大人になって気づく、子ども頃にはなかった「新しいギモン」。
人間関係であったり、仕事関係だったり、生き方そのものだったり、あらためて「なぜ?」「何が正解?」と考え込んでしまった経験はありませんか?そして、ギモンと向き合うのが面倒だからと、スルーしてストレスを抱えてはいませんか?
今回は、事業成長の専門家で 「絆徳の経営スクール」を主宰する清水康一朗氏による著書『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』から一部を抜粋・編集し、人生を圧倒的に生きやすくするギモン解消のヒントを紹介します。
どのように自己開示していけばいいですか?
《A》『まずは聴くことから』
あなたにおすすめしたい自己開示のテーマは、あなたの失敗談や苦労話です。
それも今、部下がつまずき、悩んでいる内容についての話がよいでしょう。それだけで、相手は、ほっとする、というか、あなたを身近な存在と感じてくれることでしょう。ただし、自己開示には注意点があります。
1.まず先に、相手の話を心から聴くこと、そして共感すること。
そもそも、相手が「この人は分かってくれている」と感じなければ、心がつながる対話をすることができませんし、あなたが自己開示しても伝わらない、という状況になります。表情や相づちで、相手と動きを合わせること「なるほど」「確かに」といった言葉や「分かります」と同意を示すこと、心からの共感を示せば、相手は話しやすくなるはずです。
2.アドバイスはしないこと。
もう一つの重要な注意点は、カッコつけないこと、です。自己開示の際に、少しでも自分をよく見せようとすると「上から目線のアドバイス」となって、相手からは聞きたくない話になります。人が本音を話すときに求めていることは、多くの場合「聴いてほしいだけ、理解してほしいだけ」なのです。
もちろん本当に困っていて、的確なアドバイスを求めている場合もあります。が、アドバイスできる前提は「あなたへの信頼」や「悩みを正直に言えるほどの関係性」があることです。オープンに相談できる関係性がない段階、本音を言えない段階で、アドバイスをされた時点で、相手は「この人とは話してもムダ」という結論に陥ってしまいます。
自己開示のポイントとして、失敗談や苦労話が効果的とお伝えしましたが、そのこころは、相手の悩みにダイレクトな「共通体験」を共有することで「この人は分かってくれる」「この人も同じなんだ」という本音で話せるようになる土台が築けるから、です。ぜひ、試してみてください。
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『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』
著者:清水康一朗
発行:株式会社日本経営センター(フローラル出版)
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清水 康一朗 しみず・こういちろう
ラーニングエッジ株式会社の代表取締役社長。Forbes オフィシャルコラムニスト。2022年1月発刊『絆徳経営のすゝめ 100年続く一流企業は、なぜ絆と徳を大切にするのか?』の著者。「絆徳の経営スクール」代表。会員1.3万人のコミュニティ「社長の教養」を主宰。セミナーズの創始者。鮎川義介氏などの日本的経営の研究のみならず、アンソニーロビンズ日本事務局長、ブライアントレーシージャパン株式会社の代表取締役会長、ジェイエイブラハムジャパン株式会社の代表取締役会長、ドラッカー学会推進員などを歴任。日本人の経済教育、歴史教育、道徳教育をライフワークとして力を注いでいる。これまでにギリシャ哲学、インド哲学、東洋思想など探求し、西洋と東洋を融合した和魂洋才の経営哲学を確立。「精神的にも経済的にも豊かな日本に向けての貢献したい」という想いから、「絆徳の経営スクール」を立ち上げ、経営教育の流通に努めている。Apple 創業者スティーヴ・ウォズニアック、YouTube創業者チャド・ハーリー、Twitter 創業者ビズ・ストーンなど日本に招聘し、世界トップクラス経営者によるビジネスセミナーのイベント規模において最大規模の実績を持つ。
構成/DIME編集部