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寿命が伸びる?画期的な猫の腎臓病予防&ケア商品が登場

2024.11.15

一般社団法人ペットフード協会が公開している「令和5年(2023年)全国犬猫飼育実態調査」によると、日本における猫の飼育頭数は約9,07万頭。1千万頭近い猫が人間と暮らしているわけだが、愛猫家にとって最大の関心事のひとつが、「腎臓病予防」だ。猫は腎不全が原因で死亡する率が、他の動物に比べて突出して高いことが以前から知られている。さまざまな統計があるが、日本の猫全体の6~30%が腎臓病を持っているといわれる。

日本の猫全体の6~30%が腎臓病を持っている

腎臓は血液中の老廃物をろ過し、尿として排泄する重要な器官だが、猫は5~6 歳頃に尿管結石や腎炎などによる急性腎障害に罹った後、腎機能が完全に回復しないまま慢性腎不全、尿毒症となり、15歳前後で亡くなるケースが多いという。今のところ決定的な予防法はなく、できることは早期発見・早期治療だけ。とはいえ、犬と違って猫は固まるタイプの猫砂を使用することがほとんどなので、尿チェックによる早期発見は難しい。以下のような、猫の尿チェックが簡単にできるキットや、猫の飲み水のミネラル量をチェックするキットなどからは、愛猫の腎臓病への不安が痛いほど伝わってくる。

トイレシートにスタンプするだけで検査ができる「おしっことるよ 猫の簡易尿検査キット」(1,650円※税込み、以下同) ※画像提供/株式会社クロス・クローバー・ジャパン

愛猫に与えている水が「軟水」か、腎臓病リスクの高い「硬水」であるかを簡易検査できるキット「おみずちょうだい 猫の飲み水の水質検査キット」(1,650円) ※画像提供/株式会社クロス・クローバー・ジャパン

筆者宅の愛猫も人間でいえば中年にさしかかるので、そろそろ腎臓病適齢期。不安なので常に情報収集し、これはと思ったものは取り入れている。近年、画期的な商品が相次いで発売されているので、ぜひ紹介したい。

<TOPIC➀>注目の成分AIM30を摂取できるおやつ

食事に注意するしかないといわれていた猫の腎臓病予防に、大きな進展をもたらしたのが、動物の体内の老廃物を掃除する働きのあるAIMという物質の発見だ。他の動物と比較して猫だけが体内のAIM量が少なく、それこそが猫が腎臓に負担がかかりやすい原因であること、したがってAIMを継続的に摂取させることで腎臓への負担を減らすことができ、猫の平均寿命は現在の15年から2倍の30年に伸ばせるのではないかという研究が発表されたのだ。

AIM発見者の東京大学大学院医学系研究科教授(当時)宮崎徹氏が著した書籍『猫が30歳まで生きる日』(時事通信社)が紹介されると、研究基金には商品化を望む愛猫家からの寄付が殺到。約2カ月で2億8000万円以上に達したという。2022年3月に、宮崎氏監修による「AIM30」シリーズが株式会社マルカンから発売され、半年で当初計画の2倍以上の注文があったとのこと。

一般社団法人AIM医学研究所代表理事・所長の宮崎徹氏 ※画像提供/株式会社マルカン

もちろん、筆者宅でも発売とほぼ同時に、AIM30シリーズのおやつ「AIM30 カリッとトリーツ」を購入。1日2回のおやつのうち1回をこれにしている。猫は飽きやすいので、飽きないように8種類の味種を揃えて、日替わりで与えている。

AIM30シリーズのおやつ「AIM30 カリッとトリーツ 8種セット(各25g) (フィッシュ味&チキン味&サーモン味&シーフード味&チーズ味&ミックス味&ビーフ味&ツナ味)」2,850円(筆者調べ※税込 以下同)

2024年発売のこちらのシリーズも、さっそく購入

ただ、パッケージの文言から、漠然とAIMそのものが配合されているイメージを抱いていたが、今回、この原稿を書くために裏面をよく読んだら、そうではないことがわかった。

配合されているのは、「アミノ酸A-30」という成分らしい。それはどんなものかと裏面の成分表を見ると…

「A-30はシスチン、メチオニン、タウリンの3種アミノ酸からなる独自組成です。」とある。つまりこのアミノ酸によって、体内でAIMが生成されやすくなるということのようだ。AIMそのものを食品に配合するのはまだ研究途上なのだろう。ややがっかりだが、少しでも体内のAIM生成量が増えることを期待して、これからも与え続けるつもりだ。

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