滋賀県は、安土城考古博物館の第一期展示リニューアルに係る費用を募るプロジェクトをクラウドファンディングサイト「READYFOR」にて開始した。プロジェクト期間は2024年11月6日~12月27日。
展示リニューアルでは、これまで滋賀県が調査研究で培ってきた成果を最大限に生かし、安土城全体の姿を、高精細フルCGにより映像で復元!
安土城の建設は1576年(天正4年)に開始され、建築開始3年後の1579年(天正7年)に天主が完成した。しかし、その3年後の1582年(天正10年)、信長は「本能寺の変」により明智光秀に討たれ、それに伴う動乱により、天主をはじめとする主郭部が焼失し、築城後わずか7年足らずでこの世から消滅したことから、その実像は謎が多く「幻の城」とも称されている。
滋賀県では、そんな多くの謎に包まれた安土城の実像を解明し目に見える形にすることにより、安土城の価値・魅力を発信し、県および地域の盛り上がりにつなげることを目的に、安土城築城450年である令和8年に向けて、令和元年より「幻の安土城」復元プロジェクトを進めている。
その事業の一環として、安土城考古博物館を安土城の情報発信の中枢拠点となるよう、第一期展示リニューアルを実施。これまで滋賀県が調査研究で培ってきた成果を最大限に生かし、安土城全体の姿を、高精細フルCGにより映像で復元するという。
なお、映像は安土城天主と同じ八角形をしたシアターで、国内外でも珍しい五面の多面スクリーンを採用し、当時の世界に入り込んだ感覚で楽しんでいただけるような空間を作り出すとのこと。また、シアター映像は、信長がなぜ安土城を造ったのかを知ることができるようなストーリー性のある内容を目指すとしている。
↑第一期展示リニューアルでは、安土城の調査結果をもとに、築城当時の姿を高精細なCGで再現する
そして、今回、その費用を募るためのクラウドファンディングを開始。通常の応援コースのほか、信長が書いた手紙の文言を引用して作成する信長からのお礼状風感謝状や、令和7年3月実施の内覧会への招待、現地解説付きの安土城満喫ツアーへの招待、安土城跡の発掘調査の活動体験、出土品整理調査体験ができるコースなどを用意している。
↑安土城跡の発掘調査の活動体験や現地解説付きの安土城満喫ツアーなどユニークな返礼品を用意する
関連情報
https://readyfor.jp/projects/azuchijohaku2024
構成/立原尚子