あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントを紹介します。
通信環境が優れないため、冒頭と最後以外、カメラをオフにさせていただきます
「WEB会議ではカメラをオンにすべきでしょうか」と相談されることがあります。
オンラインの場合、それでなくても意思の疎通が難しいため、事情がない限り、カメラはオンにするのがマナーです。オフにするとないがしろにされているようで、余計な詮索をされたり、快く思わない人もいるからです。
また、実際に顔が見えることで、どんな人と話しているか確認でき、お互いの心理的安全性を保つことができるほか、カメラ越しとはいえ、顔を見て話すことで会話の精度はぐんと上がります。
そもそも人は、相手の表情から気持ちを推し量ろうとするもの。もちろん、外見だけがすべてではないものの、顔を見て話すことは、信頼を得る最初の一歩です。
背景に自宅が映るのが気になるという場合は、バーチャル背景を設定するとか、せめて最初と最後、もしくは発言の際だけでも顔出しするのがエチケット。通信環境が優れないなど、どうしても顔出しができない場合は、先に理由を伝えておくべきです。
さらに、自分が映っている画面には、所属と名前の表示を忘れないこと。WEB会議は一度に複数名が参加できるため、出席者が多くなりがちです。名刺交換もないため、相手が特定しにくいケースもあります。表示は日本語表記で、読みにくい場合はふりがなも入れると親切です。
顔と名前が一致することで会議もスムーズに進行できるはずです。
《ポイント》
顔を見て話すことで会話の精度が上がる。顔出しNGの場合は先に理由を伝えよう
☆ ☆ ☆
職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
「感じがいい人」の行動図鑑
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。