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「クラスター」の定義は何人から?職場に与える影響とすぐにできる感染対策

2024.12.23

新型コロナウイルス感染症のまん延以降、『クラスター』という言葉をよく耳にするようになりました。感染者の集団を意味しますが、具体的に何人からを指すのでしょうか?感染者が増える要因や職場での予防法など、クラスターに関する基本を解説します。

クラスターは何人から?

クラスターは、新型コロナウイルスの感染拡大によって人々に認識されるようになった言葉の一つです。日常生活でよく耳にするものの、意味をあまり理解していない人は多いのではないでしょうか?一般的な定義や人数の目安について理解を深めましょう。

■厚生労働省が示す目安

クラスター(cluster)は元々、『集団』や『群れ』を意味する英単語です。感染症の文脈では『小規模な患者の集団』または『共通の感染源を持つ人々の集団』を指します。

クラスターは、何人が目安となるのでしょうか?明確な定義はありませんが、新型コロナウイルスが流行した当初、厚生労働省では『1カ所で5人以上発生し、接触歴が明らかである場合』を一つの目安とし、『感染経路が追えている数人から数十人規模の患者集団』を小規模患者クラスターと呼んでいました。

新型コロナウイルスは2023年5月8日に5類感染症に移行したことで、現在は、政府や保健所がクラスター対応やその定義に関する公式な指針を示すことはなくなっています。

出典:新型コロナウイルス感染症における患者クラスター(集団)対策について(依頼)
出典:感染拡大防止と医療提供体制の整備|厚生労働省

■クラスターは職場や学校で発生しやすい

クラスターは、以下のような環境で発生しやすいといわれています。

  • 職場:会議室やオフィスフロアなど、従業員が密集する空間
  • 学校:教室や部活動の場など、生徒が集まる場所
  • 医療機関:病棟や待合室など、患者が集中する場所
  • 高齢者施設:共用スペースや食堂など、入居者が共同で利用する場所
  • 飲食店:換気が不十分な個室やマスクを外して会話する機会が多い環境

これらの場所の共通点は、大勢の人が長時間同じ空間で過ごすことです。特に、休憩室や食事スペースではマスクを外す機会が多いため、感染リスクが上がります。

一人の感染者から複数の人に感染が広がる可能性が高く、小まめな換気や距離の確保が求められるでしょう。

職場でクラスターが発生する要因

咳をする

(出典) pixta.jp

クラスターが発生しやすい場所の特徴として、密閉・密集・密接が挙げられます。職場は3密になるリスクが高く、いつクラスターが生じてもおかしくありません。クラスター発生の要因と予防法を解説します。

■閉鎖された空間

感染症は、咳やくしゃみの飛沫によって感染します。特に、会議室や休憩室といった閉鎖された空間では、感染者が排出した飛沫核が空気中に長時間とどまります。

飛沫核とは、飛沫の水分が蒸発した微細な粒子のことです。飛沫と違って広範囲に広がりやすく、マスクの着用だけでは予防が不十分といわれています。

飛沫感染によるクラスターを防ぐには、定期的な換気が欠かせません。会議室や休憩室では、30分に1回、数分程度は窓を全開にしましょう。常時換気システムの導入も効果的です。

■物理的な距離の近さ

物理的な距離の近さも、クラスター発生のリスクを高める要因です。会話中に、ウイルスを含む飛沫が露出した粘膜に付着すると、感染リスクが高まります。ウイルスが付着した物に触れて感染するケースも少なくありません。

職場では、デスクの配置や座る位置に注意が必要です。向かい合って座る配置は飛沫が直接相手に届きやすくなります。デスクの間隔を2m以上空けたり、横並びや斜めに座ったりするなどの工夫をしましょう。

レイアウト変更が難しい場合は、透明なアクリル板やビニールカーテンを使用することで、視認性を保ちながら飛沫を防げます。

■長時間の会話

長時間の会話は、クラスター発生のリスクを高めます。ランチタイムに同僚と楽しく談笑する様子を想像してみてください。これは、ウイルスにとっては絶好の感染チャンスです。

クラスター発生のリスクを軽減するには、会話時のマスク着用を徹底し、食事中の会話は控えめにすることが大切です。休憩室・更衣室・喫煙所などは、気が緩んで会話が弾みやすいため、滞在時間に制限を設ける必要があるかもしれません。

職場においては、コミュニケーションの促進と感染対策の両方を意識する必要があります。Web会議システムやチャットをはじめとするコミュニケーションツールをうまく活用しましょう。

■マスクをしない状況

社員食堂での食事・休憩時間・接待・飲み会など、マスクをしない状況はクラスター発生のリスクを大幅に高めます。

感染症がまん延している時期は、食事中の会話を控え、できるだけ黙食を心掛けます。食事スペースにパーティションを設置し、対面での食事を避けましょう。

マスクを外す時間を最小限に抑えるため、食事時間をずらす・短時間で済ませるなどの工夫も求められます。

クラスター予防のためにできること

感染予防をしたオフィス

(出典) pixta.jp

クラスターを防ぐためには、具体的な対策が不可欠です。ここでは、職場での感染対策として特に重要な三つのポイントを紹介します。適切に実施することで、集団感染リスクを大幅に低減できるでしょう。

■基本の感染対策をおろそかにしない

クラスター予防の第一歩は、基本的な感染対策を徹底することです。マスクの着用・手洗い・消毒・換気などを怠ると、ウイルスの侵入や拡散のリスクが高まります。

職場では、長時間の滞在や接触が避けられません。デスクの配置を工夫し、ソーシャルディスタンスを確保しましょう。共用部分は定期的に消毒し、会議はできるだけオンラインを活用します。

従業員の体調管理も重要なポイントです。発熱や咳などの症状がある場合は、無理して出社せず、自宅待機を選択しましょう。企業側は、対象者に検査や病院の受診を勧めます。

■クラスター発生時の対応ルールを決める

企業には、従業員の健康と安全を守るための配慮が求められます。クラスターの発生に備え、社内での対応ルールを決めておけば、速やかで適切な対応が可能になります。

また、従業員や取引先の安全に対する企業の責任を果たすためにも、透明性を保ちながら正確な情報発信に努める必要があります。特に、クラスター発生後は、企業の信頼性を守るためにも迅速な対応が求められます。

■感染症対策の基本方針を理解し、適切に対応する

現在、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことにより、保健所への報告義務や濃厚接触者の特定は不要となりました。しかし、企業は感染者が発生した場合の連絡体制や社内消毒の手順を事前に明確にしておくことが重要です。

基本的な感染予防策(手洗い、換気、マスク着用など)の重要性は変わっていません。これらの対策を継続しつつ、体調不良者が発生した場合の対応手順を事前に決めておきます。

社内における連絡体制の構築も重要です。感染者が発生した場合、誰に・どのような手段で報告するのかを決めておくと混乱を防げます。

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