オーディオテクニカは純粋でリアルな音場が楽しめる、開放型ヘッドホンの新製品として『ATH-ADX3000』を2024年11月1日より発売を開始する。価格はオープン価格。同社サイト直販価格は16万5000円(税込)。
『ATH-ADX3000』は、スピーカーとも密閉型ヘッドホンとも異なる、未知なる音世界への「トゥルーオープンエアー(真の開放型)オーディオ」の入口に位置付けられた製品。露出したヘッドホンドライバーと自由な空気の流れにより生み出される極めてピュアなその音は、誰もが音楽の純粋でありのままの感情を体験・再発見することができるという。製品の主な特徴は以下のとおり。
空気の流れをコントロール、振動板の動きだけで原音再生するへッドホン
密閉型・セミオープン型ヘッドホンは、ハウジングの共振を利用して低域を増強することで音作りを行なう。一方「トゥルーオープンエアー(真の開放型)オーディオ」を具現化した本製品は、ハウジングで低域を増強しない代わりに、共振がなく、ドライバーの再生音を直接耳に届けることができる。
ドライバーから発生する空気の流れを、ハウジングの前面・背面を開放した状態でコントロールできる独自ドライバー設計により、純粋でリアルな音場を実現している。
具体的には2つのポイントが挙げられる。
1つめは、密閉型・セミオープン型と開放型ヘッドホンの、音に関する設計の違いだ。開放型ではハウジングが開け放たれているため、空気の流れを淀みなく、ダイレクトに運ぶことができる。これにより、純粋でリアルな、長時間モニタリングでも聴き疲れしない自然な音を再生する。
2つめは、ドライバーの設計精度だ。オーディオテクニカのオープンバックヘッドホンの音は、長年培われてきたトランスデューサー(変換器)技術によって作られている。その技術を注ぎ込み、「トゥルーオープンエアーオーディオ」のために開発されたドライバーにより、ドライバーの再生音がそのまま耳に届けられる。
さらに、ドライバーそのものを一から設計できる同社のヘッドホン技術により、密閉型・セミオープン型のハウジングでコントロールしている低域さえもカバーできるという。
■60年の時を超え、今も続く絶え間ない技術⾰新
<ドライバー:すべての設計開発の中⼼>
オーディオテクニカのヘッドホン設計はすべてドライバーから始まる。ドライバーは製品開発の中核であり、最初に振動板を設計してから製品の細部までを作り込んでいく。同社は、このプロセスを守り続けている世界でも数少ないメーカーでもある。
<開放型ドライバーの特性:ピュアな中低域、純粋な低音>
開放型ドライバーの構造は、密閉型のドライバー設計とは根本的に異なっている。密閉された空間で発⽣する空気抵抗がなく、またチューニングや低⾳域の調整のためのアコースティックチャンバー(⾳響空間)もない。
そのため、ドライバーは最低周波数までフルレンジの信号を⽣成するよう、注意深く開発する必要がある。その恩恵として、⾮常にピュアな中⾼域を維持しながら、⼈⼯的な共振のない、極めて純粋な低⾳を⽣むことができる、と同社では説明している。
<オーディオテクニカ独自開発のコアマウントテクノロジー>
ATH-ADX5000 と同様に、バッフルダンパーとイヤパッドの位置関係を最適化し、⽿からハウジングまでの⾳響空間を2分の1に仕切るポジションにボイスコイルが配置される構造を採⽤。⾳源に対して極めて純粋な⾳場で、抜けの良い⾳を再⽣する。
『ATH-ADX3000』の主な仕様
型式/オープンエアーダイナミック型
ドライバー/58mm
出力音圧レベル/98dB/mW
再生周波数帯域/5Hz~45kHz
最大入力/700mW
インピーダンス/50Ω
質量(コード除く)/約257g
入力端子/A2DCコネクタージャック
付属品/コード(着脱式):3.0m(6.3mm金メッキステレオ標準プラグ)、ハードケース
■秋のヘッドフォン祭 2024 概要
2024年11月2日(土)に行われるイベント「秋のヘッドフォン祭 2024」のオーディオテクニカブース(6F・部屋番号605A)にて、本製品の展示および試聴ができるコーナーが設置される。
・開催日:2024年11月2日(土)
・時間:11:00~18:30
・入場料:無料
・会場:ステーションコンファレンス東京5・6F
・所在地:東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー
(JR東京駅日本橋口直結徒歩1分/東京駅八重洲北口徒歩2分/ 東京メトロ大手町駅B7出口直結)
・イベント公式サイト: https://www.fujiya-avic.co.jp/shop/pg/1headphonefes-2024at/
※最新情報につきましては、イベントウェブサイトを確認してください。
※試聴への参加につきましては、当日会場にて確認してください。
関連情報
https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-ADX3000
構成/清水眞希