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チャージはできない!?PayPalで選択できる決済方法と注意点

2024.11.03

世界200以上の国で利用されているPayPal。日本で利用する場合はいくつか注意が必要だが、工夫次第で利便性の高いサービスである。利用方法と注意点を押さえて賢く活用してほしい。

世界各地で利用されている決済代行サービス、PayPal。一方、日本で主流なのは、PayPayやSuica、PASMOのようなQR決済や電子マネーだろう。「チャージして払う」という決済方法に慣れているためPayPalでもチャージできると思われがちだが、PayPalでは残高決済ができない。この記事では、PayPalの決済方法と注意点について解説する。

日本のPayPalはアカウント残高へのチャージはできない

日本版のPayPalでは、アカウント残高にチャージすることはできない。つまり、アカウント残高へのチャージ方法はなく、残高からの支払いもできないわけだ。これは、PayPalの公式サイトにも明記されている。

PayPalで支払いを行う場合は、その都度、登録済みの決済方法で支払う。日本でPayPalを利用する際は、以下の決済方法を登録しておく必要がある。

  • クレジットカード・デビットカード
  • 銀行口座振替
  • Vプリカ

PayPalはクレジットカードがなくても利用できる。クレジットカードがない場合は、銀行口座を登録するか、Vプリカを利用しよう。

【参考】PayPal公式サイト|銀行口座からPayPal残高に入金するにはどうすればいいですか?

PayPalで選択できる決済方法

先述のとおり、PayPalの決済方法は「クレジットカード・デビットカード」「銀行口座振替」「Vプリカ」の3つに大別される。それぞれのメリットやデメリットを確認していこう。

■クレジットカード・デビットカード

手軽にPayPalを使いたい人は、クレジットカードやデビットカードの登録が便利だ。PayPalアカウントの確認手続きが完了すれば、最大24枚のクレジットカード(またはデビットカード)を登録できる。

登録できるクレジットカード・デビットカードは、以下のとおりだ。

  • Visa
  • JCB
  • American Express
  • Mastercard
  • Discover

ただし、クレジットカード・デビットカードは、個人間送金には利用できない点に注意。また、デビットカードの場合は利用額が即時引き落とされる点も留意しておこう。

■銀行口座振替

PayPalで銀行口座を登録しておけば、オンラインショッピングや個人間送金を利用できる。クレジットカードやデビットカードがない人の多くは、銀行口座を選択することになるだろう。

ただし、登録できる銀行が限られている点には注意が必要だ。具体的には、以下の銀行口座が登録できる。

  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • ゆうちょ銀行
  • りそな銀行
  • 埼玉りそな銀行

また、クレジットカードと異なり、利用額が即時引き落とされる点も留意したい。

■Vプリカ

クレジットカードやデビットカードを持っていない場合、もう一つの選択肢となるのがVプリカ。Vプリカとは、Visa加盟店で使えるプリペイドカードを指す。

Vプリカの登録方法は、クレジットカードと同じ。PayPalにログインし、[ウォレット]を選択し、[クレジットカード・デビットカードを登録]をクリックする。Vプリカのカード情報を入力して[カードの登録]を選択すれば登録できる。

Vプリカの購入方法はいくつかあるが、ここでは2つ紹介しよう。

Vプリカギフトをコンビニで購入する

手軽にVプリカを利用したい人は、コンビニでVプリカギフトを購入すると良いだろう。Vプリカギフト購入後は、Webでカード情報を確認するだけで利用できる。アカウント登録をせずに利用できるメリットがある反面、残高がなくなると使用できない点は覚えておこう。

Vプリカをインターネットで申し込む

Vプリカを繰り返し利用したい場合は、インターネットで申し込むのが良い。Vプリカアカウントを作成すれば、使いたい金額だけチャージすることができる。クレジットカードや銀行口座のほか、コンビニでもチャージが可能。

ただし、登録するアカウント名には注意。Vプリカはカードの名義をニックネームにできるが、必ず本名で登録しよう。PayPalと紐づける際、PayPalのアカウント名(つまり本名)とVプリカの登録名が異なると、登録できない。家族の名前であっても登録できないため、必ず自分の名前で登録しておこう。

PayPalの登録方法

アメリカでは、アカウント登録をしなくてもPayPalが利用できる。しかし、日本でPayPalを利用する場合はアカウント登録が必須だ。ここで、PayPalの登録方法をおさらいしよう。

なお、PayPalには、パーソナル(個人)アカウントと、法人向けのビジネスアカウントがある。今回は、個人向けの登録方法について紹介する。

■PayPalに個人情報を登録する

まずは、PayPal公式サイトの新規登録ページから個人情報を登録する。[新規登録]をクリックしたら、「パーソナル(個人)アカウント」を選択して進む。メールアドレスや氏名、パスワードなどを入力し、ユーザー規約に同意して登録しよう。

PayPalは無料で登録できるため、すぐに使用する予定がない場合でも登録しておいて損はないだろう。

■PayPalの決済方法を選択する

PayPalで支払いができるよう、決済方法を登録しておく必要がある。決済方法は先述したとおり、「銀行口座振替」「クレジットカード・デビットカード」「Vプリカ」の3つ。

マイページにログインしたら、[ウォレット]タブを選択して使用する決済方法を登録する。クレジットカードと銀行口座振替の両方を登録しておくことも可能だ。なお、支払方法の変更はマイページで簡単に設定できる。

