「界隈」とはその辺り一帯という意味の言葉だ。転じて若い世代の間では、特定のコミュニティを指す意味でも使用されている。
では今、どんな「界隈」が特にアツいのだろうか?
LINEヤフーが提供する、LINEヤフーのサービスから得られる行動ビッグデータを分析できる事業者向けサービス「ヤフー・データソリューション」はこのほど、検索ビッグデータから「●●界隈」という言葉の流行を分析したレポートを公開した。ここでは、レポートを抜粋・再編集して紹介する。
「界隈」を含むキーワードの検索人数は増加傾向、2024年は10月時点で過去最高
「Yahoo!検索」のビッグデータから、「界隈」を含むキーワードを検索している人数の年次推移を調査したところ、年々増加しており、2024年には10月13日時点にもかかわらず過去最高であることがわかった。
また、さらに細かく確認したところ、2024年5月に「界隈」を含む検索人数が大きく伸び、2023年10月の2倍以上となっていることがわかった。この月に最も検索されていたキーワードは「風呂キャンセル界隈」となった。「風呂キャンセル界隈」とは、お風呂に入ることを面倒臭いと感じキャンセルする人々を指し、SNSなどでよく使われるようになった言葉だ。「睡眠キャンセル界隈」などの派生語も登場していた。
検索ビッグデータから見る新しい「●●界隈」は「伊能忠敬界隈」
検索ビッグデータから「界隈」を含むキーワードを探ったところ、様々な「界隈」があることが見て取れる。
「伊能忠敬界隈」は、日本中を歩いて測量した伊能忠敬にちなみ、長距離を歩くことを好む人々や、仕事や趣味で長時間歩く人々を指す言葉だ。「自然界隈」は山や川、海など自然のスポットを楽しむ人々や、その活動を指す。
このほか表には載っていないが、顔の半分や片目だけを見せた自撮り写真をSNSに投稿する人々やその文化を指す「片目界隈」、音楽に合わせて回転する動画をSNSに投稿する人々やそのトレンドを指す「回転界隈」も、検索されていた。
なお、「界隈」という言葉の検索動向の変遷など、より詳細なレポートは以下で公開している。
構成/こじへい