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最先端のAIを研究する医師が開発!2桁のかけ算を暗算できるようになる話題のメソッド「あゆみ算」

2024.11.16

中学受験は、受験者数が増加傾向にあるなど、競争激化の渦中にあるもののひとつだ。そして高まる受験熱は、新たなトレンドを生んだ。2ケタ同士のかけ算で使える、暗算ドリルが続々登場しているのだ。そんな数ある暗算ドリルのなかで大きな話題を呼んでいるのが、小学生向けの暗算ドリル『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』である。

『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』は、現役スタンフォード生であり、シリーズ累計発行部数66万部のベストセラーを誇る『岩波メソッド ゴースト暗算』の著者が新たに開発した最新メソッド「あゆみ算」を収録した暗算ドリルだ。AIの社会実装が当たり前になる時代はすぐそこまで近づいている。そんな新しい時代を生きる若い世代にとって、『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』はどういったメリットをもたらすのか? 岩波邦明医師が著書に込めた想いを聞いた。

――先生は小学生向けの暗算ドリル『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』を執筆されました。執筆の狙いを教えてください。

「あゆみ算」という2ケタ同士のかけ算を簡単に暗算できる画期的な計算方法を広めたかったというのはもちろんあります。それ以上に私は子供たちに〝算数の成功体験〞を感じてほしいのです。大切なのは、わからないから〝つまらない〞ではなく、わからないから〝おもしろい〞と感じられるかどうか。そのカギとなるのが〝成功体験〞であると私は考えているのです。

――たしかに小学生に話を戻せば、2ケタ同士のかけ算を暗算で解ければ、クラスで人気者になれますよね。

 おっしゃる通りです。同級生たちと比べて算数ができる子として扱ってもらえるし、褒めてもらえる。こういった体験を小さい頃にしてほしいのです。もちろん、大人になってから数学への苦手意識を払しょくすることはできます。2ケタ同士のかけ算と微分・積分は、一見直接の関連性がはっきり感じにくいかもしれません。でも、成功体験は違います。成功体験は、微分・積分がわからない時に精神的な支えにもなるのです。

 AI 開発にとって、今や数学はなくてはならない知識です。ですから、AIの存在感がますます強くなるこれからの時代に、数学(算数)の重要性はさらに増します。つまり、数学(算数)に対する得意意識は、次世代のビジネスパーソンにとって不可欠なスキルのひとつになると言っても過言ではありません。

 医療用の生成AIを開発したいと思っています。例えば、医療画像を生成するAIです。X線写真を学習させた画像生成AIがあれば診療、研究、教育など多分野で活用できるようになるでしょう。自閉症の人たちをサポートする対話型AIの開発も考えています。ジョブインタビュー(就職面接)の練習やアドバイスをしてくれるAIがあれば、自閉症の方々の生活を大きく助けることができるでしょうし、そういった医師という仕事に直結する生成AIの開発ができればと、精進しています。

スタンフォード大学で医療用AIの開発に挑む岩波邦明医師

岩波邦明さん/医師・現役スタンフォード生。1987年生まれ。東京大学医学部卒。在学中に暗算法「岩波メソッド ゴースト暗算」を開発。著書は66万部を超えるベストセラーに。

 

 最新メソッド「あゆみ算」では、脳のワーキングメモリに着目している。計算する際に頭の中で扱う数字の数を減らすことで、2ケタ×2ケタの暗算を簡便化。筆算よりも速くかつ正確に2ケタ同士のかけ算が暗算できるだけでなく、「最短の工程で暗算できるから、誰でも簡単にマスターできる」「問題を解くたびに情報処理能力(プログラミング脳)がグングン育つ」など、さまざまなメリットがあるという。では、どうして岩波医師は新たな暗算メソッドを開発したのか? そのきっかけは、スタンフォード大の大学院コースで最先端のAIを学ぶ中で「AI開発に数学が不可欠」という確信を得たことにあると話す。

――岩波先生は現在、スタンフォード大学でAIの勉強をしています。医師でありながらAIを学ぶ理由をお聞かせください。

 2022年11月、オープンAI社が生成AIのChatGPTを公開し、世界中に衝撃を与えました。私も衝撃を受けたひとりで、大きな衝撃を受けたと同時に、生成AIの世界に興味が湧いたのです。
 翌年2月頃からプログラム言語やAIの勉強を始め、現在はスタンフォード生として大学院コースを受講しています。

――最新のAIについて勉強するなかで、気づきがあったそうですね。

 はい。生成AIは100%数学でできていると言っても過言ではない。そんな確信を得ました。高校数学の分野でいうと、微分や確率、ベクトルですね。数学が生成AI開発の根幹部を支えているのです。
「数学を勉強しても将来、何の役にも立たない」という言葉をよく聞きますが、数学は世界の最前線を切り開くために必須な知識だと改めて気づきました。

――「生成AIが数学でできている」とはどういうことでしょうか?

 例えば、ChatGPTはどうやって回答を導き出すのでしょうか。「今日の天気は?」という質問に、天気に対応する言葉群から答えを選んでいると考える人は多いと思いますが、実際は違います。

 確かに昔はそのようなプログラムだったこともあります。しかし現在の生成AIは、数式によって確率的に最も正しい〝らしい〞ものを選んでいるのです。開発のステージでは、この回答の精度を向上させるために、微分を用いて数十億、多いときには数千億ものパラメーターを調整しているのです。この調整によって、いわゆるAIの賢さが決まります。

――数式で導き出すということは生成AIに学習させる段階で、数字で学習させるのでしょうか?

 そのとおりです。生成AIのひとつであるChatGPTは〝言語〞ではなく言語を〝数字〞に置き換えてデータを蓄積します。そのおかげで生成AIは、それぞれの言語モデルを習得させる必要がなくなります。ChatGPTが英語だけでなく日本語やほかの言語でも高い性
能を発揮できるのは、それが理由のひとつだと考えられます。

――先生はAIを勉強した先に、どのようなビジョンを思い描いているのでしょうか?

 医療用の生成AIを開発したいと思っています。例えば、医療画像を生成するAIです。X線写真を学習させた画像生成AIがあれば診療、研究、教育など多分野で活用できるようになるでしょう。自閉症の人たちをサポートする対話型AIの開発も考えています。ジョブインタビュー(就職面接)の練習やアドバイスをしてくれるAIがあれば、自閉症の方々の生活を大きく助けることができるでしょうし、そういった医師という仕事に直結する生成AIの開発ができればと、精進しています。

『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』

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『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、2ケタ同士のかけ算全8100パターンに対応する新しい暗算法「あゆみ算」ほか、6つの暗算法「ラッキーあゆみ算」を収録している。子供に挑戦させて理数センスを磨いてみるのもありかもしれない。

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