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東京都内の中古マンションを借りるより買ったほうがお得な街ランキング

2024.11.21

円安の影響を受け、毎日の食料品や日用品などが値上がりし家計への負担は大きくなっている。さらに住宅資材も高止まりし、今後もコストプッシュ型の新築価格の上昇が続いていきそうだ。

東京都内では購入物件だけでなく賃貸物件の賃料も上昇(※1)しており、毎月の賃料を基準に購入を検討する人も少なくないのではないだろうか。

※1 住まいインデックス 東京都

そこで「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」は、「都心6区」、「東京都内の23区のうち都心6区を除いた17区」、「東京都市部」のエリアの駅にあるLIFULL HOME’Sで掲載した物件をもとに、60m²で換算した賃料と中古マンションの毎月のローン返済額(※2)を比較し、「借りるより買った方がお得な街」について調査した。

※2 固定金利1.8%、返済期間35年と設定

東京都心6区編:月々の差額1位「茅場町」は約7.5万、家賃が上回る駅は約2割に

東京都内で地価や物件価格が高い千代田区、中央区、港区、文京区、渋谷区、新宿区は「都心6区」といわれている。

この都心6区での対象となったのは99駅で、そのなかで毎月の賃料と中古マンションのローン返済額の差額が1位となったのは中央区「茅場町」で約7.5万円とトップ10唯一の7万円台。

「茅場町」は東京メトロ東西線や日比谷線が利用でき、徒歩10分圏内に「日本橋」「水天宮前」「八丁堀」があるため都内どのエリアにもアクセスしやすく、食事や買い物などもしやすい街だ。

LIFULL HOME’S 住まいインデックス(※3)でも「茅場町」の直近3年間の賃料、住宅価格の上昇が見られるが今回の調査によると賃料が上回っていることが分かった。

次いで、2位は「初台」(渋谷区、月々の差額約6.8万円)、3位は「東新宿」(新宿区、同約6.6万円)。都心6区は徒歩に複数の駅や路線を利用できるなど交通・生活利便性が高く、医療施設や文化施設も充実していることから住まいの人気や価値が安定している地域だ。

都心6区編では99駅のうち、中古マンションの毎月のローン返済額が賃料を下回ったのは約2割の23駅、このなかでも首都圏の修繕積立金の平均である約1万4,900円(※4)を加算しても返済額が下回るのは16駅であった。

賃料も上昇基調にあるため、賃貸だけでなく購入も視野に入れた検討することも良いかもしれない。

※3 住まいインデックス「茅場町」
※4「令和5年度マンション総合調査」 国交省より「1戸あたり月額修繕積立金の平均(東京圏)」東京圏は東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を含む。

東京23区編(都心6区除く):月々の差額1位「東大島」、2位「王子神谷」は10万円以上に

東京都内の23区のうち都心6区を除いた17区において対象となったのは231駅。このなかで毎月の賃料と中古マンションのローン返済額の差額1位は江東区の「東大島」で約12.7万円となり、東京都内で最も大きな差額であった。

「東大島」は荒川を臨む江東区内で最も東に位置する。LIFULL HOME’S 住まいインデックス(※5)では「東大島」の直近3年間の住宅価格の上昇率(2.82%)は東京都の上昇率(8.78%)よりも下回っているのに対し、賃料は10.20%と東京都の賃料上昇率(9.57%)を上回っていた。

「東大島」は都営新宿線で新宿エリアまで乗り換えなく30分ほどでアクセス可能なため、都内への通勤通学する人にとって利便性の高い街だ。

次いで、2位は「王子神谷」(北区、月々の差額約11.6万円)、3位は「鐘ヶ淵」(墨田区、同約9.0万円)とトップ10はいずれも月々の差額が8万円以上となった。

23区内の都心6区を除いたエリアで対象となった231駅のうち、中古マンションのローン返済額が賃料を下回ったのは76.6%の177駅、なかでも首都圏の修繕積立金の平均である約1万4,900円を加算しても返済額が下回る駅は147駅あった。

