10月に入り、季節は秋に。しかし、西日本などでは未だに30度に迫るような気温が記録されている。そのような中でも、すでに気温が10度台まで下がっている場所もある。 そのうちの一つに、 北海道釧路市がある。
最低気温ひと桁の釧路は「避暑地」として有名
釧路市では、10月下旬にかけて 最高気温が10度台の日も多く、最低気温はひと桁となっている。釧路市は夏でも最高気温が30度に届くことがあまりないことで有名であり、 一部の人々からは「避暑地」として人気を博している。
釧路市は札幌から特急で約4時間ほどかかる距離にある。また、釧路空港からは札幌丘珠空港のほか、羽田空港へ向かう直行便もAIRDOや日本航空、全日空から出ている。 所要時も約1時間50分前後と比較的アクセスが良い場所だろう。釧路地方などの観光情報を紹介している観光公式サイト「SUPER FANTASTIC Kushiro Lake akan」には、釧路地方などの観光情報やお土産の基本情報などが掲載されている。
■スパカツ
まず筆者が紹介したい食べ物の中で1つあげるとすれば、「スパカツ」を挙げたい。ミートソーススパゲッティととんかつを合わせ、鉄板の上で焼いたものを「スパカツ」と呼び、釧路の B級フードとして親しまれている。サイトには「皿からはみ出そうなほどのボリュームが特徴」との紹介文がある。
■釧路ラーメン
北海道には札幌の「味噌ラーメン」、 函館の「塩ラーメン」など、数多くのラーメンがある地方としても有名だ。釧路にも「釧路ラーメン」があり、ウェブサイトでも紹介されている。ラーメンは醤油がベースとなっているラーメンなのだが、普通の醤油ラーメンとは違い、あっさりとした味が特徴で極細な麺も特徴だ。
■まりも羊羹
せっかく旅行に来たのだから、お土産もいくつか買いたい。そんなときにおすすめしたい お土産の1つが「まりも羊羹」である。まりも羊羹の特徴はその食べ方にある。特別天然記念物の「まりも」との名前の通り羊羹は球状で、羊羹を食べる際は外側の膜を尖ったもので刺す。すると「 ぷるん」と中に入っていた羊羹が顔を出す。筆者も小さい頃に何度か食べたことがあるが、子供たちにとってはその独特な食べ方や見た目が面白く、記憶に残り続ける商品だ。
■福司(ふくつかさ)
お酒を飲める読者に対してのみの案内となってしまうが、「福司(ふくつかさ)」という 日本酒もおすすめだ。福司は「福司酒造」という酒蔵。日本酒「福司」のほか、日本酒を使った同じ名前の地酒ケーキも発売している。地酒ケーキは福司酒造と地元の菓子店「菓子処なかじま」が共同開発。ケーキにはバリエーションもあるため、味の違いも楽しんでみたい。
■釧路湿原国立公園
釧路には観光地もたくさんある。1987年に国立公園に指定された釧路湿原国立公園は、釧路湿原や丘陵地から成り立っている。生息しているタンチョウは国の特別天然記念物で、ほかの動植物も生息している地である。
1970年には日本で初めてとなるラムサール条約湿地に登録されている。JR北海道は釧路湿原周辺をめぐる観光列車「釧路湿原ノロッコ号」を 今年4月下旬から10月上旬まで運行。運行35周年記念の特別キャンペーンも実施しており、 来年度以降の継続運転にも期待が集まる。
■幣舞橋(ぬさまいばし)
釧路市に行ったときに寄っておきたいのが「幣舞橋」(ぬさまいばし)。北海道には札幌にある「豊平橋」、旭川にある「旭橋」と一緒にこの幣舞橋が北海道三大名橋と称されている。橋ができたのは1889年のことで、現在使用されている橋は1976年にできたものだ。夕日が沈むときに画面に映える幣舞橋は絶景。是非一度訪れてみてほしい。
■阿寒湖
約十数万年前の火山噴火によってできたのが「阿寒湖」。北海道では5番目に大きい湖として有名だ。前述したまりも羊羹のモチーフとなったまりもが生息しており、阿寒湖周辺に立ち並ぶ温泉街にも足を運びたい。
毎日忙しなく働いていると、なかなかゆっくりとした時間を過ごすのは難しいもの。ただ、 連休や年末年始などを利用して小旅行を楽しんでみるのもいい気分転換だ。もしかしたら、旅行が日常生活を潤してくれるかもしれない。
文/小林英介