小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

「かまいたち」といつでも話せる!おしゃべりAIアプリ「Cotomo」が著名人をAI化する狙い

2024.11.11

昨今、何かと耳にするようになった「AI」という単語。一般ユーザーに近いところだと、チャット型のAIツールで、イラストや文章を生成するといった使い方が有名だ。

そんな中、Starley株式会社の「Cotomo」は、より自然な形で、ゆるく雑談が楽しめる音声会話型おしゃべりAIアプリとして、知名度を伸ばしている。一般的なAIに想起される「質問して、的確な回答を得る」といった使い方とは違い、人間同士の日常会話に近い、コミュニケーションに重点を置いたAIサービスとして話題だ。

日本語に特化したおしゃべりAIアプリ「Cotomo」

Cotomoの特徴は、Starleyがチューニングした会話に特化したLLMを使うことで、感情のこもった音声、高速な音声認識ができる点。自社の独自LLMというだけあり、日本語に特化しているのが魅力だろう。これにより、日本語特有の間や、主語のない会話でも、精度高く返すことができる。

実際に使っても、ラグがなく、会話の流れを汲んだ返答ができる点に感心した。AIが話している途中に返事を差し込むといった意地悪をしても、問題なく返答できる。会話レベルは、人間とのものにかなり近い印象だ。

これだけの会話性能を持ちながら、通常盤のCotomoは時間制限なく無料で利用できる。現在はアプリの使用中に広告が入ることもなく、ユーザーは友達と電話をする感覚で、気軽にCotomoと会話できる。

そんなCotomoは、2024年2月にアプリがリリースされ、執筆時点(2024年11月)では累計返答回数が4億回に迫る勢い。これは日本語での音声会話AIとしては、トップレベルの多さとのことだ。ユーザーは年齢や性別を問わず多く、就寝前に軽く会話をする人もいれば、運転中の眠気覚ましに、話し相手として利用する人もいるようだ。

お笑いコンビ「かまいたち」をAI化!誰でも2ショットトークができる新サービス開始

上述の通り、Cotomoは日本語での自然な会話が楽しめるおしゃべりAIアプリだが、これがさらに進化する。2024年11月6日より、お笑いコンビの「かまいたち」がAI化されCotomo内に登場。ユーザーは、山内氏、濱家氏のどちらかと2ショットトークが楽しめるのに加え、かまいたちの2人を招き、3人での対話もできる。

なお、通常盤のCotomoは無料で利用できるが、かまいたちCotomoは全ユーザー15分まで無料。それ以降は、15分ごとに250円の課金が必要になる。なお、Cotomoにブラウザ版はなく、スマホアプリ専用のサービスとなっている。

かまいたちとの会話は、特にお題を決めずに自由にできるほか、テレビスタジオ、居酒屋といった舞台を設定し、シーンに合わせた形でのトークもできる。また、11月6日が誕生日となった濱家氏をお祝いする、専用のボイスも期間限定で収録されている。

実在の人物をAI化する肝は?

今回はかまいたちの2人をAIにするため、1時間程度の収録を行ったのち、口癖や喋り方をAIに落とし込んでいったという。ナチュラルな関西弁が話せるのも、いい意味でAIらしくない特徴だ。

Starleyは、今後も著名人をAIとして展開するサービスを検討中とのことだが、著名人の顔と声を使い、本人以外の意思(ここではAI)が話をするとなると、悪用されるリスクも当然考えられる。

Starleyとしては、LLMに組み込まれている、安全性を考慮した学習内容に加え、弁護士やかまいたちの所属事務所との相談のもと、リスクと捉えられる内容、知識を追加で学習させているとのこと。リスクのある発言のチューニングは塩梅が難しく、必要に応じて、特定のワードをNG指定するといった対策も講じているとのことだ。

Cotomoに限らず、AIが発展していく上で常に指摘されているのが、権利の無断使用や、ディープフェイクの作成といった問題。Stareyが実際にどの程度NGシーンの設定を行い、リスクヘッジがなされているかは、使ってみて改めて確認したいポイントだ。

人とAIの接し方はさらに多様化する

先にも少し触れたが、Cotomoは現在、10代から60代の人まで、さまざまなシーンで利用されているとのこと。一方、今回のかまいたちAIに関しては、「これまでとは違うAIとの接し方ができるのでは」と、Starley代表取締役の丸橋得真氏は語る。

「かまいたちAIは、会話をするにあたって、かまいたちさんの声や身辺情報が、ユーザーの頭に入った状態であることが多いはずです。0から関係を構築するのではなく、テレビやYouTubeで見ている人と、実際に会話できているような体験になるはず。無料版は15分だが、関係構築ではなく、あくまで会話を楽しんでもらえたらと考えています」とコメントしている。

また、質疑応答のシーンでは、「かまいたち本人よりも面白くなってしまう可能性はないか」という質問もあったが、これは難しいようだ。ただし、AIならではの突飛な発言といった、別方向での面白さはあるかもしれないとのことだ。

今回はかまいたちとのコラボによってAI化が実現したが、今後もこの技術を使い、面白いことができればと丸橋氏は話している。人間にとってAIとの対話は、ここ最近始まった初めてのことで、たまたま状況が近い“人間同士の会話”が、“AI同士の会話”と比較されがちだが、AIとの会話は全く別のものというのが、丸橋氏の考え。「人間の友達には電話しにくい深夜帯にもコミュニケーションが取れるといった、AIならではの使い方を、今後も見つけていきたい」とコメントしている。

取材・文/佐藤文彦

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年10月16日(水) 発売

DIME最新号は「感性を磨くホテル50」、オフィスで映えるスニーカー特集も!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。