東京都の住宅価格は上昇基調にあるが、エリアや街によって毎月の賃料と返済額との比較で物件取得の可能性がある。

※5 「東大島」

東京市部編:月々の差額1位「八坂」(東村山市)、2位「めじろ台」(八王子市)、3位「河辺」(青梅市)

東京都内の23区外の東京市部において対象となったのは86駅。このなかで毎月の賃料と中古マンションのローン返済額の差額1位は東村山市の「八坂」で約7.9万円となった。

LIFULL HOME’S 住まいインデックス(※6)では「八坂」の直近3年間の住宅価格は1.95%上昇しているが、賃料は4.96%も上昇している。「八坂」は新宿エリアまで約1時間でアクセスが可能。

次いで、2位は「めじろ台」(八王子市、月々の差額約7.7万円)、3位は「河辺」(青梅市、同約6.9万円)となった。

東京市部で対象となった86駅のうち、毎月の中古マンションのローン返済額が賃料を下回ったのは76駅で、都心6区の約2割や東京23区(6区除く)の約8割と比較し、最も高い約9割(88.4%)という結果に。

このなかでも首都圏の修繕積立金の平均である約1万4,900円を加算しても返済額が下回る駅は62駅。23区内よりも物件価格が抑えられているので、広さを重視した物件を探している人には向いているエリアと言えそうだ。

※6 「八坂」

調査概要
対象物件:LIFULL HOME’Sで掲載された東京都内の賃貸マンション・アパートならびに中古マンション
対象期間:2023年11月~2024年10月
物件条件:築20年以内、駅徒歩15分以内、専有面積30m²未満の住戸および事務所店舗は集計から除く
賃料の集計方法:駅ごとの賃貸物件の広さ(中央値)と賃料(中央値)から1m²あたりの賃料をもとに60m²に換算
返済額の集計方法:中古マンションの広さ(中央値)と物件価格(中央値)から1m²あたりの価格をもとに60m²に換算し、固定金利1.8%、返済期間35年と設定し算出

LIFULL HOME’S総研 副所長/チーフアナリスト 中山登志朗氏の考察

日銀がイールドカーブコントロールを終了し、政策金利の引き上げを開始してから住宅ローン金利の先高観が強まっています。

マイナス金利政策から“金利のある世界”に金融政策を転換したのは事実ですが、我が国の消費意欲は海外と比較すると低く(=GDPギャップが大きい)、内閣府は2024年も供給に対して年8兆円も需要が弱いとの推計を公表しているほどです。

需要が弱い状況で金利を大きく上げてしまえばさらに需要は弱含みますから、金利の引き上げは極めて慎重に行われています。

このような状況下では政策金利と連動する住宅ローン金利(固定型は長期金利と変動型は短期金利などと連動)も極めて緩やかな上昇に留まっており、優遇適用後の金利は、固定35年で1.8%程度、変動35年では0.4%前後と依然として“超低金利状態”が続いています。

ですから、毎月の賃料と中古マンションを購入した際の毎月の住宅ローン返済額を単純比較すると、買ったほうが毎月の支出を抑制できるお得なマンションが数多くあることがわかります(中古マンションを購入した場合は毎月の修繕積立金や管理費のほかに固定資産税や都市計画税、火災保険などのランニングコストが発生することにご留意ください)。

毎月の賃料と返済額を比較すると、特に東京都内では、「東大島」「王子神谷」など中古マンション価格が比較的安価な城東・城北エリアで賃料との差額が10万円以上発生する“お買い得”なエリアがあります。

また、都心6区では賃料が概ね30万円以上と高水準であるため、「茅場町」「初台」など結果的にお買い得になるエリアも散見されます。

さらに、東京市部では「めじろ台」「河辺」など毎月の住宅ローン返済額が6万円前後に収まるエリアもあり、新築および中古マンションの価格高騰が、専ら東京都心部で発生していることが改めて認識できる結果となっています。

住宅価格の高騰および消費者物価の上昇によって都内でのマンション購入を断念して周辺3県などに転居するケースが増えていますが、まだお得にマンションが買えるエリアは都内にもありますので、諦めずに検索することをお勧めします。

関連情報
https://www.homes.co.jp/

構成/Ara

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