LINE電話はインターネット回線を用いているため、無料で利用できる。ただし通信量は消費され、電話を受ける側も対象となる点に注意が必要。また、通話できないときは原因に応じて対処しよう。
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スマートフォンが広く普及した現在、コミュニケーションツールとして多くの人に利用されているのがLINEアプリだ。
チャット機能だけでなく電話も可能で、しかも通話料が無料なため使い勝手がいい。しかし、「本当に料金はかかっていないのか?」「受ける側もタダなのか?」と気になるユーザーもいるだろう。
本記事ではLINE電話について、無料の理由や通信量に関する疑問、通話トラブルの対処法など、快適に使うためのメソッドを紹介する。
【結論】LINE通話は無料で使える!
結論から言うと、LINE電話はアプリをインストールしていれば誰でも無料で使える。互いに友だち追加する必要があるが、キャリアや時間制限といった条件はなく、かけ放題プランなどの加入も不要だ。現在、スマホ所有者の大半がLINEを利用しており、特にプライベートでは通話回線を利用した電話よりもLINE電話をメインに使うユーザーも多い。
LINE電話が無料で使える仕組み
LINE電話はなぜ無料なのか?その仕組みについて解説する。通常の電話との違いや、電話を受ける場合についても確認しておこう。
■インターネット回線のため通話料はかからない
LINE電話が無料なのは、通話回線を使わずにインターネット回線を使って電話をかけているからだ。
通常の電話はキャリアの通話回線を利用して発信されており、時間に応じて通話料が発生する。一方、LINE電話はIP電話の一種であり、キャリアの通話回線を利用しない。IP(インターネットプロトコル)という通信規格を用いて音声をデジタル信号に変換し、データ通信を行っている。
このように通常の電話とは仕組みが異なるため料金が加算されないのだが、厳密には「無料」というより「通話料が発生しない」という表現が適切だろう。
■Wi-Fiがないところでは無料じゃない?
LINE電話はデータ通信を利用するため、通話料は発生しなくてもデータ通信量が消費される仕組みだ。つまり、Wi-Fiがないところで利用すると、使えるデータ容量が減少する。
定額制プランで契約したデータ容量におさまる程度であれば気にならないかもしれないが、従量制プランにしている場合は利用量に応じて料金が上がる可能性がある。Wi-Fiがないところではモバイル通信になるため、データの使い過ぎには注意しよう。
■LINE電話は受ける側も通信量を消費する
通常の電話であれば、かけたほうが通話料を負担することになる。しかし、LINE電話の場合は、かけた側も受ける側もデータ通信で通話を行う。そのため、電話を受ける側も、Wi-Fiがないところであれば通信量が消費される。
場合によっては、かけた側はWi-Fi環境下で無料、受ける側はモバイル通信で通信量を消費(料金が発生する)という、通常の電話と逆の状況にもなる。
■LINE電話の通信量の目安
モバイル通信でLINE電話を使った場合に消費されるデータ通信量は、1分でおよそ0.3MB。1GBをLINE電話で使うとすると、約55.5時間の通話が可能になる。Wi-Fiがなければ実質無料でなくなってしまうLINE電話だが、そのデータ通信量は通常の電話よりも気軽にかけられる程度だ。
LINE電話が利用できない原因と対処法
気軽に利用できるため、普段からLINE電話を使うユーザーは多い。特に若い世代などはLINE電話がほとんどで、電話番号を知らない相手もいるだろう。
それだけコミュニケーションの頼りになっているからこそ、LINE電話が使えなくなると他者との連絡に大きな支障が出る。ここからは、LINE電話が使えなくなった際の対処法を原因別に確認していこう。
■端末設定でマイクが許可されていない
端末設定でマイクが許可されていないと、通話ができない。LINE電話をかけたり受けたりする際に「この機能へのアクセスを端末の設定から許可してください」と表示されて動作しない場合は、マイクが許可されていない可能性がある。
マイクの許可設定はiPhoneとAndroid端末で異なるため、以下で確認しよう。
iPhoneの場合
- 設定をタップ
- LINEアプリを選択
- マイクをONにする
Androidの場合
- 設定をタップ
- 「アプリ」を選択
- LINEアプリを選択
- 「権限」の「マイク」を許可にする
※操作方法は端末により異なる場合がある
■LINEアプリの一時的な不具合