■PayPal対応の店舗で支払う

PayPalが使える店舗の場合、決済方法に「PayPal」のアイコンが表示されている。PayPalを選択して決済に進もう。具体的には、一度PayPalのアカウントにログインしてから、改めて内容を確認する。内容に問題がなければ[同意して続行]を選択して進む。これで決済が完了する。

PayPalは世界約3,500万の店舗で利用できる。利用できる店舗は公式サイトから検索できるため、気になる人は検索してみよう。

ちなみに、Yahoo!知恵袋ではよく「PayPayに送金する方法はあるか?」との質問が挙げられているが、残念ながらPayPalから直接PayPayに送金する方法はない。

【参考】PayPal公式サイト

PayPalを利用するメリット

2023年3月の公式発表によると、PayPalの利用者は4億人を超えたと言われている。PayPalが多くの人を魅了する理由はどこにあるのか。ここでは、PayPalのメリットを紹介する。

【参考】PayPal Newsroom|アクティブアカウント4億3千万突破のペイパルが越境ECで日本商品を世界へ BNPLのPaidyとの連携強化し、サービス力の充実で国内市場を深掘り

■セキュリティ体制が整っている

PayPalを利用する最大のメリットは、高いセキュリティにある。オンラインショッピングで気になるのは、クレジットカード情報や銀行口座情報の漏洩リスクだろう。PayPalを介せば、事業者側に直接これらの情報を伝える必要はない。つまり、情報漏洩のリスクが少ない。

また、PayPalは24時間365日体制ですべての取引をモニタリングしている。不正な動きを検知したら迅速に対応してくれるため、不正利用の被害が甚大になるのを防げる。

■多数の通貨に対応している

PayPalは世界200以上の国で利用されているグローバルなサービス。そのため、海外での支払いやネットショッピングでも利用できる。PayPalの公式サイトによると、日本で利用できる通貨は22種類。なお、中華人民元には対応していないため注意しよう。

<日本から利用できる通貨の例>

  • 米ドル
  • カナダドル
  • ユーロ
  • 英ポンド
  • 日本円
  • オーストラリアドル
  • ニュージーランドドル
  • スイスフラン
  • 香港ドル
  • シンガポールドル
  • ニュー台湾ドル
  • タイバーツ など

PayPalを利用した海外送金は、手数料が安いのもメリットだ。例えば、100万円までの送金であれば、手数料は499円で済む。両替の手間や手数料を削減できるため、海外事業者との取引や支払いがスムーズになる。

■買い手保護制度を利用できる

PayPalには購入後のトラブルを防ぐ「買い手保護制度」がある。商品が届かない、または説明と著しく異なる場合、商品の購入代金全額と配送料の払い戻しを受けることができる制度だ。

海外ECサイトでのショッピングに不安を抱く人も多いだろう。PayPalの買い手保護制度は、安心してオンラインショッピングを楽しむための心強い味方と言える。なお、代金を支払ってから180日以内に手続きを行う必要があることに注意しよう。

【参考】PayPal公式サイト|買い手保護制度

PayPalを使う際の注意点

利便性の高いPayPalだが、お金や個人情報といった「財産」を扱うサービスのため、利用する際には注意点をきちんと理解しておくことが大切だ。いざというときに困らないよう、注意点を押さえておこう。

■一括払い以外は選択できない

PayPalの支払方法は一括のみ。分割払いやリボ払いなどには対応していないため、高額なをするときは注意。

どうしても分割払いをしたい場合は、クレジットカード払いを選択すると良い。PayPalで支払った後、登録したクレジットカードの利用明細で分割払いやリボ払いに変更する方法だ。

もちろん、一括払い以外の方法に変更すると手数料や利息が発生する。手間と料金を考えて選択すると良いだろう。

■通貨換算手数料が発生する

日本円以外の通貨で買い物や取引をする場合、通貨換算手数料が発生する。PayPalの通貨換算手数料は、送金者負担の場合は4%、受取人負担の場合は3%。これは取引時の為替レートに一定のパーセンテージを上乗せした金額で、銀行間取引レート(インターバンクレート)よりも割高に設定されている。

海外のECサイトで買い物をするときや海外のユーザーと取引をする際には、通貨換算手数料が発生することを意識し、事前に合計金額をよく確認しておく必要がある。

【参考】PayPal公式サイト|ペイパルの手数料。基本無料でおトクに。

■不正使用やフィッシングのリスクもある

多くの国で利用されているPayPalだからこそ、不正利用やフィッシングといったセキュリティリスクも存在する。不正利用が起きないよう、利用者は推測されにくいパスワードを設定したり、パスワードを定期的に変更したりすることが重要だ。PayPalが提供している2段階認証を設定するのも良いだろう。

また、PayPalを装ったフィッシングメールにも注意。偽サイトに誘導して、アカウント情報やクレジットカード情報などを盗み取るケースもある。不審な点がある場合は安易にリンクをクリックせず、公式サイトから直接アクセスする対策が必要だ。

■PayPalのチャージ方法はないが決済方法の選択肢は豊富

日本版PayPalは、アカウント残高にチャージする方法はなく、残高からの支払いもできない。とはいえ、決済方法の選択肢は決して少なくない。クレジットカードがない場合は、銀行口座振替かVプリカを選択する方法もある。

また、PayPalは一括払いしかできないが、クレジットカード会社経由で分割払いを選択することもできる。工夫次第で、あらゆる決済ができるわけだ。

PayPalは、国内外を問わず多くのオンラインショップで利用できる利便性の高いサービスだ。利用方法と注意点を押さえ、安全かつ賢く活用したい。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文/編集部

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