはムリ!
「スマホを安いキャリアに替えよう」→スマホくらい快適に使いたい。通信エラーでイライラしたくないよ。

 あらゆる節約への意欲とチャレンジが、

「これ以上ストレスを増やしたくない」
「頑張っているのだから、これくらいはいいだろう」

 というような、ストレスを理由にした甘えや言い訳に抗えず頓挫しました。そのたびに自己嫌悪を抱き、またストレスを増やすばかりでした。

 転職による、嬉しい生活の変化は、「学びの時間」を得られたことです。

 毎日ではありませんが、週に何度か定時上がりができるようになったことで、夜のプライベートの時間が増えたのです。

 しかし、いま考えてみると、以前の職場で働いていたときも「時間がまったくなかった」わけではありませんでした。帰宅後や予定のない休日に、ダラダラとスマートフォンを眺めていた時間はたくさんあったわけで、その時間をもっと有意義に使えばよかったなと反省しています。

 生活の変化により、節約や資産形成に関する本を読み漁ることができました。また、マネー系のYouTubeチャンネル視聴を日課にして、気に入ったチャンネルは繰り返し観て学び、それまでの意志薄弱な「節約意識」を知識で強化し、さらには、株式投資をはじめとする金融知識も身につけていったのです。

■「FIRE」という新しい目標との出会い

 その過程で、「FIRE」という概念を知りました。

 FIREとは、「Financial Independence(経済的自立)」と「Retire Early(早期リタイア)」の頭文字を取った言葉です。定年退職を待たずに会社員を辞めて、蓄えた資産や不労所得で生活することを指しています。

 FIREには、いくつかの種類があります。

● バリスタFIRE
 →資産形成し、生活費の半分程度をパートやアルバイトでまかなう暮らし。

● サイドFIRE
 →基本的な生活資金を蓄え、フリーランスとして働く暮らし。

● リーンFIRE
 →倹約的な暮らしによって、少ない生活資金でやりくりする暮らし。

● ファットFIRE
 →完全に仕事を手放し、なにもせず優雅に暮らすこと。

 一般に「FIRE」というと、「ファットFIRE」をイメージされていると思いますが、ある程度の経済的な自立ができる資金を蓄え、会社員としてのフルタイム勤務から離れるというだけでも、すでにFIREの一種なのです。

 転職前までは、「このままではあたりまえの生活を続けることも難しいかも……」と不安を感じてイライラしていたわたしが、マネーリテラシーを少し身につけたことで、「自分も頑張ってFIREを目指したい!」と新しい世界への期待に目を輝かせることができたのですから、学びは本当に心を豊かにしてくれるものだと実感します。

 転職をしたことで職場でのストレスは格段に減りましたが、それでももちろん、ゼロというわけではありません。また、根がズボラでめんどくさがりやのわたしは、「毎日、朝起きて会社に行かなくていい」「不労所得で生きていける」というFIREに強烈な憧れを覚えました。

「できることなら会社員を辞めたい」

「好きなことをして自由に生きていきたい」

 そんな夢と憧れが、節約生活の原動力になったのは間違いありません。

 節約に関する先人たちの知識に加え、FIREという将来のビジョンを得たことで、わたしの節約へのモチベーションはMAXな状態になりました。

 では、知識と目的意識さえあれば、「これがほしい!」「あれが食べたい!」という欲望を抑えられるかというと、それだけでは限界があります。

 どんなにしつけられた犬や猫だって、お腹が空いていれば「待て!」といわれても目の前の食事を我慢することは難しいですよね? もちろんそれは人間も同じで、ストレスが溜まっていれば「物欲を満たして解消したい」と思うものです。

 ですから、知識と目標に加え、自分の心と向き合い、ストレスとのつきあい方を身につけられたことが、わたしが貯金メンタルに変わるうえでの重要なファクターでした。

 筋トレなどもそうですが、「習慣化」するまでは、なかなか苦しいものです。そのしんどい時期を乗り越え、習慣化したいことを繰り返すうちにいつしか苦しさは消え、逆に「やらないと気持ちが悪い」という心理状態になっていきます。

 節約もまた、はじめは「我慢がつらい」と感じるかもしれませんが、だんだんと「節約しないと気持ちが悪い」状態に進化します。そして、節約したことで得られる貯金がご褒美となって「節約って楽しい!」と思えるようになります。

 これがわたしの考える、「貯金メンタル」へのプロセスです。

 このときに学んだ書籍やYouTubeチャンネル、そしてストレスの克服法については、第3章で詳しく説明していきます。

☆ ☆ ☆

『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』
著者:節約オタクふゆこ
発行:アスコム
【Amazonで購入する】
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節約オタクふゆこ
1993 年2 月14日生まれ、自らを「節約オタク」と称する節約・投資系YouTuber。理系の大学院修了後に開発職として電子系メーカーに就職したものの、将来のお金に対する不安を拭えなかったことがきっかけでお金について学ぶ。その後、奨学金477 万円を返済しながら1カ月10 万円で生活し、年間300 万円を貯金、20 代で資産1000 万円を達成。現在は脱サラしてフリーランス。2021 年から運営しているYouTube チャンネル「節約オタクふゆこ」は日常的な節約法のほか、投資についての動画も初心者向けに配信して人気を集め、チャンネル登録者数は58万人を超える(2024 年12月時点)。

構成/DIME編集部

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