大人になって気づく、子ども頃にはなかった「新しいギモン」。
人間関係であったり、仕事関係だったり、生き方そのものだったり、あらためて「なぜ?」「何が正解?」と考え込んでしまった経験はありませんか?そして、ギモンと向き合うのが面倒だからと、スルーしてストレスを抱えてはいませんか?
今回は、事業成長の専門家で 「絆徳の経営スクール」を主宰する清水康一朗氏による著書『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』から一部を抜粋・編集し、人生を圧倒的に生きやすくするギモン解消のヒントを紹介します。
周りからいろいろ頼まれて大変。どうすればいい?
《A》『ボールは2つまで』
組織で仕事をしていると、他部署からもいろいろと頼まれることがありますよね。対応したいけれども時間がない、上司からもどんどん依頼が来る、どうしたらいいんだ! なんて状況はよく起きると思います。
この状態を避けるためにも「ボールは2つまで」と覚えておいてください。
ここでいう「ボール」とは、日常の業務以外の主要タスクのこと。人間は、5個も10個も同時進行で重いタスクを担っていたら、それぞれの完成度や達成率が低くなるものです。
それ以外は「今はやらない」と決めて、上司に相談のうえ、実施タイミングを今後のカレンダーで決めて、そのタイミングまでは気にしない、取り組まないと決めてしまうことです。もしくは、これも上司に相談の上、ほかの誰かにやってもらうこと。人間には、右手と左手の2本の手しかないわけですから、感覚的にも3つ以上の大きなタスクは抱えられないものです。
もちろん、3つ以上でも対応できる優秀な人材はいます。が、大半の人は、ピエロのように一輪車に乗って、皿回しをしながら、ジャグリング(複数の物を空中に投げる曲芸)なんてできません。というか、うまくいかずにトラブルとなって周りの迷惑になってしまいます。
ただ、これは責任を逃れて周りに仕事を押し付けよう、と言っているのではありません。やるべきことは、もちろん自分でやるべきですし、結果としてうまく回せるようになってほしい、ということです。
ここで気を付けるべきポイントは、経験が少ないうちは、仕事の重要度や緊急度の判断を、自分ではしない方がよいということです。仕事には、部下をもった経験がない人には想像もつかない様々な考慮点があるのです。ですから、勝手に判断すると、大きな問題につながる可能性があります。
ぜひ上司と綿密なコミュニケーションをとることを忘れないでください。
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『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』
著者:清水康一朗
発行:株式会社日本経営センター(フローラル出版)
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清水 康一朗 しみず・こういちろう
ラーニングエッジ株式会社の代表取締役社長。Forbes オフィシャルコラムニスト。2022年1月発刊『絆徳経営のすゝめ 100年続く一流企業は、なぜ絆と徳を大切にするのか?』の著者。「絆徳の経営スクール」代表。会員1.3万人のコミュニティ「社長の教養」を主宰。セミナーズの創始者。鮎川義介氏などの日本的経営の研究のみならず、アンソニーロビンズ日本事務局長、ブライアントレーシージャパン株式会社の代表取締役会長、ジェイエイブラハムジャパン株式会社の代表取締役会長、ドラッカー学会推進員などを歴任。日本人の経済教育、歴史教育、道徳教育をライフワークとして力を注いでいる。これまでにギリシャ哲学、インド哲学、東洋思想など探求し、西洋と東洋を融合した和魂洋才の経営哲学を確立。「精神的にも経済的にも豊かな日本に向けての貢献したい」という想いから、「絆徳の経営スクール」を立ち上げ、経営教育の流通に努めている。Apple 創業者スティーヴ・ウォズニアック、YouTube創業者チャド・ハーリー、Twitter 創業者ビズ・ストーンなど日本に招聘し、世界トップクラス経営者によるビジネスセミナーのイベント規模において最大規模の実績を持つ。
構成/DIME編集部