■連載/阿部純子のトレンド探検隊
アイドルやスポーツ選手、アニメ・マンガなど、自分の好きな人やキャラクターを応援する活動「推し活」が、世代やジャンルを問わず定着しつつある。
その一方で、推しの脱退や活動休止、熱愛や結婚報道、マンガの連載終了などでショックを受けて、仕事やプライベートにも集中できなくなる“推しロス”に陥る人も。推しロスを癒すための“推しロス休暇制度”を導入している企業もあるほどだ。
首都圏から電車で約2時間とアクセスが良い、伊豆・修善寺にある「伊豆マリオットホテル修善寺」では、推しロスを癒す宿泊プラン「Healing Journey(ヒーリングジャーニー)」を2024年12月1日~2025年2月28日(除外期間あり)まで販売する。
推しロスで仕事もプライベートも手につかない人の心身を癒す旅
伊豆マリオットホテル修善寺では、今年8月に推し活をしているまたは推し活の経験がある20~50代の男女計400名を対象に、推しロスに関する意識調査を実施。
約40%が「推しロスの経験がある」と回答し、推しロスになったときに癒しを求めた旅行をしたいかという質問には約60%が「希望する」と答え、日常から離れて推しロスを癒したいと考えている人が多いと判明。また、共に過ごした推し活グッズも推しロスを機に約半数が処分してしまったことも明らかになった。
「世の中には『○○推し』があふれており、推しとは広い意味で趣味の延長線だと考えています。シティホテルでは推しのコンサートに行くために宿泊する『推し活応援プラン』も見られますが、『推し』を打ち出したプランをリゾート地のホテルで展開するには、ミスマッチな部分があるのではないかとも感じていました。
実は企画を進めていたメンバーの中に深刻な推しロスに陥った女性がいまして、心に大きなダメージを与える推しロスになったとき、美味しい食事や温泉で心身を癒すリゾートホテルはぴったりではないかと思ったんです。
しかし、深刻な推しロスを経験したことがある人はどのくらいいるのか、実態がわからなかったため、8月にインターネット調査を実施しました。その結果、約40%と推しロス経験者が多い実態がわかり、推しロスを癒す旅『Healing Journey』を販売することにいたしました」(伊豆マリオットホテル修善寺 広報担当 壬生早紀氏)
「Healing Journey」には、『推しグッズはお清め』『SNSは遮断』『思う存分涙活』『温泉と地元の美食でリセット』といった4つの特色がある。
〇推しグッズをお清め祓い
想いが詰まった大事な推し活グッズを「処分するのは忍びない」という気持ちに応えて、開運、福徳、治水、醸造の守護神として地域で親しまれている大仁神社(伊豆の国市)にて、推しグッズのお清め祓いを実施。
2025年1月11日、2月8日(各15:00~)にお清め祓いを実施し参列も可能。該当日以外の宿泊ではホテルで推しグッズを預かり1月、2月の実施日に行う(※お清め後はホテルにて処分するため返却不可)。2月9日~プラン最終日までに宿泊の場合は、3月に行うお清め祓いで対応する。
神事は報鼓から始まり、開式の辞、修祓(神事参列にあたり参拝者のお祓い)、献饌、祝詞奏上、清祓(推しグッズのお祓い・お清め)、玉串奉奠(参列者の玉串拝礼)、撤饌、斎主一拝、報鼓、閉式の辞、直会(御神酒の拝受)と、一連の儀式が厳かな雰囲気の中で行われる。推しへの感謝と、心を整えて別れを乗り越え、気持ちを新たにすることができそうだ。
〇推しロス中はSNSを遮断して喧騒から離れる
推しロス中はSNSの喧騒から離れて、しばらくの間、現実逃避ができるように、ホテルチェックイン後、希望者にはデジタル機器を入れられる専用BOXを貸し出す。滞在中はSNSをはじめとした情報を遮断して、ゆっくりと心を落ち着け過ごすことができる。
〇泣きたい夜は思う存分に涙活
「涙活」とは、意識的に泣くことでストレスを発散し、心を癒してリラックス状態にする活動のこと。宿泊中の部屋には、伊豆名産のわさびを使った「わさびモナカ」と、大人も泣ける絵本を用意。誰の目も気にならないホテルの部屋で、思う存分涙活ができる環境を演出する。
わさびモナカは修善寺温泉街にある「あまご茶屋 修善寺温泉店」で販売している。自社栽培の本わさびをすりおろしてクリームチーズに混ぜあんこで包み、特製のあんこは本わさびの味が引き立つように甘さは控えめ。甘味の後に本わさびの風味も感じるが、辛味は強くないので食べやすい。涙活で気に入ったら、お土産として購入するのもおすすめ。
〇地元食材をふんだんに使った美食と温泉で癒される
伊豆半島の中央部に位置する修善寺は、海、山の食材が豊富。プランには静岡や伊豆の旬の食材を採り入れたグリル料理を提供する、レストラン・オールデイダイニング「Grill & Dining G」の夕食「IZU Grill Dinner ~Winter~」と、朝食(ブッフェスタイル)が含まれる。思う存分美食を堪能すれば辛さを忘れることができるかも。
Healing Journeyのプランで利用する部屋はすべて温泉露天風呂付デラックスルーム。部屋には、日本百名湯にも選ばれている名湯「修善寺温泉」のいで湯の露天風呂が付いており、好きな時間に、何度でも、心ゆくまで温泉が楽しめる。
部屋の露天風呂以外に、館内大浴場でも修善寺温泉のいで湯が楽しめる。また、岩盤浴場やサウナ、水着着用ゾーンの温泉スパもあり、リフレッシュするのにぴったりな施設が揃う。
「Healing Journey」
期間:2024年12月1日~2025年2月28日(※除外日 2024年12月28日~2025年1月4日、2025年1月20日~1月24日)
料金:1名32,097円~(2名1室利用時/サービス料・消費税込、入湯税別)
3日前までの事前予約制、1日3室限定プラン。詳細は専用サイトを参照。
【AJの読み】お清め祓いと温泉&美食で推しと気持ちよく決別
推しロス旅プランでは2名用の部屋を利用するが、1人での宿泊も可能。部屋の露天風呂、大浴場、温水スパでリフレッシュでき、レストランもカジュアルな雰囲気なので一人でも気持ちよく過ごせる。もちろん“同志”と共に涙活をして、推しロスで傷ついた気持ちを思う存分癒すのもまた良し。
日本百名湯の一つである伊豆修善寺温泉は、開湯1200年を超える伊豆半島で最も古い名湯。ホテルで温泉を堪能した翌日は、近隣にある修善寺温泉街の散策もおすすめだ。
地名のもとになった「修禅寺」や、修善寺温泉発祥の湯「独鈷の湯」(見学のみ可)、足湯や立ち寄り温泉といった身近に温泉が楽しめる施設も。
修善寺川(桂川)沿いには温泉や旅館が並び、夏目漱石、芥川龍之介、尾崎紅葉、島崎藤村、泉鏡花、川端康成、井伏鱒二などの文豪が滞在した温泉街としても知られている。竹林の小径や朱塗りの橋、趣のある店も点在し古都の風情が味わえる。
修善寺エリアにはアミューズメントパークやクラフトビール醸造所もあり、温泉だけではない楽しみ方も満載。都心からのアクセスも良く、温泉、美味しい伊豆の食、観光と、心身を癒して推しと気持ちよく決別できる修善寺は、推しロスをリセットするのにおすすめのロケーションだ。
取材・文/阿部純子
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