生活に大きな打撃を与えている物価高。家計を支える大人たちはその深刻さを肌で感じているだろうが、一方で、子どもたちの日常にはどれほどの影響を及ぼしているのだろうか?
Studyplusトレンド研究所はこのほど、学習管理アプリ「Studyplus」上で全国の中学生・高校生を対象に「物価高についての調査」を実施し、1,816名から回答を得た。
中高生の“物価高”に対する関心度・評価
“物価高”に対する関心度を、5が最大関心度、1が最低関心度として質問したところ、関心度4が45.0%、関心度5が30.1%となり、75%超の中高生が関心度4以上ということがわかった。
学年別の平均数値を算出すると、学年が上がるにつれて“物価高”への関心度が高くなる傾向にあることがわかった。
“物価高”に対ついてどのように考えているかと質問したところ、「全面的に悪い」が29.3%、「良い面もあるが、悪い面のほうが多い」が62.1%となり、9割以上の中高生は悪い面が多いと回答した。
学年別で見ると、中学生では学年が上がるにつれて“物価高”の評価は悪くなる一方で、高校生では学年が上がるにつれて少しだけ評価が好転していることがわかった。
おこづかいやアルバイトの時給への”物価高”の影響、日常的な会話や生活への影響
“物価高”の影響でおこづかいの金額に変化はあったかと尋ねたところ、「影響はない」が70.2%となり、“物価高”の影響でアルバイトの給料に変化はあったかと尋ねたところ、「影響はない」が76.2%となった。ともに7割以上が「影響はない」と回答していた。
“物価高”について家族や友人と会話することはあったかと質問したところ、「よくある」が18.0%、「時々ある」が53.6%となり、7割超が「会話することはあった」と回答した。
“物価高”による自分自身や周囲の影響について尋ねたところ、圧倒的に多かった回答は「食費が高騰し食事・おやつに影響」となった。また、部活や給食といった学生生活への影響も見られており、参考書購入や趣味の「推し活」への影響といった中高生ならではの声も。
中高生が考える“物価高”の原因と対策
“物価高”の一番の原因は何だと思うかと尋ねたところ、「元々日本の食料自給率が低いために円安により食料価格の高騰が起きている」という回答、「ロシア・ウクライナ戦争や中東など世界情勢の影響」とする回答、「地球温暖化や異常気象による作物の不作」が原因という回答が、非常に多く見られた。
また、「物価が上がっていくこと自体は自然なことであり、日本社会がそれに対応できていないことが問題である」という回答も。
あなたが社会を大きく変えられる立場(内閣総理大臣、大企業の社長など)なら、”物価高”をうけてどのようなことをするかと尋ねたところ、「減税」「賃金アップ」に関する意見が多く、加えて「環境・食糧問題へのアプローチ」に関する回答が多い結果になった。また、「戦争や軍事費へのアプローチ」「教育による解決」「ビジネスチャンスと捉える視点」など、中高生の自由な発想による興味深い意見も多数寄せられていた。
<調査概要>
調査対象 : 全国の「Studyplus」ユーザー(中学生・高校生)
回答者 : 1,816名
【属性分類】中学1年生48名、中学2年生114名、中学3年生217名、高校1年生305名、高校2年生361名、高校3年生771名
調査方法 : 学習管理アプリ「Studyplus」上でアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収。
調査時期 : 2024年7月4日~7月9日
構成/こじへい