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今冬の降雪量は北海道から山陰にかけての日本海側で平年より多くなる予想

2024.11.22

ウェザーニューズから、今冬の「降雪傾向」が発表された。それによれば、今冬(12〜3月)の降雪量は、寒気や低気圧の影響を受けて北海道日本海側から山陰で平年並か多く、北~西日本の太平洋側と九州北部で平年並の予想となっている。

以下、同社リリースを元に、その概要をお伝えする。

日本付近では偏西風がやや南に蛇行、西日本を中心に寒気が流入しやすくなる

太平洋の海面水温は弱いラニーニャ現象時に近い状態となっていることと、インド洋の海面水温分布の影響で日本付近では偏西風がやや南に蛇行し、西日本を中心に寒気が流入しやすくなる見込み。

北日本では冬型の気圧配置が現れるが、周期的に低気圧が通過し、通過後に寒気が流れ込む時期もある予想だ。また今シーズン中は日本海の海面水温が平年より高く、水蒸気の供給が多くなると予想されている。これらの要因により、日本海側を中心に降雪量が平年並か多い傾向となる。

一方、太平洋側は、気温は北日本を中心に平年より高い傾向だが、寒暖の変動が大きく、平年同様冬型の気圧配置が現れて晴れる日が多い時期と、低気圧や気圧の谷の影響を周期的に受ける時期とがある見込み。

また寒気が強い時には日本海側からの雪雲が流れ込むところもありそうだ。これらの影響により、降雪量は平年並となる予想となっている。

関東甲信では南岸低気圧や気圧の谷の影響で雪の降る日があり、特に1月前半は内陸部を中心に積雪するおそれもあるため十分な備えが大切になる。

雪のピークは北日本日本海側と東日本太平洋側は1月前半、東日本日本海側と西日本で1月末~2月初め、北日本太平洋側とオホーツク海側は2月後半の予想だ。

今冬(12〜3月)の降雪傾向

<降雪量とその要因について>

今冬の降雪量は、北海道から山陰の日本海側で〝平年並か多い〟、北~西日本の太平洋側と九州北部で“平年並”の予想となった。予想のポイントとなるのは、太平洋とインド洋の熱帯域の海面水温分布と大気循環、それに伴う偏西風の蛇行だ。

現在、太平洋熱帯域ではエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない中立の状態となっているが、海面水温は弱いラニーニャ現象時に近い状態となっている。

この状態は、今冬の間(2025年2月頃)まで続く予想だ。また、インド洋熱帯域の海面水温は東部を中心に平年より高い状態で、今後3月にかけて徐々に低下し平年並に近づいていく予想となっている。

今冬はインド洋東部からフィリピン近海の対流活動が平年より活発になり(1)、中国の内陸で偏西風が平年よりも北に蛇行する。この下流にあたる日本付近では、平年に近い位置ながら偏西風がやや南に蛇行(2)。

このため、日本付近は西日本を中心に平年程度に寒気が南下する見込みだ(3)。また、北日本を中心に低気圧の影響を受けやすい予想だ(4)。

今シーズン中は日本海の海面水温が平年より高く、水蒸気の供給が多くなる予想(5)。これらのことから、今冬の降雪量は、北海道から山陰にかけての日本海側で〝平年並か多い〟、北~西日本の太平洋側と九州北部で〝平年並〟となる見込みだ。

気温と降水量の傾向が今シーズンと類似しているのは、2021〜2022年と2022〜2023年の冬で、気温は北~西日本で平年並かやや低い傾向で寒暖の変動が大きくなっていた。降雪量は日本海側を中心に平年並か多い傾向だった。

<雪のピークの時期について>

雪のピークは、北日本日本海側は1月前半、東日本日本海側と西日本で1月末~2月初め頃の予想だ。これらの時期は冬型の気圧配置が強まって寒気が南下しやすい見込み。

また、東日本太平洋側は1月前半、北日本太平洋側とオホーツク海側は2月後半の予想となっている。これらの時期は、低気圧や気圧の谷の影響で雪が降りやすくなる見込みだ。

なお、今冬は弱いラニーニャ現象時に近い状態が冬の間続く予想で、南岸低気圧の通過頻度は平年並か少なくなりそうだ。ただ、寒気の入るタイミング次第では南岸低気圧の通過時に東北南部や関東甲信を中心に大雪になる可能性があるため、事前の備えが大切。交通機関に大きな影響が出る可能性もあるため、随時最新の情報を確認しておきたい。

昨冬(12〜3月)の降雪傾向の振り返り

昨冬はエルニーニョ現象が発生していた影響で、冬型の気圧配置は長続きせず、2月を中心に南から暖かい空気が流れ込んだ時期があったため、気温は全国的に非常に高かった。

そのため降雪量は、北日本日本海側、西日本太平洋側では平年よりかなり少なく、北日本太平洋側、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側では平年より少なくなった。

しかし、気温の変動が大きく、12月の中旬から下旬にかけてと1月下旬には、一時的に冬型の気圧配置が強まって寒気が流れ込み、日本海側の地方で大雪となった地域もあった。

また、2~3月上旬は東日本太平洋側と北日本太平洋側では低気圧の影響で平野部でも雪の降った日があり、大雪となった地域もありました。今冬は、昨冬と比べて日本海側を中心に降雪量が多くなる見込みだ。

<参考>気候変動が降雪量に及ぼす影響について

今冬は日本海の海面水温が平年より1~2度(場所によっては2度以上)高く推移すると予想されており、場所によってはドカ雪や降雪量の増加が起こることも考えられ、注意が必要だ。

今後、気候変動が降雪量に及ぼす影響について、現時点を超える温室効果ガスの緩和策を取らない場合は、2100年ごろには20世紀末よりも日本の気温は年平均で4度程度、冬季は5度程度上昇することが予測されている。

すると、雪の降り始める時期が遅くなり、降り終わる時期が早まる。北陸や西日本は初雪が新年になってから観測される年も現れると考えられる。

また、1月に入っても気温が0度を下回らなくなり、本州の平地でも場所によっては降雪がほとんど観測されなくなる可能性がある。

このように冬季に降る雪の総量は減ると予測される一方で、もともと気温が低い真冬の北海道や、標高の高い北アルプスでは、年によっては降雪量が増えると予想されている。

また、北陸の内陸や山沿いでは、ドカ雪(一晩などの短い時間で一気に降る大雪)の頻度が増えると予測されている。これは、温暖化に伴い気温や海面水温が上昇することで、空気中の水蒸気量が増えることが要因と考えられるため。

同社では引き続き「気候変動や地球温暖化によって、私たちの暮らしにどのような変化があるかを分析して、防災・減災の情報発信につなげていく考えです」とコメントしている。

関連情報
https://jp.weathernews.com/news/49828/

構成/清水眞希

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