LINEで通話ができない原因として、アプリ内で軽微なエラーが発生したことによる一時的な不具合が考えられる。その場合は、アプリを再起動すれば改善する可能性がある。マルチタスク画面で現在開いているアプリを表示してLINEアプリを終了させた後に、再度起動させてみよう。
■LINEのバージョンが古い
LINEアプリのバージョンが新しくない場合、通話ができないことがある。以下の手順で現在のバージョンを確認し、アップデートが必要であれば実施しよう。
- LINEアプリを開く
- ホーム画面で右上の設定をタップする
- 「LINEについて」を選択すると現在のバージョンが表示される
■通信環境に問題がある
通信環境に問題がある場合も、LINE電話が使えない。音声が聞こえなかったり、途切れたりする場合には、次のような要因が挙げられる。
- 電波状況が悪い
- 不特定多数が使用するWi-Fiを利用している
- アプリの更新が行われている
- ファイルのダウンロードやアップロードをしている
- ルーターの設定の影響
通信環境が原因であれば、電波状況の安定した場所に移動したり、Wi-FiをOFFにしてモバイル通信に切り替えたりすることで症状が改善する。その他、別のアプリの状況やルーターの設定も確認してみよう。
■LINEアプリの着信許可がOFFになっている
LINEアプリの着信許可がOFFになっていると、LINE電話がかかってきてもつながらない。この場合、電話をかけてきた相手とのトーク画面に「○○から着信がありました。通話の着信許可がOFFになっているため、応答できません」とメッセージが届く。以下の手順で着信許可をONにする必要がある。
- LINEアプリを開く
- ホーム画面で右上の設定をタップ
- 「通話」を選択
- 「通話の着信許可」のトグルスイッチをタップしてONにする
なお、電話をかけた側には呼び出し音が鳴り続けるため、かけた側からは相手の設定が原因とは判断できない。
■友だち追加されていない
LINE電話は、お互いに友だち追加されていないと通話ができない。どちらかがブロックしていたり、「友だち」になっていなかったりすると利用できないため、確認してみよう。
LINE電話の便利な使い方
ここからはLINE電話をより便利に、快適に使う方法を紹介する。
■ビデオ通話もできる
LINEでは、音声通話だけでなくテレビ電話もできる。正式名称は「ビデオ通話」。音声通話と同様、インターネット回線での電話となるので通話料は無料だ。
ビデオ通話のかけ方
ビデオ電話は、音声通話とほぼ同じ手順でかけられる。ホーム画面からかける方法と、相手とのトーク画面からかける方法がある。
【ホーム画面からのかけ方】
- ホーム画面の「友だちリスト」から、相手を選択
- 右下に表示される「ビデオ通話」をタップしてかける
【トーク画面からのかけ方】
- かけたい相手のトーク画面を開く
- 右上の受話器マークをタップ
- 「ビデオ通話」を選択してかける
また、自分の周囲を映したくない場合は背景の変更ができる。電話の発信中は「背景」、着信の際は「エフェクト」のアイコンが出るので、それらをタップして背景を切り替えられる。ビデオ通話の途中からでも変更可能だ。
料金(通信量)の目安
モバイル通信でビデオ通話をした際のデータ消費量は、1分で5.1MB。音声通話の約17倍になる。1GBをビデオ通話で消費するとしたら、約3時間分。モバイル通信で頻繁にビデオ通話を利用すると月間のデータ容量に大きく影響する可能性もあるため、注意が必要だ。
■通話履歴の一覧表示ができる
LINE電話の通話履歴の確認は個々のトーク画面を開く必要があるが、設定を変更することで端末の電話機能のように一覧表示が可能だ。
- LINEのホーム画面を開く
- 右上の設定をタップし「通話」を選択
- 「通話/ニュースタブ表示」の「通話」をチェックし「変更」
- 画面下部のタブメニューが「ニュース」から「通話」になる
これにより、通話タブからLINE電話の通話履歴が時系列で確認できるようになる。また、その一覧から相手を選択し電話をかけることも可能だ。
■LINEから固定電話に無料で電話する方法はある?
LINE電話は、LINEに登録しているユーザーしか利用できないため、固定電話にはかけられない。以前は、広告動画を視聴することでLINEユーザー以外にも無料で電話をかけられる「LINE Out」というサービスがあったが、2023年5月31日にサービスの提供が終了した。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部