2009年の解散から15年が経ち、待望の再結成が決まったイギリス出身のバンド・オアシス。東京都千代田区神保町のNewGalleryでは、記録写真とコラージュアートにより、そんなオアシスの足跡を追う企画展「Oasis Origin + Reconstruction」を開催している。
会期は2024年10月31日から11月24日まで。入場は無料だ。
Jill氏が撮影したドキュメンタリー写真と河村康輔氏が再構築したコラージュ作品で構成
同展は、フォトグラファーのJill Furmanovsky(ジル・ファーマノフスキー)氏が1994年から2009年にかけてオアシスを撮影したドキュメンタリー写真と、アーティストの河村康輔氏が大胆に再構築した写真やロゴ、アルバムジャケットのコラージュ作品で構成されている。
フォトグラファーのジル氏は、ポール・マッカートニーやボブ・ディラン、イギー・ポップなど数々の著名アーティストを撮影してきた、20世紀後半のロック音楽史の生き字引ともいえる人物。
なかでもバンドのメジャーデビューから解散までの15年を記録してきたオアシスのドキュメンタリー写真は、彼女の最高傑作と位置付けられている。
彼女がバンドのファンとして、またはメンバーの友人として、そしてジャーナリストとしてファインダーに収めた、オアシスの多彩な表情をここではセレクトされている。
河村氏は『大友克洋GENGA展』のメインビジュアルや『AKIRA』を使用したコラージュ作品の制作、ユニクロUTのクリエイティブ・ディレクター就任など、国内外で活躍するアーティスト。
同氏の代表的な手法である、シュレッダーでカットした素材を手作業で貼り合わせるコラージュは、イメージや時間が裁断されながら統一される独特の存在感を放つ。
高校時代にオアシスに熱中したと話す河村氏は、「(公式ロゴや写真を)触っていられるだけでもうれしいが、今回は自身の作家性に引きつけるよう心がけた」と話す。
両作家のコラボとしてギャラガー兄弟のポートレートを用いたコラージュ作品を制作
両作家のコラボレーションとして制作されたのは、ノエルとリアムのギャラガー兄弟のポートレートを用いたコラージュ作品。兄弟の目が重なってふたりの顔がぼやりと浮かんでくる本作は、仲違いを繰り返しながらも鋭い才気を衝突させてきたバンドの像を立体的に示すような構図になっている。
ジル氏の撮影当時の回想によれば、コラージュされる前のポートレートは「兄弟で見つめ合わせ、それぞれに撮った写真だった」という。
実は河村氏は、そんな背景を知らずにシュレッドし、美的観点からふたりの目が交差するよう張り合わせたとのこと。
偶然とはいえ、オアシスを架け橋にふたりの作家が深いところで交わった結果の作品だといえるだろう。
さらに会場では両作家が出演する、ここでしか見られないドキュメンタリー映像も上映する。ジル氏とノエルが仲睦まじくバンドの過去を語る映像はファン必見。また、河村氏のスタジオにて制作の一端を見ることのできる貴重な映像もあるという。
ジルによる写真作品及び、河村康輔によるコラージュ作品・シルクスクリーン作品に加え、「Oasis Origin + Reconstruction」限定のOasis × Jill Furmanovsky × 河村康輔 オリジナルグッズも同展にて販売される。
■グッズリスト
・Oasis × Jill Furmanovsky × Kosuke Kawamura Short Sleeve Tee<Portrait>M/L/ XL 7150円(税込)
・Oasis × Kosuke Kawamura Long Sleeve Tee<Unionjack Logo>M/L/XL 8800円(税込)
・Oasis × Jill Furmanovsky × Kosuke Kawamura Short Sleeve Tee<Champagne Supernova>M/L/XL 7150円(税込)
・Oasis × Jill Furmanovsky × Kosuke Kawamura Tote Bag<Portrait> 3850(円税込)
・Oasis × Jill Furmanovsky × Kosuke Kawamura Acrylic Keychain<Portrait> 1320円(税込)
・Oasis Origin + Reconstruction Poster: 4400円(税込)
■Jill Furmanovsky氏 コメント
今回の企画展の準備中、ギャラガー兄弟が不仲を解消し、2025年にオアシスの再結成を決めたと聞き、オアシス・ファンと同じように心躍りました。
六本木ミュージアムの「リヴ・フォーエヴァー: Oasis 30周年特別展」とも連動するこの企画展は、マンチェスター出身の5人の若者の生き様を映し出しています。1991年、溢れんばかりのアティテュード、エネルギー、才能で、彼らは1990年代半ばを代表するバンドのひとつとなりました。キャリアを通して時代を超える名曲の数々を生み出し、ノエルとリアム・ギャラガーはロックのカリスマとなったのです。
私の写真を使った河村康輔さんの作品を見てとても驚かされました。ノエルとリアムのイメージを細かく刻み、再構築することで、彼はオアシス・サウンドの要である危なかしい関係の2人の兄弟の決裂と和解をそこはかとなく表しているのではないでしょうか。
■河村康輔氏コメント
オアシスファンのひとりとして、ジルさんの貴重な写真を使わせていただいてコラボで作品を作れて光栄です。
イベント概要
企画名/Oasis Origin + Reconstruction
Oasis | Jill Furmanovsky | Kosuke Kawamura
開催期間/2024年10月31日〜 2024年11月24日
開館時間/12:00〜20:00 入場無料
会場/New Gallery | 東京都千代田区神田神保町1-28-1 mirio神保町 1階
URL/https://newgallery-tokyo.com/oasisoriginreconstruction
関連情報
https://www.sonymusic.co.jp/artist/Oasis/
構成/清水眞希