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不調による仕事のパフォーマンス低下も…働く男性1000人に聞いた「男性更年期障害」の実態

2024.10.31

女性だけではなく、男性にも更年期障害があるのをご存じだろうか?

男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、またはLOH症候)とは、概ね40歳以降に男性ホルモンであるテストステロンが減少することにより身体、精神、性機能に様々な症状が引き起こされる状態のことだ。

LIFEMはこのほど、30歳~69歳の働く男性1,000名を対象に「男性更年期障害に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。

男性更年期障害の可能性があると感じている人は5割以上

はじめに、男性更年期障害について知っているかを聞いたところ、「名前は知っている(その他の情報はよく知らない)」と回答した人が58.0%と最も多く、次いで「名前、症状について知っている」(23.4%)、「まったく知らない」(18.6%)となり、半数以上が名前は知っているが詳しい情報はよく知らないことがわかった。

次に、男性更年期障害について「名前は知っている」「名前、症状について知っている」と回答した人に自身の男性更年期障害の自覚について尋ねると、最も多い回答が「なんとなくそうかもしれない、可能性があると感じている」(52.7%)、次いで「現在自覚はなく、可能性も感じていない」(38.6%)となり、「現在自覚がある」と答えた人は8.7%のみだった。

一方で、全ての人に対して男性更年期にみられる17の症状※を挙げ、現在感じている症状全てを選択してもらったところ、「1~3個」が37.2%、「4~6個」が25.2%、「7~9個」が8.9%、「10~12個以上」が4.2%、「13個以上」が1.2%となり、7割以上の人が一つ以上何かしらの症状を感じているようだ。

また、その症状を感じる1カ月あたりの日数については、「1カ月のうち数日程度」(35.2%)が最も多く、「1カ月のうちほぼ毎日」(22.4%)、「1カ月のうち1週間程度」(19.8%)と続き、何かしらの症状をほぼ毎日感じている人も2割以上いることがわかった。男性更年期にみられる症状があるからと言って男性更年期障害であるとは言えないが、可能性も否定できないため、ひとつでも気になる症状があり続く場合には、まずは医療機関への相談をお勧めする。

※男性更年期障害をセルフチェックする際に用いられる質問票のひとつであるAMSスコアで挙げられている17の症状(総合的に調子が思わしくない、関節や筋肉の痛み、ひどい発汗、睡眠の悩み、よく眠くなる・しばしば疲れを感じる、いらいらする、神経質になった、不安感、からだの疲労や行動力の減退、筋力の低下、憂うつな気分、「絶頂期は過ぎた」と感じる、力尽きた・どん底にいると感じる、ひげの伸びが遅くなった、性的能力の衰え、早期勃起(朝立ち)の回数の減少、性欲の低下)

※今回の調査内でAMSスコアの点数は取っていないため、セルフチェックの診断の結果ではない。

不調があっても普段通りの生活ができている一方で、仕事のパフォーマンスには影響も…転職や昇進辞退などを考えたり、実行した人も

現在男性更年期障害の自覚がない人も含め、感じている何らかの症状による心身の不調は、日常生活にどの程度影響を及ぼしているかを聞いたところ、「ある程度影響はあるが、普段の生活ができる」と回答した人が50.6%と最も多く、「特に影響はなく、普段通りに過ごすことができる」(38.7%)、「ある程度影響があり、普段の生活が送りづらい」(9.0%)、「影響があり、普段通りの生活ができない」(1.7%)となった。多少影響はあるものの、9割近くは普段通りの生活ができているようだ。

一方、仕事にはどのような影響を及ぼしているのだろうか。不調がない時に発揮できる仕事のパフォーマンスを100%とした場合の、不調があるときのパフォーマンスを聞いたところ、平均値は63.3%となり、36.7%パフォーマンスが下がるという結果になった。どのような影響があるかについては、「やる気が起きない」(56.4%)、「集中できない」(38.3%)、「眠気に襲われる」(33.2%)が上位に挙がった。

