小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

ファミリーユースの入門用EVにメルセデス・ベンツ「EQB 250+」が最適な理由

2024.11.04

 メルセデス・ベンツが造った100%電気自動車の第1号は2021年に登場した「EQA250」。2番目は「EQS」。それと、ほぼ同時に中国市場向けに「EQB」が発表された。ガソリン/ディーゼルエンジンを搭載した「GLB」のEVモデルはコンパクトボディーだが、3列シートを備えているのが特徴だった。「EQB」は北京で生産され、中国市場向けに販売されている。その「EQB」が刷新され、日本市場に上陸した。

 新しい「EQB」はパワーユニットが変更された。試乗した「EQB250+」は、フロントアクスルに交流同期モーターが搭載され、前輪を駆動する。電池の容量は70.5kWh。旧型は66.5kWhだった。車体へのモーターの搭載方法を工夫し、モーターからの振動や騒音が車内に伝わらないよう、静粛性の向上に力を入れたという。ちなみに「EQB350 4MATIC」は車名のとおり、前後アクスルにモーターを搭載し、4輪を駆動する方式を採用している。「EQB250+」のモーターは190PS、385Nmを発生し、一充電走行距離は557kmと発表されている。

 ボディサイズを姉妹車ともいえる「EQA」と比較してみると、全長は「EQB」が4685mm(「EQA」は4465mm=以下同じ)、全幅1835mm(1850mm)、全高1705mm(1625mm)、ホイールベース2830mm(2730mm)なので、「EQA」よりひと回り大きいボディーといえる。車両重量は2100kg(2080kg)だ。定員は7名。3列シートなので前から2-3-2の定員になる。

 試乗はまず7人乗りの室内から。前列の着座位置はやや高め。調節はレバーによる手動式。頭上のスペースは余裕がある。試乗を行なって不便だったのは、小雨の時のワイパー操作だ。メルセデスはATのシフトを、コラムの右から生えているレバーで行なう。左側のコラムのレバーはウインカーなので、ワイパーは左レバーの頂部の回転式スイッチで行なう。ワンタッチでのワイパー操作ができないのが小雨時には使いづらかった。

 2列目の着座位置は高め。座面下のレバーで前後位置を決められる。座席のスライドは左側6、右側4の割合で動かすことができる。スライドは最前部まで動かしても足を入れることはできる。こうすれば3列目の足元は広くなり、窮屈な姿勢にならないですむ。最前部まで動かさず、途中で止めれば、身長165cmぐらいなら2、3列は前後に座ることもできる広さは確保されている。座面だが2列目の中央部はやや盛り上がっており、平らではない。

 3列目の着座位置はやや低め。頭の部分はリアゲートのウインドウにかなり近い。左右のウインドウは開閉できないので閉所感がある。3列目への出入りは、2列目の背もたれを前倒しにすると、スライドしながら乗降用のスペースができるので、そこから行なうことになる。座面が高く、身体を支えるグリップもないので、3列目の乗降は決してラクではない。常用できなくはないが、やはりプラス2シーター的に考えておいたほうがよいだろう。

 3列目シートの背もたれは、荷台のロープを引くと自動的に前倒しされ、フラットになる。3列目を倒し荷室にすると、リアバンパーからの荷室の奥行きは約900mm、3列目を起こすと、約270mmのスペースしか残されていない。トノカバーも3列目を畳んだ状態での仕様になっている。3列目に関しては、メーカーからのプレスリリースを見ても「3列目シートは身長165cmが上限」と記載されている。

 室内のチェックが終了したところで、走りのチェックだ。基本的なメカニカルコンポーネントは「EQA250+」と同じ。こちらのほうが車両重量で80kg重い。Dレンジ、コンフォートモードでスタート。加速中の音もせず、車速が上昇する。0→100km/hの加速タイムを計測すると8秒台前半。これは「EQA250+」とほぼ同じレベルだ。

 操縦性は直進もコーナーもやや軽めの動き。直進性はハンドルを切り込むと抵抗が強く、直進性の強いセッティング。コーナーでも戻しは強め。これは高速走行に入ってからも変わらなかった。コンフォートモードからスポーツモード(S)に切りかえる。Sモードに変えると、アクセルに対してモーター回転の上昇スピードも速い。メーター内の電流計も100%近くまで上昇する。この動きの速さがスポーツモードだ。

 乗り心地はコンフォートモードは低速からゴツゴツとした路面からの振動は伝わらず上下動もゆり戻しが発生する場面もあるが、安定している。高速でも目地の乗り越えはフラットだ。タイヤはピレリ「P-ZERO」の235/45R20を装着していた。スポーツモードでの走りに対しての動きは全体に重め。細かいゴツゴツはあり、やや硬め。スポーツモードだと説明されると納得がいく。というレベルだ。

 電費は3.5~5.6km/kWh。このクラスの平均値的な値だろう。200V充電では85~100%までに約4時間という数字が表示された。家族でのEV1台持ちという条件ならば「EQB」はピッタリの1台といえる。

■関連情報
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/eqb/overview.html

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年10月16日(水) 発売

DIME最新号は「感性を磨くホテル50」、オフィスで映えるスニーカー特集も!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。