これまた偶然にも近所のスーパーで見つけた缶のアルコール飲料なんですけど、みなさん知ってましたか? サントリーの『キンムギサワー』って。
↑『キンムギサワー/350m』サントリー。近所のスーパーで152円。
『金麦』ってデカく書いてあるから、いわゆる普通のビール風の発泡酒かと思ったら、その舌に『ビアタイプサワー』って書いてある。ってことは発泡酒系じゃなくて、炭酸でスピリッツ(缶のサワーは、酒税法でいうところの焼酎よりウォッカがよく使われてる)を割ったサワー系? って思って、缶に書いてある説明よく見るとそうでもないらしい。
どうやら麦芽とかホップを発酵させて……ようするにビールやビール風の発泡酒と同じような作り方で、サワーテイストのアルコール飲料を作ったってことらしい。
「こりゃ呑んでみなきゃ」
と、買って呑んだらこれがウマイ!!
この酒に高速一瞬!カーツさとうのツマミ教室
二十一発目『ギンムギサワー』&『ニセビーチェ』でヨダレを垂らせ!
さぁこっから本気で褒めます。居酒屋でよく呑む、焼酎をビール風の割り材で割った大好きなアレに似てなくもないが、別のレモン風味がキュンと効いてて……ま、レモン風味が効いたビール風割り材も有名ではないけどあるんですが、またそれともまた違う、当然よくあるレモンサワーとはまったくもって違う、ハッキリいってココ数年で呑んだ缶のアルコールではオレ好み度ダントツNo 1!!
たださらに缶をよく見ると『先行発売』って書いてあって、『春にまたお会いしましょう』とも書いてあるので、来年の春に全国発売ってことなのか? 調べると北海道では今年の4月から先行発売されてるようで、オレの住んでる神奈川では第二次とか第三次先行発売なのかもしれない。
詳細は不明だが、そこらは全国のみなさんには来年の春まで申し訳ないが待っていただき、運良く『キンムギサワー』を手に入れたみなさんに、このレモン風味がキュッと効いたお酒にピッタリ合いすぎる、そして驚異的に簡単に作れるオツマミを紹介。
あ、その前に『ギンムギサワー』で驚いたこともう一つ書かせて。レモンの風味が効いてるのに、レモン使ってるワケじゃなくて、『レモンドロップホップ』っていうレモンの風味のするホップを私用することで、この圧倒的レモン感を出してるらしい。すごいなサントリー……と、掛け値なしに驚きました。
ダラダラと書きすぎました。もうすでに読む気失せた皆様を多いでしょうが、『キンムギサワー』に本当にピッタリのオツマミは、その名も『ニセビーチェ』だ!
最強レシピを大公開
ペルーの『セビーチェ』って、酒のツマミとして大好きな料理なんですよ。生の魚介類に紫タマネギと柑橘の絞り汁と唐辛子と塩、ニンニクを混ぜた料理ね。これにココナッツミルク入れるとタヒチの『ポワソンクリュ』にみたいになり、柑橘汁につけ込む時間が長いと東マレーシアの『ヒナバ』っぽくなるになる……なんつう豆知識入れときました。
それはともかく。大好きなセビーチェっぽい味を安く簡単に作れる方法ないか? と前々からこの記事用に試作を重ねてたら、セビーチェとはまぁずいぶん離れた味なんだが、ツマミとしてヤケにいい感じの料理ができた。それがニセビーチェだ。
そしてそれがレモン効いた酒に格別に合うの。ってことでその材料から。すいません、ここからやっとレシピです。
↑写真左上から時計回りに。
○はんぺん:1枚
○レモン:1個
○スイートコーン:手の平でひとつかみくらい。写真の商品(固形量が240グラム)の三分の一くらい。写真みたいな紙パックでも缶詰でもいいっす。
○チューブのおろしニンニク:どんなんでもよし。
○一味唐辛子:写真はオレが家で使ってるインドの唐辛子なんですが、よく売ってる日本の有名メーカーの一味唐辛子で問題なし。
○塩:指先で二ツマミくらい。
○青ネギ:簡単に料理するためによくスーパーで売ってるカット済みのヤツを1パック。写真の商品は24グラム入りのヤツ。これ全部使います。面倒でなければ青ネギを10本くらい小口切りにしてももちろんいい。
↑写真でよく見えるように小さめのガラス鉢を使ってますが、この後の調理(調理といっても混ぜるだけ)を考えると、丼くらいき大きさの容器を用意して、そこにはんぺんを手で親指の第一間接の先くらいの大きさにちぎって入れる。
↑その上からスイートコーンを、目分量ではんぺんの3分の1くらいの量入れる。
↑チューブニンニクをチューブから出た長さ3cmくらい入れる。ン肉好きならもっと多くていいし、嫌いなら少なくても良し。
↑レモン一個をカットして、その絞り汁を入れる。絞る時、皮を下にして絞った方が、レモンの香りが含まれた果皮オイルも絞り入れることができます。あと、レモンを絞る時のレモンのカットの仕方も色々とあるんですが、まぁ気にせずやりやすいカットでやっちゃってください。気になる人はネットで調べるがよろし。
↑一味唐辛子を好みの量かける。これは好き好きで。最初は少なめにして、なんなら食べながら追加していってもいいし。
↑塩をほんの2ツマミくらい入れる。はんぺんにももともと軽い塩分があるので、これも最初は少なめにして、食べて塩分薄いなと思ったら追加すりゃいい。
↑以上をよく混ぜます。大きめの丼みたいな容器がいいと最初の方で書いたのは、デカイ方が混ぜやすいからです。
このニセビーチェ、本当のセビーチェとなにが一番違うかというと、レモンの汁をはんぺんが全部吸っちゃうんですよ。でも、本当のセビーチェは塩分によって紫タマネギから出た水分とレモンの汁(本場ではライムが多い)が混ざって、けっこう汁ッ気タップリなんですよね。でその汁を『虎の乳』と呼んで、それがペルーではこの料理のキモらしく、汁を大事に味わう。
その『虎の乳』がない時点で、ニセビーチェは本当に『偽』なんすが、逆に柑橘の酸味をたっぷり吸い込んでるはんぺんが、酸っぱい物好きにはたまんない! それとレモン風味のキンムギサワーのマッチングを想像してくださいよ。口中にヨダレたまりますよ。
さぁ~呑んだ呑んだ。
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。