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国交省が全国一斉に完全キャッシュレスの路線バス実証実験を主導、現実的にキャッシュレス化は可能なのか?

2024.10.26

全国各地の路線バスで「完全キャッシュレス乗車」の実証実験が行われようとしている。

これは国土交通省が計画・事業者を選定した実証実験で、18事業者29路線が参加する予定だ。同じ日に18事業者が一斉に実験を始めるというわけではないが、いずれも今年中の実験開始を見込んでいる。

完全キャッシュレス、言い換えれば「現金お断り」の路線バスがついに登場するのだ。今回は国交省主導の実証実験に参加している路線バス事業者をいくつか取り上げ、その内容を解説していきたい。

4つの基準で参画事業者を選定

さて、この実証実験の背景には「路線バスのドライバー不足」があることを忘れてはいけない。

ドライバー不足は、今現在就労しているドライバーに対して多大な負担を与えている。その負担を少しでも軽減するため、あらゆる部分を合理化・自動化する施策はもはや欠かせない。そのひとつが「運賃支払いの完全キャッシュレス化」である。

しかし、日本全国にある全ての路線バスにそれを導入することも難しいようだ。たとえば、高齢化著しい地域の路線バスを完全キャッシュレス化すると、それに取り残される人(キャッシュレスに対応できない人)の存在が顕著になってしまう可能性が高い。そこで国交省は、此度の実証実験に参画する事業者を選定するにあたり以下4つの基準を設けていた。

1.利用者が限定的な路線(空港・大学・企業輸送路線など)
2.外国人や観光客の利用が多い観光路線
3.様々な利用者がいる生活路線で、CL決済比率が高い路線
4.自動運転など他の社会実験を同時に行う路線

ここで注目すべきは3である。地元住民も頻繁に利用する生活路線であると同時に、そもそものキャッシュレス決済の割合が高い路線がこの実験に選ばれている。「現金決済が多数の生活路線」は、そもそも選定されていない。

関東自動車の例

それを踏まえた上で、筆を進めていきたい。

此度の実証実験に参画した事業者のひとつ、関東自動車株式会社の以下7路線は11月1日から来年2月28日まで合計120日間の実証実験を行う。

(1)宇都宮駅東口~平松本町循環線~宇都宮駅東口
(2)宇都宮駅東口~東峰町・ミツトヨ営業センター~宇都宮駅東口
(3)宇都宮駅東口~上野団地~岡本駅西口・和久
(4)宇都宮駅東口~東図書館~平出工業団地
(5)宇都宮駅東口~宇都宮大学前~ベルモール
(6)平出・ベルモール東循環(右回り)、平出・ベルモール東循環(左回り)
(7)岡本駅東口~ベルモール

これらの路線を見ると、関東自動車の路線バスは国交省の示す4つの基準のうちの「3」に当てはまるのではないか。

実証実験中の対応キャッシュレス決済銘柄は、「totraを含む全国共通交通系ICカード」としている。該当の路線バスをこれから利用しようとしている人がカードを持っていない場合、バス車内にてチャージ済のtotraを購入できるという。このtotra購入の際は現金での支払いで可能だ。なお、販売額は1,000円(うち500円チャージ、500円デポジット)。

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