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今夏のゲリラ雷雨発生回数は合計7万8945回、東京・埼玉では雷の回数が前年比で約4倍

2024.10.25

ウェザーニューズから2024年夏のゲリラ雷雨(注1)の発生回数と、「ゲリラ雷雨まとめ調査」の結果が発表された。

それによれば、ゲリラ雷雨の発生回数は全国で合計7万8945回と、回数で言えば例年比約1.2倍だったという。

本稿では同社リリースを元に、そんな調査結果の概要をお伝えする。

今夏のゲリラ雷雨の発生回数と特徴

今年の夏(7月1日〜9月30日)の全国のゲリラ雷雨の発生回数(注2)は合計7万8945回で、昨年(9万3590回)の約0.8倍だった。都道府県別の回数を昨年と比べてみると、東日本では昨年並のところが多く、北日本と西日本では昨年より少なくなっている。

今年は西日本を中心に高気圧の勢力が強く積乱雲の発達が抑制されたことで、昨年よりも発生回数が少なくなったが、例年(過去5年平均)と比較すると例年並となった。

東日本では気温が高かったことに加えて、高気圧縁辺の暖かく湿った空気が流れ込んだことでゲリラ雷雨が発生しやすくなり、発生が多かった昨年と比較すると同程度だが、例年よりも多くなっている。

ゲリラ雷雨の発生回数が最も多かった都道府県は沖縄県の6965回(昨年5154回)、次いで北海道の5674回(昨年1万665回)。今年の東京都は1049回となり、昨年の1104回と同程度ではあるが、特に7月に多く発生しており、7月は昨年比2.4倍と多くなっている。

■発生時期:発生ピークは8月下旬、7月下旬と9月中旬にも多く発生

月別に見ると、全国のゲリラ雷雨の発生回数は、7月2万5681回、8月3万2966回、9月2万298回となった。

ゲリラ雷雨が最も多かったのは8月下旬、次に7月下旬、9月中旬で、それぞれ昨年の同時期と比べると8月下旬は約0.9倍、7月下旬は約1.0倍、9月中旬は約0.8倍になった。

エリア別で見ると、北日本では8月上旬と下旬の2回ピークがある。東日本と西日本では8月下旬に特に多くなっているが、東日本では7月下旬と9月中旬も発生回数が多い。南西諸島では7月下旬と9月中旬が発生のピークだった。

■発生要因:記録的な猛暑と高気圧縁辺の湿った空気の影響で発生

今年のゲリラ雷雨の発生回数は、7月は発生が多かった昨年と同程度だったが、8月と9月は昨年よりも少なかった。

7月の発生回数が昨年並となった要因としては、太平洋高気圧に覆われて晴れたため日中の地上気温の上昇の影響を受けやすかったこと、さらに高気圧縁辺の暖かく湿った空気の影響を受けやすかったことが挙げられる。

特に梅雨明け後の7月後半は太平洋高気圧が東日本太平洋側や西日本を覆い、晴れて地上気温が上昇する日が増えた。気温は全国的に高く、1946年の統計開始以降、沖縄・奄美では1位、東日本では1位タイの暑さとなった。日中の地上気温の上昇に加えて、東日本では高気圧縁辺の暖かく湿った空気の影響を受けてゲリラ雷雨の発生回数が増えた。

8月、9月は前線の通過や台風または熱帯低気圧の接近によって暖かく湿った空気の影響を受けやすく、ゲリラ雷雨が発生した。市街地でも激しい雷雨となり、道路冠水や落雷などの被害があったが、高気圧の勢力が強かったため積乱雲の発達が抑えられ、全体の発生回数としては昨年を下回った。

7月に発表した「ゲリラ雷雨2024」では、発生回数は全国でおよそ8万7000回、ピークは8月中旬と予想していたが、高気圧の勢力が強く積乱雲の発達が抑えられ、一時的に高気圧が弱まったタイミングや高気圧縁辺の暖かく湿った空気が流れ込んだタイミングでゲリラ雷雨が発生したため、当初の予想より少なくなったと考えられる。

ただ、1回1回のゲリラ雷雨のインパクトは大きく、組織化した積乱雲が激しい雨を降らせ、都心ではマンホールの蓋が吹き飛ぶなどの被害があった。

また、雷回数(注4)は関東甲信で50万3620回で昨年比1.4倍、東京都では6万741回で昨年比3.9倍、埼玉県では11万1274回で昨年比4.1倍と、今年は雷が多かったのが特徴だ。

