Microsoftが今年6月に「Copilot+ PC」を発売して以来、各社が相次いで新商品をリリース。今回は6社9モデルをPCライターがチェックした。3人の意見をもとに最適な一台を見つけてほしい。
【他機種の紹介はコチラ】
ASUS「Vivobook S 15 S5507QA」、Acer『Swift 14 AI』
HP『HP OmniBook X 14 AI PC』、Lenovo『Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9』
DELL『New XPS 13』、DELL『New Inspiron 14 Plus』
ビジネスパーソンがPC選びで重視すべき点は?
Copilot+ PCがビジネスのスタンダードに
──Copilot+ PCに期待する点について教えてください。
平澤 NPUを搭載したCopilot+ PCは、PCの世界をがらりと変える存在になると思います。今はどのPCにもWi-Fiが標準搭載されていますが、これはインテルが2003年に発表した「Centrino(セントリーノ)」がきっかけ。それと同様に、今後はNPU搭載が標準になっていくはずです。
ジャイアン そうですね。今はMicrosoftが用意する機能が中心ですが、今後はNPUを使用するアプリが増えていくはず。新しいAIアプリを一番早く試せるマシンとしても注目です。
平澤 そういった点で、AIを使わない人でも、NPUが自然に性能を発揮する時代が来るでしょう。ユーザーが意識しなくても、NPUがバックグラウンドで活躍してくれるようになります。
後藤 その通りです。また、純粋にプロセッサーとしての絶対的な処理性能も向上しています。5年以上前のPCを使っている方には、ちょうど良い買い換えタイミングだと思います。
──現状のCopilot+ PCマシンの中から、どう選べば良いでしょうか?
平澤 ビジネスユーザーが使うアプリは快適に動作するので、基本性能は気にする必要はないですね。
ジャイアン 確かに。ただ、メモリ、ストレージは多い方が良いです。今のビジネスユーザーにとって256GBはちょっと厳しいかもしれません。
平澤 そこは使い方次第かな、と思います。私が重要だと考えるのは入力周りです。キーボードの配列や押しやすさは、PCの使いやすさに直結するので、店頭などで実際に自分に合っているかチェックしてみてください。
ジャイアン あと、コクリエイターを使うなら、タッチ対応のディスプレイを選んだ方がいいです。
後藤 USBなどのインターフェースも後から増設できないので、購入前にしっかり確認を。使い勝手に直接影響しますからね。
CopilotボタンでAI機能を呼び出す
MicrosoftのAI「Copilot」を一発で起動するCopilotボタン。Copilot+ PCのキーボードにも搭載されている。
ビジネススタイルから選べる3機種
平澤 Surfaceシリーズは、Copilot+ PCとしては現時点で唯一の2in1タイプである『Surface Pro』と、ノートPCスタイルの『Surface Laptop』というラインナップです。
後藤 『Surface Laptop』は13.8インチと15インチから選べます。Laptop はUSB Type-Aの端子を備え、一般的なビジネス用途であれば、こちらがオススメかな。Surface Proはタブレットとして使えるのは魅力ですが、キーボードは好みが分かれるところですね。正直、僕は苦手……。
ジャイアン 僕は、これ好きなんですよ。強くキーを押すクセがあるのですが、キーボードと机の間にわずかに空間ができ、キーボードが適度にたわむおかげで、指が疲れにくいんです。
タブレットモードでペン操作が快適な2in1PC
Microsoft『Surface Pro(第11世代)』
キーボードアクセサリー(別売り)を装着することでノートPCのように使える2in1タブレットPC。カメラはフロントカメラ(1440PクアッドHD)とリアカメラ(10MPウルトラHD)の2つを搭載。サファイア、デューンほか全4色。
ペン入力で自由自在に描ける
静電容量方式を採用した薄型の『Surface スリム ペン』(別売り・2万2770円)。ビジネス文書での利用はもちろん、イラストレーターなどクリエイターからも高評価。
キーボードはワイヤレスで使える!
最新の『Surface Pro Flex キーボード』(ペンとセットで8万80円)は、Bluetooth接続にも対応。Surface Pro本体から取り外してもキー操作が続けられる。ペンを収納できる。
〈平澤さんイチオシ〉
「Copilot+ PCでは、コクリエーターなどペン操作を前提とする機能を搭載。現時点ではこれがCopilot+ PCで唯一の2in1タイプ。Surface スリム ペンは筆圧検知などの精度も高いのが特長です」
キーボード・タッチパッドの使いやすさ
コンパクトではあるが標準的な日本語キーボード配列。打鍵感は好き嫌いが分かれるところ。パッドサイズは57×113mmと小さめ。
携帯性
本体は900gを切り、携帯性は抜群。『Surface Pro Flex キーボード』(340g)と合わせた重量は1235gとなる。厚さ9.3mm。
インターフェース
搭載されるUSB端子はType-C(USB 4)2基のみとシンプル。右側面には充電用のSurface Connectがある。