NTTソノリティのオーディオブランドnwmは、オープンエアでも、音漏れを抑えられる「PSZ」技術を搭載した、ながら聴きイヤホン「nwm DOTS」を発売した。さらに有線のエントリーモデル「nwm WIRED」も同時発売、来年にはスポーツ向けのネックバンド型「nwm GO」の発売も予定する。どちらもオープン価格で同社のオンラインストアでの販売価格は「nwm DOTS」が2万4200円、「nwm WIRED」が4950円。
NTTの独自技術搭載の「耳スピ」
PSZはオープンエアヘッドホン「nwm ONE」に搭載された技術で、その実力は証明済みだ。音漏れを抑えるだけでなく、周囲のノイズを抑えて通話品質を高める「Magic Focus Voice」という技術もあり、「nwm DOTS」にも搭載済みだ。
音漏れを抑えるNTTの独自技術搭載オープンイヤーの製品群をnwmでは「耳スピ」(耳スピーカー)とカテゴライズしている。今回、3つの新製品が加わった
「nwm DOTS」にはPSZ技術とMagic Focus Voiceをダブルで搭載。PSZ技術はパッシブ型でも動作するため「nwm WIRED」にも搭載される
φ12mmの新設計ドライバー搭載
「nwm DOTS」と「nwm WIRED」には、それぞれ専用設計のφ12mmの新型ドライバーが採用された。口径は前モデルと同じだが大幅に音圧と音質を向上させて、PSZ技術により音漏れ抑制性能をキープしたという。振動版はカーボンファイバー強化のセルロースダイヤフラム、超軽量のCCAWボイスコイルを採用した。
「nwm DOTS」は12%の軽量化をおこない片耳約8gを実現。USB-C接続による充電とワイヤレス充電にも対応、連続再生時間は最大8時間、5分間の急速充電で約1時間再生、ケース充電併用で最大32時間再生に対応する。装着感を高めるためのテールチップがあり、耳の厚みに合わせて3種類のサイズから選択できる。カラーはストーンホワイト、チャコールブラック、マスタードイエロー、バーガンディレッド、モスグリーンの5色で、ホワイトとブラック以外は12月上旬発売予定だ。
発表会で「Michael Jackson/Billie Jean」を聴いた。ながら聴きイヤホンとしては中低域に厚みと量感があり、高域はなめらかで尖ったところがなく聞きやすい音色だった。音の傾向は「nwm ONE」に似ていると思った。
旧モデルと比較して「nwm DOTS」は中低域に厚みがある音質になり、高域での音漏れが減少している
まずホワイトとブラックの2色が発売され、残りの3色は12月上旬発売予定
全体的に淡い配色の中で、ストーンホワイトとマスタードイエローが目立つ
独自方式の装着方法はフィット感が良好で、重さも感じられなかった
コスパ重視の入門機「nwm WIRED」
有線モデルの「nwm WIRED」はダークブラウン、ホワイトベージュ、ネイビー、ミントグリーン、コーラルピンクの5色展開で発売される。こちらもφ12mmの新型ドライバーを採用して、両耳約7.2gと超軽量を実現。音漏れを抑えるPSZを搭載する。コード長は1.2mでIPX4の防水仕様。
周囲の音が聞こえる程度の音量で音楽を再生すると、バランス的には中低域が薄く物足りない感じだ。高域は輪郭がハッキリしているため小音量でもボーカルがボケることはないが、音量を上げると楽曲によっては耳障りになる。音漏れも低減効果もアクティブタイプよりも弱い印象だ。やはりパッシブタイプではDSPが使えないなどの制約が多く本領発揮は難しいようだ。「耳スピ」最軽量のハイコスパモデルという位置付けになると思う。
「nwm WIRED」はU5000円で「耳スピ」が体験できる有線の入門機だ
来春発売予定の「nwm GO」はアクティブシーンに対応したネックバンド型のワイヤレスモデル
写真・文/ゴン川野