Gemma 2と比較して文章力や指示内容を的確に理解&反映する能力が向上
Gemma Developer Dayに登壇したGoogle CEOのスンダー・ピチャイ氏
Googleは2024年10月3日に東京で開催された Gemma Developer Dayにおいて、大規模言語モデル「日本語版 Gemma 2 2B」を公開した。
同社によれば、Gemma 2と比較して、優れた文章力や指示内容を的確に理解し反映する能力など、全体的な品質が向上。
自社評価において、 GPT-3.5 を上回るパフォーマンスを発揮しており、モバイル端末での高速でスムーズな処理能力や日英両言語における高い品質を維持しているという。
この結果は、モデルのサイズを考慮すると、Gemmaモデルが英語以外の言語でも高い性能を発揮できる可能性を示したものだ。
同社では併せて、トレーニングガイドも公開。世界中の開発者がGemmaを多言語に適応させるための実践的な例として支援を行なっていく。
また同社では、「オープンモデルの世界は、私たちだけの力で成り立っているわけではありません。継続的な進歩と革新を推進するにはコミュニティの力が必要です」として、 TPU Research Cloud プログラムや Google Cloud クレジットなどのプログラムを通じて、研究者にコンピューティング リソースを提供。
東京科学大学 情報理工学院 情報工学系の岡崎直観教授らの研究チームと協力し、日本におけるオープンモデルの開発支援、および新しい技術開拓への取り組みも進めるという。
さらに「言語に関係なく、すべての開発者がGemmaにアクセスし、AI による革新的なサービスを享受できるようにすること」を目標に掲げる同社では、これを達成するひとつの取り組みとして Kaggle コンペティションも開催している。
この件に関して同社では、「開発者の皆さまの力が、言語間の障壁を取り払い、世界中の人々をつなぎます。 私たちは、開発者コミュニティとの密な連携を継続し、日本の AI の未来を形作っていきたいと考えています」とコメントしている。
関連情報
https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/gemma-2-2b/
構成/清水眞希