オンライン生保のリーディングカンパニーであるライフネット生命保険では、20~60代の男女計1000名を対象に「認知症に関するアンケート調査」を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。
認知症について
Q.あなたのご家族や親族など身近な人で、これまでに認知症と診断された方はいますか。
Q.あなたご自身の認知症に対する考え方として、最も当てはまるものを1つお選びください。(単一回答)
Q.認知症に関する以下の内容について、あなたはどの程度ご存じですか。
Q.もしも自分が認知症になった時に、どのようなことにお金がかかると思いますか。
<認知症と診断された家族がいない人>
・医療費、薬代。(女性41歳)
・介護施設に入れてもらいたいので、その費用。(女性 47歳)
・介護、リフォーム。(男性 27歳)
<認知症と診断された家族がいる人>
・医療費。定期的に進行具合などを見て、治療や投薬をすると結構な額になるのかなと。(女性 38歳)
・医療費。入院費。手間として申請等々。(男性 52歳)
・介護施設の入居費用。 認知症を受け入れてくれる介護施設の入居費用は2倍以上高い。(男性 49歳)
・施設に入りたいと思っているので、その費用。 ますます人手不足になるため、費用も高額になっていくだろうと考えている。(女性 68歳)
・介護にかかる費用。オムツなどの雑費。(女性 48歳)
アルツハイマー型認知症の理解について
Q.あなたはアルツハイマー型認知症についてご存じですか。
Q.アルツハイマー型認知症になる原因の1つとして『アミロイドβ』が脳内に溜まっていくことが挙げられていますが、認知症を発症する何年前ごろから溜まり始めると思いますか。
※回答者=「アルツハイマー型認知症の内容理解者」のみ
国の認知症に関する啓発活動について
Q.あなたは日本の人口構造の変化による「2025年問題」をご存じですか。
Q.2025年問題は、日本の社会にとってどのくらい深刻な問題だと思いますか。(単一回答)
Q.2023年6月に成立し、2024年1月より施行された『認知症基本法』をご存じですか。
Q.認知症の対策について、あなたは国にどのようなことを期待しますか
■国に期待する認知症対策
・新薬や治療法の開発に予算を潤沢につけてほしい。(女性 29歳)
・進行を遅らせるための治療薬の普及。(女性 57歳)
・医薬品が高額なので所得に合わせた料金にしてほしい。(男性 54歳)
・健康診断による早期発見の促進。(女性 29歳)
・60歳以上の方や年1回など、健康診断時に無料で検査を実施。(男性 53歳)
・他者との会話が何よりも脳を活性化させるとの研究結果があるので、高齢者にも社会的役割を与えて、週1回~2回でも働ける体制を作っていけばよいと思う。(女性 46歳)
・デイサービスなど家族の負担軽減。(女性 68歳)
・介護施設の充実や在宅介護の充実。(男性 66歳)
・施設を増やして介護の仕事の条件をよくする。(女性 67歳)
調査結果まとめ
今回の調査では、家族や親族など身近な人が認知症と診断されたことがある人は約4人に1人という結果となった。一方で、自分が将来認知症になると考えている人は16.4%にとどまっている。
また、認知症の中で最も多いアルツハイマー型認知症についての理解も十分でない結果となった。
これらを踏まえると、認知症と社会全体で向き合っていくために必要な「誰もが認知症になり得る」という共通認識は、残念ながら形成されていないようだ。
調査概要
調査タイトル/「認知症に関するアンケート調査」
調査対象/20~60代男女 各年代100名
調査方法/ウェブアンケート
調査地域/全国
調査実施時期/2024年8月
調査実施機関/マイボイスコム株式会社
出典/ライフネット生命調べ
関連情報
https://www.lifenet-seimei.co.jp/
構成/清水眞希