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なぜ今「ティー」がアツいのか? スタバ伝説のティー職人が渋谷にフラッグシップストアをオープン

2024.11.25

長らく日本人が好きな飲み物として台頭してきた「コーヒー」に変わって、今注目されているのが「ティー」。スターバックスがティーに特化した店舗を展開したり、ファミリーマートが「Afternoon Tea」監修ペットボトル飲料のラインナップを増加させたり、各社が注力している。

コーヒーが好きなビジネスパーソンも、質の良い睡眠のために夜はノンカフェインやカフェインレスのティーを飲むという人は多いのではないだろうか。

そんな中、トレンドの発信地である渋谷に、アメリカ発の「SMITH TEAMAKER(スミス・ティーメーカー)」が日本初となるフラッグシップストアをオープン。なぜ、今「ティー」なのか――。SMITH TEAMAKERを取り扱う東洋べバレッジ株式会社のジャパン ブランドマネージャー・近藤 將太さんに話を伺った。

コーヒーよりティーが圧倒的に売れている「渋谷スクランブルスクエア」に出店

「SMITH TEAMAKER」でしか味わえないようなブレンドのティーが楽しめる。

SMITH TEAMAKERはスターバックスのチャイラテの開発を手掛け、アメリカの伝説のティー職人とも呼ばれたスティーブン・スミス氏が2009年に創業した、スペシャルティ・ティーカンパニー。

世界各地の厳選した茶葉や原料を生産者から“直接”調達していることが大きな特徴で、ティーを通して健康とウェルネスを支え、新しいティー文化をつくることを目標としている。

(右)東洋べバレッジ株式会社 代表取締役社長 シェーファー・ダグラス氏、(左)ジャパン ブランドマネージャー・近藤 將太氏。

そして東洋べバレッジは、カフェ・レストラン向けの輸入食品やクリーニング製品を取り扱う商社。SMITH TEAMAKERは2015年に日本上陸したが、2020年に東洋べバレッジが輸入代理店となり、食品卸としてのノウハウを活かして展開をスタートした。

2020年はコロナの最中だったこともあり、まずはカフェ・レストランに卸し、SMITH TEAMAKERの名を認知してもらったという。

近藤さん「弊社がティーを扱うのは初めてではなく、以前取り扱った紅茶ブランドがパッケージなど日本人の求める質に達することができず、販売を一旦終了した経緯があります。ただし、日本の消費者は期待値が高いものの、それをクリアすると、世界レベルで勝負ができる商品にもなります。

SMITH TEAMAKERではその教訓も活かして、飲食業界のみなさまに品質を認めていただくところからはじめました。現在もブルーボトルコーヒー様やミシュランレストランなどにお取り扱いいただいています」

そしてコロナが落ち着いた頃、検討しはじめたのが一般消費者向けへの販売。日本人のティー需要の高まりを見込んで、2022年に渋谷駅直上の商業施設「渋谷スクランブルスクエア」でポップアップストアを開催した。

近藤さん「この時期に一般消費者へと展開をスタートしたのは2つの背景があります。1つ目は、コーヒーの2050年問題。コーヒー豆の収穫量減少により、今後コーヒー豆の価格が高騰化することが予想されています。そのため、コーヒーに変わるカフェでのドリンク体験として、『ティー』が注目を浴びると考えました。

2つ目は、コロナ禍における一般消費者の意識の変化です。ウェルネスという言葉が浸透したように、パンデミックを経験して多くの人が自分のライフスタイルを見直すきっかけになったと思います。

その中で『カフェイン量の少ないドリンク』を選ぶことは簡単にウェルネスを取り入れられる一つの方法で、それも『ティー』が伸びると感じた要素です」

カフェで提供中の3種類のティーとフードのセット「PAIRING TEA FLIGHT」3,300円(税込)、「ゴールデン ライト ティーラテ」890円(税込)

そして2022年以来3回のポップアップストアを開催し、2024年10月24日(木)に満を持して「渋谷スクランブルスクエア」4階にフラッグシップストアをオープン。カフェと物販を併設した約185平米もの広々とした空間で、消費者はカフェでティーを飲み、気に入った味はティーバッグで購入し、持ち帰ることもできる。

