“たんぱく質ブーム”といわれる昨今、たんぱく質への関心が高まっているが、生活者のなかには、たんぱく質が十分に摂れてない人が一定いるようだ。
出典:たんぱく質の平均摂取量は厚生労働省「国民健康・栄養調査」、推奨量・目標量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」
食事から摂取するたんぱく質が動物性たんぱく質食品に偏ることで、栄養バランスの乱れによる心身の不調にもつながることも。
そこで日本テトラパックは、たんぱく質が不足しがちな20代、30代の女性を対象に『豆乳摂取による体調改善調査』を実施した。
豆乳の継続摂取によって、 たんぱく質の動植物バランスが向上・間食も減少
本調査では、調査協力者の女性14名(20代、30代)に、豆乳200mlパックを1日2本ずつ4週間飲んでもらい、食事の実態を把握するために豆乳摂取前5日間と豆乳摂取期間中の食事の記録と食事の写真を提出してもらった。
豆乳摂取前の調査協力者14名のたんぱく質摂取量を見ると、「たんぱく質摂取目標量」以下の女性が92.9%(13/14名)、「たんぱく質摂取推奨量」以下の女性が30.8%(4/14名)にのぼることが判明。
一方豆乳摂取期間中は、「たんぱく質摂取目標量」以下の女性が30.8%(4/14名)に減少、「たんぱく質摂取推奨量」以下の女性はゼロ(0/14名)に。
植物性たんぱく質の比率も、豆乳摂取前は、植物性たんぱく質摂取量50%以下の女性が78.6%(11/14名)を占めたのに対して、豆乳摂取期間中は14.3%(2/14名)へと減少した。
また、調査協力者の1日あたりのたんぱく質摂取量平均値は、豆乳摂取前が摂取推奨量(50g)とほぼ同じ50.3gであるのに対して、豆乳摂取期間中は70.3gと摂取目標量を超えている。
また、植物性たんぱく質の比率は豆乳摂取前の36.5%に対して、摂取期間中は55.9%へと増加。たんぱく質の動植物バランスも改善された。
豆乳摂取期間中の間食の回数を調べたところ、豆乳摂取前は週平均1.80回間食を摂っていたのに対して、豆乳摂取期間中は週平均0.95回と、約半減(52.8%)。腹持ちが良い豆乳を飲むことで、間食の回数が減少したものと推測される。
腸内細菌叢のバランスが改善され、便の状態も正常便の比率が高まる
豆乳摂取による腸内フローラ検査サービス「マイキンソー Gut V2」を用いて、豆乳摂取前と豆乳摂取後(4週間)の腸内細菌叢の状態について、以下のA~Eの5段階で腸内細菌叢のバランスを解析した。
A判定:良好
B判定:やや良好
C判定:標準的
D判定:ややバランスが悪い
E判定:バランスが悪い
豆乳摂取後は「良好」(A判定)が28.6%、「やや良好」(B判定)が28.6%、バランスが良い人の割合が57.2%に増加。また、「ややバランスが悪い」(D判定)が豆乳摂取前の35.7%から14.3%に減少した。
また、マイキンソーの解析対象である代表的な有用菌(腸の中で良い働きをする菌)と要注意菌(腸の中で増えすぎると体に悪影響を及ぼす菌)の割合を確認したところ、「ビフィドバクテリウム属<=ビフィズス菌>」「クリステンセネラ属」「ディアリスター属」「プチリシコッカス属・ラクノスピラ属・ロゼブリア属など(アクティブ菌)」は、豆乳摂取後の増加が認められた。
一方、要注意菌の変化を確認したところ、マイキンソーの解析対象の要注意菌のうち、「フソバクテリウム属・ステレラ属・メガスファエラ属(肥満菌)」「フソバクテリウム属」「エシェリキア属・シゲラ属」は、豆乳摂取後の減少が認められた。
フソバクテリウム属は食生活をはじめとする生活習慣が乱れていると多い傾向がある。またエシュキリア属は大腸菌と呼ばれ、検出量が多い場合は、腸内環境が悪化していると考えられる。
便の状態を、ブリストルスケールを用いて確認したところ、豆乳を摂取することによって改善傾向が見られた。また、豆乳摂取の期間が長くなるにつれ、正常な便の状態の比率が高まり、第4週では76.8%(11/14人)が正常な便となった。
調査協力者の自覚として、疲労、体調、肌・髪の毛の状態に改善が認められる
疲労、体調、睡眠、肌・髪の毛の状態、生理の状態など以下の11項目で、豆乳摂取前と豆乳摂取後にアンケート調査を実施。
豆乳摂取前と豆乳摂取後の疲労感、体調、睡眠後の疲労回復、睡眠の状態、髪の毛・肌の状態、生理痛、生理前の症状など8項目で改善傾向が見られた。
特に「疲労感」、「体調への不安」、「髪の毛の状態」「肌の状態」は自覚症状として改善傾向が確認された。
調査概要
効果検証調査監修者石渡尚子先生(跡見学園女子大学 教授)のコメント
“プロテインブーム”と呼ばれるほど注目されているたんぱく質ですが、20代、30代女性のなかには、たんぱく質がしっかり摂れていない方が一定の割合でいることを再認識する必要があります。
今回のモニター調査でも、健康を保持する最低限の目安として定められた「たんぱく質摂取推奨量」に満たない女性は約3割(4/14名)おられました。また、多くの方はたんぱく質摂取が動物性たんぱく質に偏っていました。
今回の調査では、1パック200mlの豆乳を1日2パック(たんぱく質含有量20.6g)飲んでもらいました。
普段の食事に豆乳を加えていただくことで、生活習慣病の発症予防を目的とした指標である「たんぱく質摂取目標量」を約7割(10/14名)が上回る結果となりました。
一般的な無調整豆乳200mlパック1本には約7.2gの植物性たんぱく質が含まれています(商品によりたんぱく質含有量は異なります)。
また豆乳飲用中は食習慣としての間食が減り、便の性状や腸内細菌叢のバランスも改善されました。この良い変化も相まって、疲労感や体調、肌や髪の状態等の自覚症状に対する評価が向上したと考えられます。
現代の食生活では、どうしても動物性たんぱく質食品に偏りがちになります。植物性たんぱく質を含む食品を意識して摂ることによって、生活習慣病の予防、食事から摂取するアミノ酸バランスの改善、動物性脂肪の摂り過ぎの抑制などさまざまな健康上のメリットを得ることができます。
“植物性たんぱく質食品”としての豆乳の価値
豆乳は時間・場所を選ばず手軽に摂取できるため、日常の食生活で不足気味の植物性たんぱく質を補う上で、便利な食品といえます。大豆由来のたんぱく質は血清コレステロールの調整機能がある点も見逃せません。
また、ビタミン・ミネラルをはじめとした栄養成分だけでなく、機能性成分(健康を保つために役に立つ成分)も豊富です。今回の調査でも間食を減らす効果がみられましたが、豆乳を飲むことで、空腹感を感じにくくなるのもうれしい特典です。
植物性たんぱく質を日々の食事に取り入れる第一歩に、まずはお気に入りの豆乳を見つけてみてください。
関連情報
https://www.tetrapak.com/ja-jp
構成/Ara