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アンケート結果をまとめるにはさまざまな方法がある。しかし、どのような場合にどの方法やグラフが適しているか、判断できない人も多くはないはず。
そこで本記事では、アンケート結果のまとめ方について、プロセスや具体的な集計方法を紹介する。また、アンケート結果を上手にまとめるポイントも解説するので、この機会にぜひ確認してほしい。
アンケート結果のまとめ方の基本
まずは、アンケート結果のまとめ方の例を解説する。アンケート結果をまとめたことがない、またはアンケート結果をまとめるプロセスを知りたい人はぜひ押さえておこう。
■アンケート結果をまとめるプロセス例
アンケート結果を効果的にまとめるためのプロセスは、まずデータの集計から始まる。集計作業では、回答を整理し、各質問に対する回答数や割合を算出することが基本だ。
その後、設問ごとに重要なトレンドや傾向を見つけ出すことが必要だ。特に回答数の多い選択肢や、意見が分かれる設問に注目すると、データの特徴が見えてくる。さらに、結果をグラフや表に視覚化することで、内容が一層分かりやすくなる。最後に、これらの分析をもとに要点を整理し、結論を明確に報告書にまとめることで、アンケート結果の価値が最大化されるだろう。
■アンケートの集計方法
次に、アンケートの具体的な集計方法を紹介する。アンケート結果を目的に沿って適切に分析できるよう、集計方法をチェックしておこう。
【単純集計】
単純集計は、アンケート結果を表形式などでシンプルに集計する方法だ。各設問に対して得られた回答の数や割合を算出し、全体の傾向を把握できる。設問ごとの回答数をカウントし、その内訳をグラフや表に示すことで、視覚的に結果の整理が可能だ。特に、複雑な分析が不要な場合や全体像を迅速に確認したい場合に有効だと考えられる。
【クロス集計】
クロス集計は、単純集計を属性ごとに分類して分析する方法だ。性別や年齢、地域といった要素をかけ合わせて集計することで、単純集計では見えない具体的な傾向を浮き彫りにできる。そのため、特定の属性に対する反応や嗜好を詳しく把握できる点が特徴だ。
【自由記述】
自由記述は、回答者に選択肢を提示せず、自由に意見や考えを記述してもらう形式だ。この方法は、回答の多様性が大きいため、データの整理と分析が難しいが、深い洞察が得られる点が特徴だ。
アンケート結果をグラフなどにまとめる方法
次に、アンケート結果をグラフなどにまとめる方法を紹介する。どのような場合にどの種類のグラフが適切なのか、押さえておこう。
■円グラフ
円グラフは、アンケート結果の各項目の割合を視覚的に示す方法。全体を100%として、各項目がその比率に応じて分割されるため、全体像を直感的に把握しやすい。単一回答形式のアンケート結果に適しており、特定の項目がどれだけの割合を占めるかを明確に示せる。
■棒グラフ
棒グラフは、縦軸と横軸に設定した項目に対応する数値を視覚的に示すグラフ。データの大小を比較する際に効果的で、複数回答形式のアンケートやクロス集計でよく使用される。年代別や地域別など、異なる属性の結果を比較する際にも適しており、回答ごとの数値や傾向を直感的に把握できるなどの特徴がある。
■帯グラフ
帯グラフは、全体を100%として各項目の構成比を示すグラフ。円グラフと同様に割合を視覚的に表せるが、複数の項目を並べて比較できる点が特徴だ。同一の選択肢を持つ複数の設問に対して、全体を一括して比較する際に役立つ。複数の設問結果を一目で比較したい場合に効果的だが、シンプルな分析には向いていない。
■折れ線グラフ
折れ線グラフは、時間の経過や連続する変数に伴うデータの変化を視覚的に示すグラフ。横軸に年や月などの時間軸を、縦軸に数値や割合を設定し、データポイントを線で結んで変化の傾向を把握できる。数字の増減が一目でわかりやすく、売上や利用状況の推移を分析する際に役立つ。
■レーダーチャート
レーダーチャートは、複数の項目のバランスを視覚的に捉え、各項目の強弱を示すグラフだ。5つ以上の項目を比較する際に有効で、商品のイメージや特徴を把握するために使われることが多い。各項目のデータを放射状に配置するため、全体的な傾向を直感的に理解しやすい。
■散布図
散布図は、縦軸と横軸に設定したデータを点でプロットし、全体の分布や相関関係を視覚的に示す図のこと。各データの位置が明確に示されるため、2つの変数間の相関関係を分析する際に効果的だ。アンケート結果では、価格と満足度などの関連性を把握するために使われることが多い。
アンケート結果をまとめる時のポイント
最後に、アンケート結果をまとめるときのポイントを紹介する。アンケート結果をわかりやすくまとめられるよう、正しい知識を身につけておこう。
■データに適したまとめ方を選ぶ
アンケート結果を効果的に活用するためには、設問内容に適したまとめ方を選ぶことが重要だ。選択肢形式のアンケートでは、円グラフや帯グラフを用いて視覚的にわかりやすくまとめよう。数値で回答を得たい場合は、データを平均値や中央値などに分類して分析を行おう。
■無回答もアンケート結果に含む
無回答を含むかどうかで結果に大きな違いが生じる場合があるため、無回答を含めたデータと含めないデータの両方を分析しよう。無回答とは、設問に対して回答が得られなかったケースを指す。例えば、「わからない」や「どちらでもない」といった選択肢が該当する。
■アンケート集計・まとめに合ったツールを導入する
アンケート結果を効率的に集計・分析するためには、専用ツールの導入が効果的だ。手作業での集計は、時間がかかる上、入力ミスのリスクも伴う。Webアンケート作成から集計、分析までをサポートするツールを活用することで、作業の正確性とスピードが向上する。無料ではExcelやGoogleフォーム、有料ではQuestantやCREATIVE SURVEYなどがある。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部