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不機嫌でやりにくい部下の原因と対処法

2024.11.26

部下が不機嫌な態度を取ると、職場の雰囲気も悪化しがちです。この記事では、不機嫌な部下の心理や行動パターンを解説し、具体的な対処法を紹介します。相手の感情を冷静に受け止め、承認欲求を満たすことで、信頼関係の改善を目指しましょう。

職場で部下が明らかに不機嫌な態度を取ると、上司としては困惑してしまいますよね。「ため息をつく」「感情的に反発する」など、さまざまな態度に振り回されて、疲れてしまった経験はありませんか?

こうした部下がいると、仕事が進まず、職場全体の雰囲気も悪くなってしまいます。この記事では、不機嫌な部下の心理や行動を具体的に解説し、すぐに実践できる対処法をご紹介します。不機嫌な部下と向き合うヒントになりますように。

不機嫌な部下の心理と行動パターン

不機嫌な部下にはいくつかの共通する特徴があります。まずは、その行動パターンを理解し、背景にある心理を知っておきましょう。

(1)ため息をつく・ふてくされる

何か頼むと「ふーっ」と大きなため息をついたり、腕を組んでふてくされた態度を取ったりする部下は、自分の不満を周囲に察してほしいという心理が隠れています。また、無意識のうちに不機嫌な態度を使って周囲をコントロールしようとしている場合も。

たとえば、会議中に話しかけても目を合わせずにため息をつく姿勢は、「自分は納得していない」というアピールとも受け取れます。

(2)すぐに感情的になる

少し注意しただけで声を荒げたり、必要以上に攻撃的な態度を取る部下もいます。これはストレスや不満が積み重なっているだけでなく、感情的になることで、自分の思いを通そうとしている心理の表れでもあります。

「もっと早く教えてくれればできたのに!」と大声で反発する場合、指摘されたことを、自分を否定されたと受け取り、攻撃的になることで自分を守ろうとしている可能性があります。

(3)上司や同僚を批判する

「このやり方じゃ効率が悪すぎますよね」など、他人を批判することで自分の意見を通そうとするタイプです。背景には、「自分の働きが評価されていない」「認められていない」という不満があります。

「自分ばかり仕事が多い」と不満を言ったり、「上司の指示が現場を分かっていない」と批判する場合、承認欲求が満たされていない可能性が高いです。

部下が不機嫌になる原因

部下が不機嫌になる理由はさまざまですが、主に以下のような原因が考えられます。

(1)仕事量の多さやタスクの曖昧さ

「仕事量が多すぎて回らない」「どれを優先すればいいのかわからない」といった状況があると、部下の不満が募りやすくなります。たとえば、「Aの業務を急いでと言われたのに、すぐBの資料もお願いされて混乱した」という状況や、「結局どれを優先するべきかわからない」といったケースが挙げられます。

このような場合、上司として業務量の調整やタスクの優先順位を明確に伝えることが求められます。スケジュールの見直しや、部下の状況に合わせた業務分配ができれば、不満が解消される可能性もあります。

(2)コミュニケーション不足

部下は、自分の努力や成果を上司に認めてもらいたいと考えています。しかし、「成果を出しているのに評価されない」「努力を見てもらえない」と感じると、モチベーションが下がり、自分の頑張りは無意味だと感じてしまうことも。

部下が仕上げた資料に一切のフィードバックがなく、次のタスクだけ指示されると、「ただの作業をさせられているだけなのでは?」と思い、不満が募りやすくなります。

(3)プライベートのストレス

「子どもの発熱で心に余裕がない」「パートナーとうまくいっていない」など、仕事以外の悩みが積み重なって不機嫌の原因になることもあります。家庭や育児との両立、恋愛や結婚の問題など、プライベートでのストレスが職場の態度に影響するケースも少なくありません。

不機嫌な部下への具体的な対処法

では、不機嫌な部下に対して、どのように対応していけばいいのでしょうか?具体的な対処法をお伝えします。

(1)無理に機嫌を取ろうとしない

不機嫌な部下に対して無理に機嫌を取ろうとするのは、実は逆効果です。不機嫌な態度が効果的だと無意識に学習させてしまい、同じ行動を繰り返させる原因になりかねません。

部下が感情的になっている場合は、「不満があるのはわかったけれど、感情的になられると話し合いができない」と冷静に伝えるようにしましょう。

(2)相手の感情を冷静に受け止める

部下の不満は否定せず、まずは受け止める姿勢を示すことが大切です。相手の話を最後まで聞くことで、部下は「理解してもらえた」と感じやすくなります。

相槌を打ちながら「それは確かに大変だったね」「なるほど、そういうふうに感じているんだね」と、相手の言葉を繰り返すことで、安心感を与えることができます。

(3)承認欲求を満たす声掛けをする

部下が持つ「認められたい」という気持ちを満たす声掛けも効果的です。たとえば、「この報告書、データ分析がとても正確で助かったよ」と具体的に伝えることで、部下は「自分の努力が評価されている」と感じやすくなります。

また、感謝の言葉も部下のモチベーション向上につながります。「忙しい中で対応してくれてありがとう。おかげで、この会議もスムーズに進んだよ」といったように、成果が職場全体にどう役立ったかを伝えると、部下にやりがいを感じてもらいやすくなります。

部下との信頼関係は一歩ずつ

不機嫌な部下への対応は簡単ではなく、時には疲れてしまうこともありますよね。そんな中でも、少しずつ実践できる方法を試していくことで、関係は改善していきます。まずは、今日からできる方法を一つ試してみてはいかがでしょうか?

あなたの行動が、職場全体を良くする大きな一歩になります。少しずつ変化が見えてくると、気持ちも楽になるはずです。焦らず、自分のペースで進めていきましょう。

文/高見 綾
心理カウンセラー|“質上げ女子”のお悩み相談。カウンセラー養成コースで豊富な臨床経験を積み、心の世界で学んだことを現実に活かすアプローチに高い評価をいただく。相談数3千超。著書は『ゆずらない力』(すばる舎)。

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