成功者への嫉妬には、前向きな「願望」と、相手を否定する「渇望」がある。「渇望」は悪質な噂話や足を引っ張る行為に繋がりかねない。嫉妬に悩むなら、まず自分の嫉妬の種類を見極め、「渇望」から離れることが重要だ。
大人になって気づく、子ども頃にはなかった「新しいギモン」。
人間関係であったり、仕事関係だったり、生き方そのものだったり、あらためて「なぜ?」「何が正解?」と考え込んでしまった経験はありませんか?そして、ギモンと向き合うのが面倒だからと、スルーしてストレスを抱えてはいませんか?
今回は、事業成長の専門家で 「絆徳の経営スクール」を主宰する清水康一朗氏による著書『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』から一部を抜粋・編集し、人生を圧倒的に生きやすくするギモン解消のヒントを紹介します。
自分より成功している人へ嫉妬、どうしたらいい?
《A》『嫉妬には2種類ある』
嫉妬には、実は2つの種類が存在します。まずは自分の嫉妬がどちらなのか、そこから判断していきましょう。
嫉妬の種類、それは、健全な「願望からくる嫉妬」と、不健全な「渇望からくる嫉妬」の2パターンです。
健全な願望からくる嫉妬は、多少の悔しさや憧れがあって、自分もできる、そうなりたい! けれども今の自分にはまだ足りていない、頑張ろう! という努力の源となるような嫉妬心であり、ポジティブな効果を生むこともあります。嫌な気分にならない前向きなイメージです。
問題は、もう一方の「渇望からくる嫉妬」のほうです。これは正直、かなりタチが悪い。これを感じると、なぜか相手に対して「悪い人」、「苦手な人」といったネガティブな意味づけをし始めます。さらには、根拠もないのに、あいつはズルい人間だとか、騙しているに違いない、嘘つきだ、などというような、迷惑きわまりない決めつけのストーリーを作ることさえあるのです。
さらには、そのストーリーと実績を絡めて「その人がダメな理由」や「悪い人間だという根拠」を妄想することもあります。
たとえば「そういえば、あの時は客を騙して売上をあげていたのかも……」とか「虚偽の報告で評価をあげたに違いない……」といったものです。
そこまでいくと、その人を認めたくないという気持ちが次第に肥大化し、徐々に相手の足を引っ張る行動が増えたり、さらには悪い噂を周囲に流したりして、相手を陥れようとし始めます。極端に聞こえるかもしれませんが、渇望からくる嫉妬は、ここまで人を狂わせる可能性のある、本当に恐ろしいものなのです。
ここから抜け出すには、健全な方に心を切り替えていくしかありません。ポイントは、渇望から離れること、ネガティブな気持ちで他人と比較することをやめることにあります。
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『おとなのギモン 心のギモンは賢く手放そう』
著者:清水康一朗
発行:株式会社日本経営センター(フローラル出版)
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清水 康一朗 しみず・こういちろう
ラーニングエッジ株式会社の代表取締役社長。Forbes オフィシャルコラムニスト。2022年1月発刊『絆徳経営のすゝめ 100年続く一流企業は、なぜ絆と徳を大切にするのか?』の著者。「絆徳の経営スクール」代表。会員1.3万人のコミュニティ「社長の教養」を主宰。セミナーズの創始者。鮎川義介氏などの日本的経営の研究のみならず、アンソニーロビンズ日本事務局長、ブライアントレーシージャパン株式会社の代表取締役会長、ジェイエイブラハムジャパン株式会社の代表取締役会長、ドラッカー学会推進員などを歴任。日本人の経済教育、歴史教育、道徳教育をライフワークとして力を注いでいる。これまでにギリシャ哲学、インド哲学、東洋思想など探求し、西洋と東洋を融合した和魂洋才の経営哲学を確立。「精神的にも経済的にも豊かな日本に向けての貢献したい」という想いから、「絆徳の経営スクール」を立ち上げ、経営教育の流通に努めている。Apple 創業者スティーヴ・ウォズニアック、YouTube創業者チャド・ハーリー、Twitter 創業者ビズ・ストーンなど日本に招聘し、世界トップクラス経営者によるビジネスセミナーのイベント規模において最大規模の実績を持つ。
構成/DIME編集部
大人になって気づく、子ども頃にはなかった「新しいギモン」。 人間関係であったり、仕事関係だったり、生き方そのものだったり、あらためて「なぜ?」「何が正解?」と考...