Microsoftが今年6月に「Copilot+ PC」を発売して以来、各社が相次いで新商品をリリース。今回は6社9モデルをPCライターがチェックした。3人の意見をもとに最適な一台を見つけてほしい。
【他機種の紹介はコチラ】
ASUS「Vivobook S 15 S5507QA」、Acer『Swift 14 AI』
HP『HP OmniBook X 14 AI PC』、Lenovo『Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9』
OSや画面など選択肢が豊富、予算に応じて選べる一台
平澤 DELLは「XPS」と「Inspiron」の2ブランドでCopilot+ PCを展開。両モデルともプロセッサー(Snapdragon X PlusとElite)やOS(Windows 11 HomeとPro)など幅広い選択が用意されています。
ジャイアン 特に13インチのXPSは、有機ELと2種類の液晶があり、予算や用途からチョイスできます。
後藤 XPSは、1.1kg台と軽量で携帯性に優れ、見た目もオシャレですが、キーボードにファンクションキーがないなどクセが強い部分も。
ジャイアン 私はすべて気に入っています。慣れですよ(笑)。
平澤 「Inspiron」は、タッチ対応のディスプレイで20万を切る価格で、コスパを重視する人にもおすすめ。
ディスプレイは3種から選択可能
DELL『New XPS 13』
削り出しアルミニウムの質感が高く、底面も冷却口がないスッキリとしたデザイン。ディスプレイは有機ELと液晶から選択でき、非光沢・非タッチ対応も用意されている。カラーはプラチナとグラファイト。
タッチパッドはパームレストとの境目がないデザイン。振動でクリック感をフィードバック。
〈ジャイアン鈴木さんイチオシ〉
「キーは慣れるまでタイプミスが起きるかもしれませんが、十分実用的。タッチパッドは物理ボタンがないため、壊れにくいなどメリットもあります」
ファンクションキーは、物理キーではなく、光るタッチキー。「近未来的なデザインが物欲を刺激します」
キーボード・タッチパッドの使いやすさ
キーピッチは確保されているがキー同士の隙間が狭められている。シームレスなタッチパッドのサイズは64×112mm。
携帯性(※)
有機ELモデルは1.17kg、厚さ14.8mm。今回紹介する通常のノートPCでは最もコンパクト&軽量だ。(液晶モデルの場合はページ下に記載)
インターフェース
USB端子は左右にType-C(USB 4)を1つずつ。オーディオジャックも搭載しないシンプルな仕様だ。モバイル専用機と割り切るべき。
タッチ対応で20万円以下の高コスパ
DELL『New Inspiron 14 Plus』
ディスプレイは非光沢でタッチ対応、プロセッサーやOSも選択可能で、ビジネスユーザーに適したモデル。カラーはアイスブルー。ディスプレイがタッチ非対応でより安価な『New Inspiron 14』も9月下旬に発売予定。
キーボード・タッチパッドの使いやすさ
キーのサイズやストロークは十分だが、右側のEnterキーまわりが若干窮屈になっている。タッチパッドは80×115mmと一般的なサイズ。
携帯性
最薄部14.69mm〜最大16.9mmと厚みもそこそこあり、携帯性に特化したモデルではないが、オフィス内の移動などであれば問題ない。
インターフェース
左側面に2基のUSB Type-C(USB 4)とmicroSDカードスロットを、右側面にUSB Type-A(USB3.2)とオーディオジャックを配置。
※液晶モデルの場合、厚さ15.3mm、重量1.19kg。
※パッドサイズは編集部による実測値です。
【結論】
ビジネスPCは新時代に突入!それでも打鍵性と携帯性が鍵を握る
Copilot+ PCが要求する40TOPSを超えるプロセッサーとしては、「Ryzen AI 300」シリーズ(最大50TOPS)、インテル「Lunar Lake」(48TOPS)が加わり、より多彩なAI PC製品のラインナップが期待される。
進化するAI PC、今後は軽量モデルなど多様化も進む
──全モデルをチェックしてきましたが、おすすめは?
後藤 毎日持ち運ぶなら、『New XPS13』や『Lenovo Yoga Slim 7x Gen9』といった1.2kg前後のモデルですね。本当は、1kgを切るような軽量モデルがほしいところですが。
ジャイアン これは僕の推測ですが、バッテリー駆動時間の長さを重視して、大容量バッテリーを積んだ影響ではないでしょうか。軽量モデルも今後出てくると思います。ペン入力、タブレット利用が多いなら『Surface Pro』も有力な候補です。
後藤 『Surface』シリーズやDELLの2機種は、メモリやストレージの選択の幅が広いのがいいですよね。
平澤 携帯性を最優先にしないなら、テンキーやHDMI端子を備えたASUS『Vivobook S 15 S5507QA』もハマる人にはハマるでしょう。基本性能に大きな違いはないので、重量やインターフェース、入力性を重視して選びたいです。この秋からAMDの「Ryzen」シリーズやインテルの「Lunar Lake(Core Ultraプロセッサー)」搭載AI PC・Copilot+ PCが続々発売されるはずです。
後藤 より多彩な製品が期待できますね。今後のビジネスPCのスタンダードはCopilot+ PCが担うことは間違いありません。
「Ryzen」の新プロセッサー搭載PCも登場
HP『OmniBook Ultra 14 AI PC』
AMD「Ryzen AI 300」採用。14インチのタッチディスプレイ、AI対応カメラを搭載。9月以降出荷予定。29万9200円〜。
ASUS『Vivobook S 14 M5406WA』
AMD「Ryzen AI 9 」シリーズ(50TOPS)を搭載。ディスプレイは14インチの有機EL。価格は16万9800円から。
取材・文/小口 覚 撮影/中村文隆、富貴塚悠太
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2024年8月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
買うならどれ?「Copilot+ PC」「AIスマホ」を徹底比較、DIME11月号は最新AIデバイスの選び方を大特集
新たに発表されたiPhone 16に独自AI「Apple Intelligence」が搭載され、オンデバイスAI時代がついに本格化します。まさにPCやスマホは10年に一度の買い時といってもいいでしょう。
そこで、11月号のDIMEでは「Copilot+ PC」や「AIスマホ」といった最新AIデバイスの選び方、活用法、新機能を完全ガイド。iPhoneとPixelやGalaxyといったAndroidスマホ、AI機能でリードするのはどっち? 今さら聞けない「AI PC」と「Copilot+ PC」の違いとは? といった皆さんの疑問に答えます!
第二特集ではSKY-HIのBSMGを始めとしたサウナのある会社を直撃! チームビルディング、クリエティビティ、リフレッシュ、サウナのある会社が元気な理由に迫ります。
■DIME SPECIAL
「iPhone 16」に搭載される独自AI「Apple Intelligence」を徹底解説!
AIスマホ×Copilot+PC【選び方】【使い勝手】【新機能】完全攻略ガイド
iPhoneに独自AIが搭載され、オンデバイスでのAI処理が可能となる。AIを手軽かつ安全に使えるようになることで、PCやスマホはますます進化し、あなたのビジネスを強力にサポートする存在に。今回の特集では、「Copilot+PC」や「AIスマホ」といった最新AIデバイスの選び方を徹底ガイド。新時代のビジネスツール【18】モデルをガチ検証して紹介します!