スーパーからお米が消え「令和の米騒動」と呼ばれ、米に注目が集まる今だから比較したいのがこの企画。空となった売り場を見ると「コシヒカリ」「あきたこまち」「ゆめぴりか」などブランドが豊富であることがわかる。
では、過去はどんな感じだったのか。1986年の『DIME』を見ると、品種は「コシヒカリ」、「ササニシキ」と、その2種類のどちらかをブレンドしたお米のみという結果だった。
「コシヒカリ」は現在のランキングでもトップとなっているのに、「ササニシキ」はなぜ目立たない存在となってしまったのか。それは日本人の食習慣の変化が大きい。毎日米を食べることを前提に飽きのこない味を追求した「ササニシキ」。食のバリエーションが増えたうえ、濃い味を求める人が増えてきた今は、そのコンセプトと逆行している。
とはいえ、毎日米を食べ続ける人にとって、飽きのこない「ササニシキ」は貴重な存在。今後も米好きの間で愛される品種として生産され続けるだろう。
一番好きなお米のブランドは何ですか?
令和に入ってからも、「富富富」「ふくまる」など各地で新ブランド米がデビュー。10年後にはここにはないブランドばかりになる可能性も。
あなたはササニシキとコシヒカリどちらが好きですか?
神奈川県津久井郡は県北部にあった津久井町、城山町、相模湖町、藤野町の4町にまたがる地域。現在の相模原市緑区の一部。
あなたのお店ではどんな米を使っていますか?
寿司屋で一番の支持を得ていたのはササニシキ。淡白な味わいが白身魚など繊細な味わいのネタも多い握り寿司と相性がいいのだろう。
取材・文/渡辺雅史 イラスト/フジノマ