【カブガールが行く】車とバイクの車載工具を比較! 予期せぬトラブルに備える秘訣とは
私事ですが、最近車を購入しました。買ったのはスズキの『スペーシア ギア』。最近新型が出ましたが、筆者が購入したのは旧型の中古車です。
納車直後に早速チェックをしたのが車載工具の有無です。最近は工具を積んでいない車が増えてきたと聞いていたのですが、スペーシア ギアにはいざという時の応急処置に使える工具が入っていました。
ここで「おや?」と気が付いたのが、その内容です。普段バイクに乗ることが多い筆者にとっては、あまり見覚えのない工具があったのです。車とバイク、車載工具にはどのような違いがあるのでしょう? 調べてみることにしました!!
車の車載工具をチェックしてみた
かつて車にはスペアタイヤの搭載義務がありましたが、環境や燃費への配慮により2019年以降は廃止となりました。そのため「スペーシアには車載工具がないかもしれない」と考えていたのですが…荷室下部のフタを開けると、ご覧の通り収められていました!
内容は、エアーコンプレッサー・ジャッキアップセット・ホイールレンチ・パンク応急処理剤・牽引フック・三角表示板。パンク修理と牽引への対応を中心に道具を揃えてあるようです。特にジャッキアップセットに関しては、バイクには絶対に積載しないアイテムなので新鮮に感じました。
また工具ではありませんが、助手席の足元に設置されている発煙筒もバイクとの違いです。発煙筒はバイクには不要ですが、車であれば常時装備することが義務付けられています。
ちなみに、いざという時に使えなくて困らないよう、発煙筒は定期的にチェックしておくのがオススメです。火薬式の場合は使用期限を、LED式の場合は電池が切れていないかを確認してみてくださいね。
車載工具の収納場所は車種や年式によって違うため、事前に確認しておくことでトラブル時に慌てず冷静に対応することができます。
昨年新車で購入したホンダ『シビック』では、荷室の左側面に車載工具が収納されていました。皆さんも愛車のトランクを開けて、工具の場所と中身を確認してみてくださいね。
今回我が家の愛車には車載工具が搭載されていましたが、近年は非搭載だったり、メーカーオプションだったりという車も増えています。「大丈夫なのかな?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、車がメンテナンスフリー化したことや、性能・構造が複雑になりユーザーによる整備が難しくなったこと、そして道路状況の改善やロードサービスの充実化が進んだことなどが影響しているのだそうです。
車載工具を搭載していない車をお持ちの方は、保険の内容や緊急連絡先などを定期的に確認することで、いざという時に備えてみてはいかがでしょう。
バイクの車載工具をチェックしてみた
車の車載工具をチェックしたところで、次はバイクのお話です。バイクの場合は車よりも細かな工具を種類多く積載する傾向がありますが、逆に車体を持ち上げるためのジャッキなどは積んでいません。
今回は我が家の愛車であるホンダ『クロスカブ110』とスズキ『Vストローム650』に積んでいる車載工具を一例としてご紹介します。
まずはVストロームから。ロングツーリングの機会が多いVストロームには、トラブルに備えて少し多めに工具を積載しています。
基本として、まずはプラグレンチ・延長パイプ・スパナ・アクスルシャフト用メガネレンチ・六角レンチ・ドライバー・プライヤー。
続いて、さらに種類が豊富な六角レンチ・マルチツール(ナイフは付属していないものです)・小型ラチェットドライバーセット。
基本の工具と被っている内容も多いですが、種類が多い割に小さなポーチに収まるため予備として積載しています。
そして最後がパンク応急処置キットです。
ロングツーリング中に山道を走る機会が多いVストロームは、街乗りメインのバイクに比べるとパンクのリスクを抱えています。いざという時は自力で応急処置をして、タイヤ交換ができる店まで走る心づもりが必要なのです。
続いてはクロスカブです。クロスカブには、軽量で最低限の車載工具としてプライヤー・六角レンチ・潤滑材ペンタイプ・スパナ・ドライバーを積載しています。
筆者がこれまでバイクに乗ってきて実際に車載工具を使用したトラブルは、ミラーが緩んでしまった時とテールランプが切れてしまった時の2パターンがありました。
どちらのトラブルも対処をしなければ走り続けることはできませんが、車載工具さえあれば(テールランプの場合は新しいバルブも必要です)サッと直してツーリングを再開できるので、時間をロスしたくない旅先では必需品なのです。
ただし…久しぶりにすべての工具を取り出してよく見てみると、ドライバーが錆びていたり、六角レンチがねじれていたりと故障を発見してしまいました。
う~ん、これは買い替えた方がよそうですね。車載工具は「積んでおきさえすれば安心」なのではなく、時々取り出して点検をすることも大切なのでした。