さらに、症状による心身の不調が原因で離職・転職・休職・昇進辞退について考えたことはあるかについては、「考えて、実施した」という回答は離職7.8%、転職12.3%、休職7.3%、昇進辞退7.6%、部署異動9.5%で、「考えたことがある(実施しなかった)」は離職40.8%、転職43.8%、休職26.3%、昇進辞退18.3%、部署異動25.2%という結果になった。実際にキャリアへも影響している人や、実施に至らずともキャリアを考える上で障壁となっている人がいることがわかる。

不調に対する対処は約半数が我慢している。医療機関を受診し治療した人は2割以下という結果に。

続いて、感じている症状についての対処法を聞いたところ、「我慢している(特に何もしない)」が49.9%と最も多く、次いで「セルフマッサージ、ゆっくり入浴など自分でできることをしている」が19.4%、「医療機関を受診・治療している(受診・治療した)」が19.0%となった。

不調を感じていても受診しない理由を聞くと、「医療機関に行くほどの辛さではないので」(34.2%)、「受診しても改善できると思わないので」(28.0%)、「特に理由はない、何となく」(21.8%)が上位に挙がった。2割弱の人は「何科を受診すればいいかわからないので」(16.4%)と回答しており、知識不足により医療機関の受診に至らないことが考えられる。

職場で男性更年期障害について相談したことがない人は8割以上。相談窓口や相談の仕方に悩む声も

現在男性更年期障害の自覚がある、可能性があると感じている人に対して、職場で男性更年期障害について誰かに相談したことがあるかを聞いた。「ある」と回答した人は15.6%で、「ない」が84.4%となった。

8割以上の人が相談したことがないと回答しているが、その理由については、「相談したいと思ったことはない」(32.9%)、「誰に相談すればよいかわからない」(30.3%)、「どのように話せばいいかわからない」24.2%が上位となり、相談窓口や相談の仕方に悩んでいるようだ。

また、現在男性更年期障害の自覚の有無にかかわらず、勤め先は男性更年期障害に対する理解があると思うかについては、「理解がないと思う」(31.0%)、「あまり理解がないと思う」(46.3%)を合わせて7割以上の人が、理解がないと思っていることがわかった。

前問でも仕事のパフォーマンスへの影響やキャリアにも支障をきたしていると回答している人が一定数いるため、企業としても、悩んだ時に気軽に相談ができる環境づくりや、男性更年期障害に関する正しい知識啓発など、従業員が安心して長く働くことのできる職場づくりの必要性がうかがえた。

■千葉大学大学院医学研究院 泌尿器科/みらいメディカルクリニック メンズヘルス外来 田村 貴明医師からのコメント

今改めて、世界中で男性ホルモンの役割が注目されています。男性にも更年期がある、ひと昔前まで非常識とされた概念が、世に受け入れられつつあります。性ホルモンの世界はあまりに奥深く、“男”“女”は神の創りたもう奇跡であると感じます。男性性、女性性を司るそれぞれのホルモンは男女双方に欠かせないものであり、人生のステージによって必要なバランスが変化するのです。

毎日何かしらの症状を感じている方が2割、悩みについて職場で相談したことがない方が8割に上るという本調査結果に触れ、我々の仕事の必要性を痛感しております。更年期とは英語でClimacteric、語源はギリシャ語のKlimakter、はしごの一段の意です。人生のClimaxに向けて、心機一転楽しく年を重ねていく準備期間を更年期と呼ぶのです。長く連れ添ってきたカラダからのメッセージにそっと耳を傾けて、メンテナンスをしてみてはいかがでしょう。

<調査概要>
・調査期間:2024年8月30日(金)~2024年9月3日(火) ・調査対象者:30歳~69歳の働く男性
・調査方法:インターネット調査(楽天インサイト) ・有効回答数:1,000名

出典:ルナルナ オフィス(株式会社LIFEM)

構成/こじへい

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