近年では、パートナーが代わりに調理をすることもあれば、自分のペースで無理のない調理を行う、または惣菜や冷凍食品を購入する、デリバリーなどのサービスに頼る、外食をする等、家での調理に選択肢が増加しつつある。
アットテーブルは、キャリア・マムと協業で、全国の45歳~64歳の女性300人を対象に老後に向けて調理負担に対する意識調査を行った。
朝食や夕食を「ほぼ毎日」調理している人は70%以上。50代前後の女性の全体の40%強、55歳以上では65%の女性が、今後、自分で調理する頻度を減らしたいと考えている
家族のため、自身のため、7割以上が朝食、夕食を調理していると回答。一方で有職者が多い分昼食を調理している人は半数以下であった。勤務先や外出先で済ませている人が多い模様。
「今と同じくらいの頻度や回数で自分で調理したい」が半数を占めているが、「今より自分で調理する回数を減らしたい」という回答が4割強、50歳以上では65%になっており、年齢があがるとともに、徐々に自分で調理する回数を減らしたいという意向がうかがえる。
調理定年と言う言葉に関しては「言葉自体をはじめて聞いた」人が77%、「言葉を知っている人」(「言葉やその意味まで知っているが、具体的に何か行動をしているわけではない」、「言葉自体は聞いたことがあったが、意味はよく知らなかった」)は19.3%と、「調理定年」という言葉はまだ浸透していないようだ。
「調理定年」と言う言葉を知っている人の内訳を見ると、「言葉やその意味まで知っており、調理についての対策を始めたりパートナーとコミュニケーションをしている」が3.7%、「言葉やその意味まで知っているが、具体的に何か行動をしているわけではない」と具体的な行動まではと言う人が12.3%、「言葉自体は聞いたことがあったが、意味はよく知らなかった」が7.0%という結果となった。
一方、年齢別の内訳を見ると、「言葉やその意味まで知っており、調理についての対策を始めたりパートナーとコミュニケーションをしている」人は50歳以上で81%と高くなっている。
実際に夫やパートナーが退職したり、子供が成人した家庭では、徐々に自身の調理負担を減らす「調理定年」を考える傾向が高まっているようだ。
まとめ
50代以上の女性の有職率の増加に伴い、日々忙しい毎日を送っている女性は、調理などの家事が女性だけの責任ではないと感じてきている。
また男性には定年退職があり仕事を辞めてゆっくりする時間があるのに比べて、女性は、家でも家事労働にいそしまなくてはいけない不公平感が浸透。
特に50代後半の女性たちは、体力的な理由から調理などの家事を苦痛に感じているケースが増えていることもあり、「調理定年」と言う言葉が浸透している模様。
多くの企業でも女性の調理、家事を楽にすることにビジネスチャンスを感じており、実際、様々な商品やサービスを提供し始めており、女性たちに支持されているようだ。
調査概要
調査時期:2024年5月7日(火)~5月20日(月)
調査方法:インターネット調査
調査対象:キャリア・マム会員
有効回答数:有効回答数:300人(45歳~64歳女性)(全国)
関連情報
https://www.attable.co.jp/
構成/Ara