コロナ禍前後で持ち上がった〝健康意識〟〝リラックス〟といったキーワードは今年も継続。さらにトレンドが細分化する中、ビジネス界隈におけるアパレルヒットの傾向は? DIMEファッション担当の渡辺が分析する。
教えてくれたのは……
DIME編集部ファッション担当 渡辺和博
DIME通販商品の開発も手掛ける。川上から川下までビジネスパーソンのライフスタイルファッションに精通している。
もっと自分らしく〝大人っぽさ〟に熱視線
とにかく安価で、それなりに見える機能的な商品がここ数年の売れ筋でした。ですが、この大前提に綻びが見えはじめました。きっかけのひとつは、物価上昇などの影響で定番ブランドへの信頼が薄れたこと。「少し高くてもこれまで以上に快適な新定番を探そう」という気分が高まっています。
その好例がアセドロンのヒットです。汗を吸わない疎水素材のインナーと比べ、快適さの違いは歴然。汗がシャツに響きにくいので大人っぽさを損ねません。実はこの〝大人っぽさ〟こそが新たなキーワード。センタークリース付きの『ジョガーパンツ』も、大人が堂々と着用できるラグジュアリースポーツアイテムのトレンド化を後押しする商品だといえます。
暑すぎる夏を乗り切る機能派アイテムが台頭【猛暑対策】
最高クラスの汗解消技術で半年で85万枚以上を突破する大ヒット!
グンゼ『【アセドロン】VネックTシャツ』1650円
吸水性に優れる珪藻土の自然パワーに着想を得た多孔質構造の新開発素材を採用。従来品比で吸水性は約2倍、吸放湿性は約25%向上。肌離れがよく、ベタつきや汗冷えを感じさせない着心地で支持を拡大した。
〝グンゼ史上最高クラスの吸湿速乾性〟と銘打った新たな機能系ウエアブランド。2024年3月より販売開始。
「1万本でヒット」が基本の傘業界で8か月14万本の激売れ男性用日傘
Wpc. IZA『オートマティック&セーフ』4180円
2024年2月にモデルチェンジした男性向けの晴雨兼用傘。従来の自動開閉式と比べ、重量290gと軽量。メンズ需要や省荷物化のニーズに加え、「急な雨でもスマートに使いこなせると好評です」(広報・中村友香さん)
上品に着用できるスポーツアイテム【ラグスポ】
Y2Kトレンドを追い風に昨対比売り上げ63.8%UP
アシックス『GEL-KAYANO 14』1万9800円
スポーツテクノロジーをライフスタイルへ提案するアシックス スポーツスタイルが街を席巻。2023年パリで披露した『GT-2160』や高感度ブランドとのコラボをきっかけに逆輸入的な盛り上がりを見せた。
発売1か月で2万5000本を販売、1か月半でほぼ完売し、10月より再販
ファミリーマート コンビニエンスウェア『ジョガーパンツ』2990円
人気ブランド「ファセッタズム」のデザイナー、落合宏理氏と共同開発したファミマのコンビニエンスウェア。撥水&UVカット加工を施したストレッチ素材を採用。センタークリース(折り目)付きで大人っぽく着こなせる。
取材・文/渡辺和博 図版/山本さわ
※オープン価格の実勢価格は編集部。
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2024年10月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
超保存版!DIME1月号は「2024年ヒット商品総まとめ」、今年のトレンドがまるわかり!!
DIME1月号は、今年話題を呼んだヒット商品の大特集!物価高や趣味嗜好の多様化により、大ヒット商品が生まれにくい時代の中、編集部独自の視点で市場をにぎわせた商品やコンテンツを大調査! すると、好きなもの、関心事が集まる「界隈」から多くのヒットが生まれたことが見えてきた。これを読めば業種や世代を問わず、今年のトレンドやヒット商品を網羅できること間違いなし。保存版の一冊です!
■DIME SPECIAL 1
マスから多様化へ、消費者の心をつかんだ「界隈消費」を徹底取材!
2024年ヒットの新法則
今年売れた全141アイテムを総まとめ! 多様化の時代にまったく知らなかった意外なヒットやトレンドの源泉となっている「界隈消費」の深層を探り、来年に向けた新たな「ヒットの新法則」を解き明かします!また、売上高2兆円を誇るドンキのPBリブランディングの舞台裏や、グラングリーン大阪、町田ゼルビアなど圧倒的集客を生んだ仕掛け人のほか、『はいよろこんで』で総再生回数100億越え、こっちのけんとさんや今年CM12本と大ブレイクした永尾柚乃ちゃんのインタビューも!
■DIME SPECIAL 2
95兆円規模の急成長産業に商社・通信キャリア・損保など国内大手企業も参入!世界に挑む!日本企業の宇宙ビジネス革命
国内の宇宙機器産業は2020年時点で約4兆円規模であり、2030年代の早期には約8兆円まで倍増すると見られている。その傾向は世界的にも顕著で、約95兆円(2023年)から約270兆円(2035年)まで、世界の宇宙経済規模は拡大する模様だ。本特集では三菱商事、三井物産、伊藤忠、丸紅、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天、三井住友海上、損保ジャパンなど国内大手企業の宇宙戦略を徹底取材! 成長著しい宇宙ビジネス戦略に迫る!
■注目俳優、経営者のスペシャルインタビューも!
・俳優 犬飼貴丈
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・株式会社NTTドコモ代表取締役社長 前田 義晃
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