ノンカフェインの「ゴールデン ライト」の説明。ドリンクごとに説明のカードを配っている。

近藤さん「渋谷スクランブルスクエアへの出店を決めた理由は、“若者の街”から“大人の街”に変わろうとしている渋谷がSMITH TEAMAKERとマッチすると感じたことが一つです。ポップアップストアでは毎回1万人以上が来店してくださり、毎回売上を更新し、渋谷との相性の良さを実感しました」

「ゴールデン ライト ティーラテ」のティーを抽出する様子。

また、渋谷スクランブルスクエアは多数のカフェが出店しているが、全体としてコーヒーよりティーの方が圧倒的に売れている実績があると、近藤さんは話す。カフェではエスプレッソマシンから抽出するティーで作るオリジナルラテなどを販売し、渋谷スクランブルスクエア内で飲める新たなティーの選択肢となった。

近藤さん「渋谷ではコーヒーではなく、カフェインの量が少ないものやハーブティーを選ぶ人が多いのだと思います。時間帯を気にせずに飲めるドリンクを考えた時に、コーヒーよりも幅広くお客様へとアピールできると考えています」

「紅茶好きには売らない」。毎日取り入れられるウェルネスを

店頭ではティーバッグのみ販売。ノンカフェインでおすすめは「No.67 メドウ」15包 2,840円(税込)。

SMITH TEAMAKERのターゲットは、30代?40代の働く女性。仕事後、自宅でのティータイムなど落ち着いた時間帯にサッとお湯を注いで飲んで欲しいと近藤さんは話す。

近藤さん「エッジの効いた言葉ですが、あえて『紅茶好きには売らない』ことをスタッフにも意識してもらっています。紅茶が好きな方は茶葉を購入し、ティーポットで楽しむ人が多く、それはとても素晴らしいことですが、気軽に毎日の生活にウェルネスを取り入れるという点ではとても大変で、本末転倒になってしまうのです。そのため、現在店舗では茶葉ではなくティーバッグのみ販売しています。

また、私たちは『紅茶』と『ティー』を言い分け、SMITH TEAMAKERは“ティー”カンパニーです。紅茶というとアフタヌーンティーやティーポットなどで淹れるイメージに引っ張られてしまい、かつ緑茶やハーブティーなども扱っているためです」


「No.428 トウキョウ トワイライト」15包 3,780円(税込)。

渋谷スクランブルスクエアの店頭ではアメリカでは販売していない、限定品「No.428 トウキョウ トワイライト」も販売し、客の購買欲を刺激。カフェイン入りの煎茶がベースだがノンカフェインのグリーンルイボスを合わせ、カフェインレスに仕上げている。食事にも合う爽やかな味わいで、夕食時に飲むのも良いだろう。

さまざまなティーをセレクトできる「No.2024 MIX & MATCH」6包 2,200円(税込)。

オープンして数週間がたった今、渋谷スクランブルスクエア店の売上は目標を達成し順調。すでにリピーターも獲得し、ギフト需要をうまく取り込むことができているという。SMITH TEAMAKERのティーはティーバッグで個包装のため会社で飲んだり、自宅で飲んだりとシーンを選ばず、幅広いニーズに適しているのも魅力だ。現在は渋谷以外の出店についても打診が来ており、今後も店舗数を増やす予定となっている。

近藤さん「『飲んでみて、おいしかったから人にあげたい』や『自分が飲んで好きなものをシェアしたい』という需要に応えられています。これからのホリデーシーズンでのプレゼントを考えた時に、意外とみなさん残るものより消費するものの方が喜ばれる印象があるので、ぜひ手にとってみてもらえると嬉しいですね」

夕食時でも、寝る前でも、時間帯を気にせずに飲めるカフェインレスやノンカフェインの「ティー」は、以前は一部の健康意識の高い人たちにしか選ばれないようなものだった。

しかし今は多くの人に受け入れられ、SMITH TEAMAKERのようにウェルネスをテーマにしたティーを展開する店は、まさに今が好機だろう。食に関する健康志向が上昇傾向にあるからこそ、幅広いラインナップから選べるティーが今後もトレンドとなりそうだ。

・SMITH TEAMAKER
HP:https://smithtea.jp/

取材・文/小浜みゆ

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