大人になって気づく、子ども頃にはなかった「新しいギモン」。
人間関係であったり、仕事関係だったり、生き方そのものだったり、あらためて「なぜ?」「何が正解?」と考え込んでしまった経験はありませんか?そして、ギモンと向き合うのが面倒だからと、スルーしてストレスを抱えてはいませんか?
今回は、事業成長の専門家で 「絆徳の経営スクール」を主宰する清水康一朗氏による著書『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』から一部を抜粋・編集し、人生を圧倒的に生きやすくするギモン解消のヒントを紹介します。
組織が苦手。どうしたら楽になじめますか?
《A》『感謝、共感、本気の関与』
人間の脳は、体重の2%の器官ですが、摂取エネルギーのなんと20%も使っているとのこと。燃費が悪いと思うかもしれませんが、人類学者のロビン・ダンパー氏によると、人間の脳は人間関係の維持に大量のエネルギーを消費するというのです。夫婦や会社など、関係性に苦労した経験や、気を遺う、疲れるという経験があるなら、それこそまさに、脳が大量にエネルギー消費している証拠です。つまり、組織が苦手というのは無理もないお話だということです。
では、どうすればよいのか? 簡単に組織になじむ方法が3つあります。最初は感謝、ありがとう、です。そんな当たり前のこと! と思うかもしれませんが、実際にできていないから、多くの人が組織で悩んでいるのです。基準は、1日10回以上、心から「ありがとうございます」と声に出して伝えることです。
心の中で感謝しています、だけでは伝わっていないことも多いので、声に出して伝えることがポイントです。
次は共感です。分かってもらえた、伝わったという感覚によって、人は相手に好感をもちます。たとえば、うなずく、相づちなどは、月並みでシンプルですが、非常に効果的です。
最後に、組織からの期待に本気の関与で取り組むこと。たとえば、オフィスの掃除や朝礼など、直接的には仕事と関係なさそうなことにも、本気で関与すること。その姿は、きっと好感を持たれます。残念なことに、経験が浅い時は「自分は関係ない」となってしまいがち。それは周りからマイナスに思われるきっかけとなり、不満感が生まれて、また「自分は関係ない」という態度によって、ネガティブなループにはまっていくのです。
そのループから抜け出すには、どうすればよいのか? それが、感謝、共感、本気の関与、なのです。この3つで評価が高まり、組織になじめるようになるはずです。試してみてください。
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『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』
著者:清水康一朗
発行:株式会社日本経営センター(フローラル出版)
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清水 康一朗 しみず・こういちろう
ラーニングエッジ株式会社の代表取締役社長。Forbes オフィシャルコラムニスト。2022年1月発刊『絆徳経営のすゝめ 100年続く一流企業は、なぜ絆と徳を大切にするのか?』の著者。「絆徳の経営スクール」代表。会員1.3万人のコミュニティ「社長の教養」を主宰。セミナーズの創始者。鮎川義介氏などの日本的経営の研究のみならず、アンソニーロビンズ日本事務局長、ブライアントレーシージャパン株式会社の代表取締役会長、ジェイエイブラハムジャパン株式会社の代表取締役会長、ドラッカー学会推進員などを歴任。日本人の経済教育、歴史教育、道徳教育をライフワークとして力を注いでいる。これまでにギリシャ哲学、インド哲学、東洋思想など探求し、西洋と東洋を融合した和魂洋才の経営哲学を確立。「精神的にも経済的にも豊かな日本に向けての貢献したい」という想いから、「絆徳の経営スクール」を立ち上げ、経営教育の流通に努めている。Apple 創業者スティーヴ・ウォズニアック、YouTube創業者チャド・ハーリー、Twitter 創業者ビズ・ストーンなど日本に招聘し、世界トップクラス経営者によるビジネスセミナーのイベント規模において最大規模の実績を持つ。
構成/DIME編集部