ゲリラ雷雨まとめ調査:4人に3人がゲリラ雷雨に遭遇

9月28日~10月10日にスマホアプリ「ウェザーニュース」を通じて、2024年のゲリラ雷雨を振り返る質問をし、全国1万6100人から回答が寄せられた。

「この夏、ゲリラ雷雨に遭遇した?(屋内で降られた場合も含む)」と質問したところ、「遭遇した」と回答した人は72.0%と、昨年(75.7%)と同程度で、約4人に3人がゲリラ雷雨に遭遇した結果になった。遭遇率が最も高くなったのは、群馬県で89.1%だった。

ゲリラ雷雨の印象について「この夏、ゲリラ雷雨は多かった?少なかった?」と質問したところ、ほとんどの地域で「少なかった」が多数派となる中、関東など東日本では「多かった」が多数派となった。

今年の発生数は西日本や北日本では昨年より少なかった一方、東日本では昨年並みだったことに加え、市街地での発生が多かったことからゲリラ雷雨の印象に地域差が生じたと考えられる。

■2人に1人以上がゲリラ雷雨の被害、埼玉・栃木・群馬で落雷による被害が顕著

「ゲリラ雷雨に遭遇した」と回答した人に、「ゲリラ雷雨で起きた被害は?」と質問したところ、半数以上(50.5%)が何かしらの被害にあったと回答した。

具体的な被害の内容を複数回答で聞いたところ、最も多かったのが「交通機関に影響」で29.6%、その次に「道路冠水」が24.0%という結果に。

被害が最も多かったのは埼玉県で69.1%、次いで栃木県(67.5%)、茨城県(62.2%)と関東が並んだ。この上位3県では「落雷による停電」が約半数にのぼり、特に茨城県では60.8%と落雷による被害が全国で最多となった。

■ゲリラ雷雨によって命の危機、約8割が「近くに落雷」で感じた

「ゲリラ雷雨に遭遇した」と回答した人に、「ゲリラ雷雨によって命の危機を感じた?」と質問したところ、14.8%が命の危機を「感じた」と回答した。

どんな危機だったかを具体的に聞いたところ、「近くに落雷」が最も多く78.0%、次いで「道路冠水で立ち往生した」が18.4%だった。

実際の雷回数を調べてみると、今年の夏、関東では雷回数が昨年の約1.4倍となる50万3620回となっており、落雷によって命の危機を感じる人が多かったと考えられる。

■出費額は昨年比で微増、落雷による家電故障や雹害による修理費など痛い出費も

「ゲリラ雷雨に遭遇した」と回答した人に、「この夏、ゲリラ雷雨による想定外の出費は?」と質問したところ、22.6%の人が何らかの出費があったと回答した。出費額は全国平均で2716円となり、昨年の2650円よりも66円増加している。

具体的な出費の内容を複数回答で聞いたところ、「傘など雨具の購入」が16.1%と最も多く、次いで「バス・タクシーを利用」「雨宿りでお店に入り出費」が同じ8.0%という結果になった。

出費の内訳に大きな地域差は見られなかったが、「落雷で故障した家電購入」、「乾燥機のフル使用で、電気代がかさんだ」、「雹で破れた網戸の張替えとビニールハウスの修理」など痛い出費となった人も多かったようだ。

注1. 「ゲリラ雷雨」について
本プレスリリースでは、「局地的大雨」を指す言葉として「ゲリラ雷雨」という言葉を使用しています。一般あるいはメディアでよく使用されている「ゲリラ豪雨」と同義です。
注2. 「ゲリラ雷雨」発生回数の求め方
「ゲリラ雷雨」をもたらす雨雲・雷雲は“突発的”かつ“局地的”に発達するのが特徴で、予測が難しいとされてきました。また、限られた数しか設置されていないアメダス(全国約1300か所)では、全ての降雨を正確に観測することは困難です。そこで同社では、スマホアプリ「ウェザーニュース」のユーザーから寄せられた“ザーザー”以上の降雨報告(注3)と、その時の気象データの分析結果から、ユーザーがゲリラ雷雨と感じる雨の時間変化の基準値(表1)を求め、求めた基準値をもとに10km四方でゲリラ雷雨をカウントしています。
注3. 降雨報告について
スマホアプリ「ウェザーニュース」を通し、“ポツポツ”、“パラパラ”、“サー”、“ザーザー”、“ゴォー”の5段階で報告されます。
注4. 雷回数の求め方
気象庁の雷監視システムライデン(LIDEN:LIghtning DEtection Network system)によって検知された雷回数をカウントしています。

関連情報
https://jp.weathernews.com/news/49332/

構成/清水眞希

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