尖りつづけるだけじゃない!筆記感にこだわったシャープ
三菱鉛筆『クルトガ メタル』
各2750円
芯が回って尖りつづける『クルトガ』シリーズの新作。金属製のボディーに微細な引き目を刻むことで、指先のフィット感を向上。さらにペン先のニブダンパーが、筆記時の衝撃を和らげてくれる。
高級ペンブームの追い風で生産が追いつかない状況に
『クルトガ』は芯の偏減りを解消し、文字が太くなる・芯が折れやすいなどの問題を解決した、今や定番のロングセラーシリーズだ。シリーズの新作『クルトガ メタル』は金属軸の高級感に加え、書き味も向上させている。広報の深沢直人さんが開発意図を語る。
「コアターゲットである学生は、毎日長時間シャープペンを使用することから、品質のいいものを使いたいというニーズがあります。そうした声に応えるべく、シリーズならではの筆記感をより向上し、さらにメタルボディーで上質な雰囲気を演出した本品を開発しました」
筆記感を高める鍵は、パーツのアップデートにある。
「新設計のクルトガエンジンに加え、ペン先に樹脂製パーツのニブダンパーを採用しました。このダンパーの目的はペン先の動きを極限まで軽減すること。筆記時の芯のブレを抑えることで、筆記が安定するのですが、その精度を高めるのには大変苦労しました」
穴の位置が揃う!資料が整のう一穴パンチ
サンスター文具『かどそろ』
各825円
紙などの角に本体を差し込み、指で押して使う一穴パンチ。本体内部に設けたガイド(壁)によって、位置を揃える手間が省ける。穴の開く位置は角から10mmの位置。普通紙なら3枚同時にカットできる。
「こういうの待ってた!」発売直後からSNSで大反響
単語帳や資料作成、メニュー表など、紙の角に穴を開け、リングを通してまとめる機会は意外と多い。しかし、束ねる紙が多いほど、狙った位置に穴を開けるのは難しくなる。そんなストレスを解消したのが、サンスター文具の『かどそろ』だ。
開発担当の津坂直子さんは、日常のふとした瞬間に商品開発のアイデアを掴んだと話す。
「きっかけは美容室でした。穴が不揃いのメニュー表を見たときに〝穴が揃う一穴パンチ”の潜在需要は高そうだと思いついたのです」
道具としての機能はシンプルだが、それだけではヒットに結びつかない。津坂さんは〝直感的に使えること〟にこだわった。
「少ない動作で穴が揃うように工夫しました。例えば、角の位置を固定する壁を作り、目視で合わせる必要のない構造にしていますが、角を固定する壁の横幅の調整に苦労しました。ほかにも一穴パンチに必要な高さの調整も大変で、完成までに約1年をかけています」