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TBWA HAKUHODOが国内外のXやTikTokから導き出した年間SNSムーブメント大賞を発表

2024.11.27

TBWA HAKUHODOのマーケティング組織「65dB TOKYO」は、国内外のXとTikTokを横断して導き出した「2024年 年間SNSムーブメント大賞」を発表した。

Xでは「猫ミーム」や「好きな○○発表ドラゴン」などの動物ネタが大きなムーブメントに!

「65dB TOKYO」は、SNSや動画プラットフォーム上のソーシャルボイスを分析し企業のマーケティング支援を行なうSNS分析のプロフェッショナルチーム。X、Instagram、TikTokなどのプラットフォームを横断し、最新トレンドを捉えている。

今回、「65dB TOKYO」が今年のSNSで盛り上がりを見せたムーブメントを以下の3つの視点から振り返り、大賞を決定。また、2024年に流行ったトレンドと、それがなぜ・どのように広まったのか、その理由や背景をさまざまな角度から分析し、そこから見えてくる潮流やインサイトを深掘りした。

(1)Xムーブメント大賞
2024年にX上で最も話題となった現象やトピックから選定

(2)X・TikTok横断ムーブメント大賞
XとTikTokの両方で共通して盛り上がりを見せた現象から選定

(3)海外比較!消費ムーブメント大賞
海外の動向と比較し、独自の流行が垣間見られた”日本ならでは”のSNSトレンドから選定

■2024年の年間SNSムーブメント大賞は「動物ネタ」「○○界隈」「キンダーカルト」!

(1)Xムーブメント大賞…動物ネタ祭り

2024年、Xでは「猫ミーム」や「好きな○○発表ドラゴン」などの動物ネタが大きなムーブメントになり、「猫ミーム」は270万以上、「好きな〇〇発表ドラゴン」は150万以上ものメンションを獲得した。

「65dB TOKYO」によると、「SNSで自分のことを発信したいけれど、ネガティブな議論が白熱しやすいXでは自分語りが炎上に発展するリスクも。そんな中で、自分の過去のエピソードや好きなものを猫やドラゴンなどの動物キャラクターを通すことで嫌味なく・楽しく発信できるフォーマットが多くのユーザーに受け入れられ、一気に広まりを見せました。このような自己発信を通じて人々の共感を得ることは、ありのままの自分を受け入れる自己肯定感に繋がります。さらに、『アザラシ幼稚園』のように、癒される動物の姿だけでなく保護活動にもつながる“良いこと”をシェアし、多くの人々に広がっていく様子は、自己肯定感を倍増させます」とのこと。

また、「このような自己肯定感を高めるXの投稿数は、過去4年間の中で最も高まっています。2024年のXからは、“嫌味なく、楽しく自分のことを発信したい”“ありのままの自分を肯定したい/してほしい”“誰かにとってもよいことをすることで、自分の肯定感も高めたい”という人々の優しいSNS活用の様子を読み取ることができました。SNS誕生初期のような本来の使い方への回帰は、SNS疲れしている現代のユーザーにより求められていくと思われます」と分析している。

(2)X/TikTok横断ムーブメント大賞…○○界隈

「界隈」に関する投稿(リポストも含む)は2022年から1,000万回を超え、2023年には1,200万回、2024年は10月時点でさらにそれを上回り、右肩上がりに伸び続けている。このように著者なトレンドがXおよびTikTokということなるプラットフォームで発生したことから、2024年のX/TikTok横断ムーブメント大賞に決定したとのこと。

「65dB TOKYO」では、「『界隈』というワードは、昨年までは『トー横界隈』『水色界隈』などの自身の所属を表す言葉として活用されていましたが、今年はそれにとどまらないさまざまな使われ方が広がりました。さらに、XとTikTokとでは異なる傾向が見られます。Xでは、人に言いづらいアンダーグラウンドな事象に関連した『界隈』が広がりを見せたのに対し、TikTokでは動画に落とし込みやすい行動・アクティビティ系の「界隈」が広がりました。たとえば、入浴へのハードルが極端に高くお風呂をキャンセルすることを指す『風呂キャンセル界隈』のハッシュタグ量は、TikTokでは895だったのに対し、Xでは39,447もの話題量が確認されています。また、音楽に合わせて回転するフォーマット『回転界隈』はXでの話題量は1,730でしたが、TikTokでは21,300ものハッシュタグ量が確認されています」と分析している。

(3)海外比較!消費ムーブメント大賞…キンダーカルト

TBWA HAKUHODOでは、世界のトレンドを発信するレポート「EDGES」を発行するなど、グローバルに現れるカルチャーの潮流を継続的に観測しており、2024年、グローバルで巻き起こったムーブメントのひとつに、大人が子供に戻って楽しむ消費「キンダーカルト」があったとしている。

なお、日本でもキンダーカルトのムーブメントが起こっているが、海外と比較すると、大人たちの消費傾向の違いが見て取れたとのこと。「65dB TOKYO」では、「日本では、昨年から『平成女児チョコ』などの昔を懐かしむ”懐古消費”が盛り上がっていますが、今年はそれに加えて、45年間愛され続けているアクセサリー玩具菓子『セボンスター』を大人の女性たちがリメイクして自分なりのアレンジを加える”表現消費”や、『フエラムネ』に付属するおもちゃが大人を中心に爆発的ヒットするなどの低予算で気軽に楽しむ“安定消費”の傾向が目立つようになりました。日本で求められるのは“自己表現をする余白”と“手軽さ”であり、安価にワクワクを楽しむ大人たちが多く見られます。一方で、アメリカやシンガポールのXやTikTokのムーブメントから見えてくるのは、商品をありのまま楽しみ、その商品から生まれる“妄想体験“に重きがおかれている様子です。また、昔懐かしい商品を楽しむよりも、新たに大人向けに誕生した商品が好まれる傾向に。海外の大人たちは、大人になって初めて体験できる高級な物事にワクワクするようです」と分析している。

■「65dB TOKYO」による総括

2024年の年間SNSムーブメント大賞は、「動物ネタ」「○○界隈」「キンダーカルト」という結果となった。「65dB TOKYO」では、「以上の3つのムーブメントから、『自己表現をリスクなく、土台があった上で表現したい』という共通のインサイトのインサイトが浮かび上がりました。自己表現のためにゼロから何かを作ると他人からの評価・意見がダイレクトに自分に返ってくるため、既存のものに自分なりのアレンジを加えることができるアイテムや行動が受け入れられやすい傾向が見られました。すなわち表現の自由とリスク回避を両立させる選択肢がムーブメントになると言えますが、この傾向は2025年も続いていくでしょう」と総括している。

■調査概要
調査実施時期:2024年11月
調査実施対象期間:2024年1月1日~2024年10月31日
対象:主要プラットフォームSNS(X、TikTok)
分析方法:ソーシャルリスニング(ツール名:Brand Watch、TikTok Creative Center)
調査主体:TBWA HAKUHODO「65dB TOKYO」

関連情報
https://www.tbwahakuhodo.co.jp/

構成/立原尚子

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