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全国の防災意識が高いエリアTOP3、3位東北、2位九州・沖縄、1位は?

2024.10.09

日本は、地震、台風、大雨、津波、火山噴火など、気候や地形によって災害が発生しやすい土地といえる。先日は、南海トラフ地震臨時情報として注意が呼びかけられたほか、相次ぐ台風の接近などもあり、より災害を身近に感じた人も少なくないだろう。

そんな中、中部電力ミライズはこのほど、全国47都道府県の男女1000名を対象に「防災に関する調査」を実施し、その結果を発表した。

防災への意識が高まっている人多数!

年始に発生した大きな災害の記憶も新しい中、アンケート回答者自身の防災への意識が以前と比べて高まっているかを質問した。その結果、約6割の人の意識は高まっていることが明らかに。

さらに、住んでいる自治体の防災における意識・取り組みに関する質問では、半数以上が高まっていると回答し、回答者自身の意識と近しい結果となった。意識が「低くなっている」と回答した人はわずかで、災害に対する何かしらの備えが必要であると考える人が多いことがわかった。

日本国内において、2021年からの直近3年で比較的大きな揺れである震度4以上の地震があったのは、計213回。2018年から前の3年間では、計158回となった。地震の発生数が増えていることが、防災意識に高まりに大きく影響していると考えられる。

気象庁「震度データベース検索」(参照2024年7月25日)
期間:2018年7月24日~2021年7月23日(前3年間)、2021年7月24日~2024年7月23日(直近3年間)

エリア別防災意識ランキング 1位「中部」 2位「九州・沖縄」 能登半島地震、南海トラフ、水害の多さが影響か?

北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄の8地域で比較すると、最も意識が高まっていたのは、中部地方※となった。中部地方は比較的水害が多いこと、年始の能登半島地震、加えて、静岡県、愛知県、三重県などはこれから起こる可能性の高いとされる南海トラフ地震で甚大な被害が出ると言われており、中部地方に住む人の意識の高まりと関係していると考えられる。2位の「九州・沖縄」も地震に加え、台風などの被害を受けやすい傾向にあり、3位の東北もまた震災の影響を受けていると言える。

※新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県

※エリア別防災意識ランキング:「非常に高まっている」「高まっている」「やや高まっている」と回答した人の割合を合算

また、8地域の過去3年間における震度4以上の地震発生数が最も多かったのは、能登半島を含む「中部(90回)」、続いて「東北(37回)」、「九州・沖縄(30回)」、「関東(26回)」となった。防災意識の高まりは、地震の発生頻度とかなり密接な関係があると予想できる。

気象庁「震度データベース検索」(参照2024年7月25日)
期間:2021年7月24日~2024年7月23日

■被災経験者が語る“持っていて良かったもの、持っていれば良かったもの”公開!

被災経験がある人に対して、持っていてよかったものや、持っていれば良かったと後悔したものについて質問。食料や水、燃料、バッテリーなどの回答が目立った。防災用品を備えるにあたり、参考にしてみてはいかがだろうか。

「台風で家が停電したとき、懐中電灯を持っていて良かった」(三重県・28歳女性)
「携帯ラジオで情報を早く得られた。ただ、乾電池持ってなかったため、長い時間はラジオを使えなかった」(愛知県・69歳男性)
「食料と飲料水の備蓄は役立った」(山口県・44歳女性)
「備蓄食料は持っていれば良かった。役立ったのは懐中電灯、ラジオ、合羽など 」(長野県・48歳男性)
「飲料水。冬だからよかったものの夏の場合は死活問題」(兵庫県・45歳男性)
「食品のストックやトイレットペーパー等の紙類のストック」(神奈川県・37歳女性)
「水道が出なかったから、水を持っていれば良かった」(三重県・51歳女性)
「あって良かったのは、生理用品、飲料水、ウエットティッシュ。あれば良かったのは、ライト、食料、毛布」(佐賀県・25歳女性)
「携帯トイレを持っていればよかった。断水しており、外で用を足すしかなかったから」(山形県・34歳女性)
「トイレをしばらく使えるだけの水を持っておけばよかった」(静岡県・27歳男性)
「バッテリー、非常食、ホッカイロ」(福井県・29歳男性)
「スマホの充電器、モバイルバッテリー、飲み物」(富山県・51歳女性)
「モバイルバッテリーやカセットコンロ、クッキーなどの非常食は助かった」(岩手県・44歳男性)
「蓄電池を持っていたらよかったと思う」(滋賀県・27歳男性)
「普段使いようPC用UPS。 落雷停電でもデーター保存が出来た」(長野県・60歳男性)
「カセットコンロとボンベ。ガスが止まってもカップ麺などを食べられるから」(京都府・45歳男性)
「サンダル。持っていたが、自宅内で使うという発想がなかった。食器が落下して大量に割れ、真夜中だったので怪我が怖かった」(北海道・40歳男性)
「現金。停電でATMが使えなかったから」(宮城県・43歳女性)

防災意識は高まっているものの、保存食・飲料水を「十分に備えている」人は、5%未満!

被災した際に必要となるのは食料だ。そこで、保存食・飲料水の備えについて聞くと、「全く備えていない(15.2%)」「ほとんど備えていない(24.1%)」人は合わせて4割ほどとなった。前述の調査で防災への意識が高まっている一方で、保存食・飲料水を「十分に備えている(4.5%)」と、自信を持って言える人は意外にもわずか5%未満という結果だった。

保存食・飲料水を備えていない人を対象に、その理由について尋ねたところ、もっとも多かったのは「保管場所がない(29.7%)」といった物理的な理由となった。「何を備えればいいのかわからない(23.6%)」という、保存食に対する知識不足によって備えていない人、使用するのかわからないのに購入して賞味期限がきれてしまうのが「もったいない(19.6%)」と回答した人も一定数いた。理由を聞いたことにより、保存食・飲料水の備蓄に対する難点が明らかになった。

この調査は、8月8日に宮崎県で起こった地震以前に行ったものだが、今回の地震で、保存食・飲料水の日ごろからの備えについて重要性を感じた人も多いのではないだろうか。きっかけや打開策があれば、備える人は増えることが予想できる。

■防災用の保存食といえば? “保存食=乾パン”というイメージが根強い結果に

防災用の保存食が浸透しない要因のひとつとして、保存食の味にネガティブなイメージがあることが理由かもしれない。そこで、防災用として思い浮かぶ保存食を聞くと、「乾パン(31.3%)」がダントツ1位、2位以下はアウトドアや日常でも食べる機会が多い「カップ麺・乾麺(17.4%)」「レトルト食品(12.4%)」という結果となった。「乾パン」の歴史は長く、幅広い世代で保存食を連想させるほど定着しているようだ。

昨今、防災用として様々な種類の保存食が販売されている。実際に食したことがある人であれば、そのクオリティの高さを認識している人も多いと思う。続いての質問では、おいしそうだと思う防災用保存食について聞いた。1位は、カレー、スープ、おかゆ等の「レトルト食品(25.3%)」となった。2位「カップ麺・乾麺(21.7%)」、3位「缶詰(7.6%)」という結果に。

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