2024年の出生数は70万人割れの公算が高く、過去最小を記録しそうだ。若者の恋愛離れが叫ばれて久しいが、日本人の恋愛意識はどのようになっているのだろう。
イプソスでは世界の人々の「恋愛」に関する意識や行動、またその変化の動向を観測し、理解するための調査を継続的に行っており、この度、日本を含む世界31カ国24,269人を対象に、“恋愛”に関する意識調査を実施した(イプソス「恋愛満足度調査2024年版」)。
日本は「恋愛や性生活」「愛されていると感じること」の満足度が2年連続で最下位
調査の結果、日本人は「恋愛や性生活」「愛されていると感じること」の項目における満足度が31カ国中最下位であることがわかった。最下位となったのは昨年に続き2度目のこと。
「パートナーや配偶者との関係」の満足度についても下から2番目の30位という結果になり、日本人は「恋愛や愛情」「パートナーとの関係性」について、世界各国の人々と比べると、極めて満たされていない状態であることが明らかに。
今回の調査で、日本人の「恋愛」や「愛されている感」への満足度が、3つの設問うち2つで最下位となった。
昨年の調査と比較すると、「恋愛や性生活」は3ポイント増、「愛されていると感じること」は2ポイント増と、満足度はわずかに上がっているものの、世界と比べれば最低水準の満足度という結果に。
「恋愛や性生活」「愛されていると感じること」は女性の方が満足度が高く、「パートナーや配偶者との関係」においては男性の満足度の方が高い
日本人の男女別の結果では、「恋愛や性生活」の満足度が男性は31%、女性は42%、「愛されていると感じること」の満足度が男性は45%、女性は56%と、いずれも男性の満足度は、女性に比べて10%程度低くなっている。
しかし、「パートナーや配偶者との関係」においては、男性が72%、女性が67%と、男性が5ポイント高い結果となった。
日本のZ世代、恋愛の満足度は最下位だが、「愛されている感」では世代別2位に
日本人の世代別の結果を見ると、全ての項目においてベビーブーマー世代が1位となった。
続いて、X世代とミレニアル世代の満足度が近い数値となっており、Z世代に関しては「恋愛や性生活(25%)」と「パートナーや配偶者との関係(52%)」において、他の世代と比べると満足度が10%以上低くなっている。
しかし、「愛されていると感じること」に関しては50%と、X世代とミレニアル世代をおさえて2番目に高い満足度となった。
■イプソス株式会社代表取締役社長 内田俊一氏のコメント
今回の調査では、恋愛に関する感情表現や態度を明確に表すことが苦手という日本人の国民性も少しは影響しているようにも思いますが、 日本人の恋愛満足度が31カ国中最下位または下から2番目という結果になりました。
特にZ世代は恋愛や性生活には不満が多いものの、”愛されていると感じる”満足度は他の世代と差はありませんでした。恋愛観や結婚観が多様化していることがうかがえます。調査は今後も継続し、変化をお伝えしていきます
調査概要
調査方法:イプソス グローバルアドバイザー調査プラットフォーム 、IndiaBus プラットフォームを使用したオンライン調査
調査対象: 世界31カ国24,269人
インドの18歳以上、カナダ、アイルランド共和国、マレーシア、ニュージーランド、南アフリカ、トルコ、米国の18~74歳、タイの20~74歳、インドネシアとシンガポールの21~74歳、その他の国の16~74歳の成人
実施日: 2023年12月22日(金)から2024年1月5日(金)
調査機関:イプソス
関連情報
https://www.ipsos.com/ja-jp/love-life-satisfaction-2024-ja
構成/Ara