2021年に新語・流行語大賞にノミネートされ、今ではすっかり一般的になった「推し活」。アイドルや俳優、キャラクターなど様々な推しに熱を上げる人は多いだろうが、その一方で「推し活にお金を使い過ぎて貯金ができない」など、金銭的な悩みを抱えている人も多いのではないだろうか?
松井証券はこのほど、全国の20~69歳の「推し活」を行っている合計1,000名を対象とした「推し活とお金に関する実態調査」をインターネット調査で行い、その結果を発表した。
人気の「推し活」と悩みについて
「推し活」で人気なのはマンガ/アニメ/ゲームのキャラクター、次いで国内アイドル。スポーツ選手やミュージシャンも人気
「推し活」を行っている1,000人に「あなたがやっている『推し活』の内容を教えてください」という質問をしたところ、「マンガ/アニメ/ゲームのキャラクター」(22.7%)、「国内アイドル」(21.7%)が20%を超え、人気の高さがうかがえた。次いで、「スポーツ選手/チーム」(19.7%)、「ミュージシャン/バンド」(17.7%)がランクインした。(複数回答)
「推し活」をしている人の3人に2人は悩みを抱えており、悩みは「推しに使える金額が少ない」が最多で「貯蓄ができない」が続いた
推し活をするにあたっての悩みは「推し活に使える金額が少ない」が最多(43.0%)で、次いで「貯蓄ができない」(41.3%)という結果となり、好きな推しのために惜しみなくお金を使いたいという気持ちと、実際に使える金額には限度があるという金銭的なジレンマを半数近くの人が抱えていることがうかがえた。また「共有できる友人がいない」(26.1%)、「仕事や家庭の時間配分」(23.9%)など人間関係や推し活をする時間に関する悩みが続いた。(複数回答)
「推し活」の費用を負担に感じると答えた人に具体的に何が負担に感じるか聞いたところ、「グッズの購入費用」(32.3%)、「コンサートやライブのチケット購入費用」(29.4%)、「遠征費用」(26.8%)が上位に入った。「ゲーム内課金」(9.9%)や「投げ銭」(6.5%)などオンラインでの費用も負担の項目に上がった。(複数回答)
負担に感じる項目のトップだった「グッズの購入費用」を推し別に見てみると、「VTuber」(41.7%)がトップになった(複数回答)。また宝塚や2.5次元も含めた舞台俳優もほぼ同率(41.0%)となっており、昨今、アパレルや食品などさまざまなシーンとのコラボを行うマンガやアニメ、ゲームのグッズはコレクター心をくすぐるのだろうか。ファンの苦労が垣間見える結果となった。
「推し活」の費用捻出について
「推し活」費用、5,000円/月が理想と現実のライン。実際に使う金額は5,000円/月未満が半数以上に対して、理想では5,000円/月以上が半数以上と逆転
月に「推し活」に使っている金額は5,000円未満が55.9%となり、10,000円以上を「推し活」に使っている率を上回った。一方で、理想の「推し活」に使いたい金額を聞くと、5,000円以上が55.5%となり、5,000円が理想と現実のラインであることがわかった。また中には、「国内アイドル」や「マンガ/アニメ/ゲームのキャラクター」に毎月200,000円を注ぐ猛者もいた。「推し活」の費用捻出は「節約」が最多で、次いで「ポイ活」となり、消費活動の延長線での行動が最多となった
「推し活」の費用をどのように捻出しているか聞いたところ、「節約」(36.8%)がトップで「ポイ活」(36.3%)、「収入の余剰」(34.4%)が続いた。その他、「投資」(8.8%)から「推し活」費用の捻出をしている人もみられた。(複数回答)
「推し活」に3万円の費用をかけている約3人に1人が投資を実施
一ヶ月に「推し活」費用で30,000円以上使っている人と「投資」で「推し活」費用を捻出している人をかけ合わせると、1ヶ月に「推し活」費用を30,000円以上かけている人の約3人に1人が「投資」を行っていることがわかった。また、「推し活」の費用捻出方法で「投資」と回答する人が8.8%だったのに対し約4倍となり、「推し活」費用をかけている人ほど「投資」をしている割合が高い結果となった。